いしき
松の剪定って難しいですよね…。参考動画見ても分からないですし、というか自由に育ちすぎ!!僕も自由に育った分、松の成長にもマツタ(待った)なし( ´∀` )
いしき
アレの開発により、人類は真の平等を手に入れた。個人の能力の差がなくなり、貧富の差がなくなり、考え方も似たり寄ったりと統制された。人々の欲は満たされ尽くした。その影響で、”個”でなく”群”のような……。大海を泳ぐ小魚のような……。親も子も出世しない成り下がらない社会が完成した。人間ではない別のナニかの生命へと……。
校内放送が流れる。
「アレの受け取りは14歳からです!まだ受け取ってない学生はお早めに!!」
「中等部2年のお前らは先生のようにアレを受け取りに行きなさい。その間は公式欠席とする。」
「山田、お前誕生日近いだろ?早めに申請出しておいたほうがいいぜ。」
「木村って今日じゃなかったっけ?」
「「「ガヤガヤ」」」
校内の授業開始のチャイムが鳴った。
「それでは、アレの基礎・Ⅰを始める。」
人々の意識は適正年齢になればアレの受領は常識となっていた。拒む者などいなかった。時々行きたがらない人もいたがそういう人は【意識改善収容所】通称【ラブマシーン】へ行き出所の頃にはアレを受領し帰ってくる。どれだけ抵抗しても無駄なのだ。
開発当初は、雑に残された人権というもので受領の有無は任意だったが、周囲の人々が受領していくうちに強制となっていった。受け取らない人は異端の目で見られるようにまでなっていった。
異端児がラブマシーンへ連行されずに生き残った者同士で創った街がある通称【果て地】
「今日で何年何月だ?」
「そんなこと聞かれても知らないよ。」
「たしか、便秘になって3日は経っているはずだよ。」
「ふーん。」
舗装されていない道をとぼとぼと3人の少年が歩いていた。果て地は太陽が当たらない地下にあり、日時は限られた人にしか分からなかった。
「村田、高橋、ダン。なに道草をくってるんだい。」
少し恰幅の良いお姉さんが3人を呼びつけた。
だるそうに便秘なダンが振り返る。
「またこの春から全世界で14歳になる子が大勢いるんだ。もし仲間がいたら助け出してって。」
日時分からない高橋と村田はだるそうに右腕を挙げ応じた。ダンは左手を尻に挟みながら強く頷いて小走りで2人を追いかけるようにして行った。
佐藤はそんな3人を不安げな顔で見送った。無事に帰ってきますようにと祈りながら。
次回はやっと…。