聞き耳を立てて
聞き耳を立てている訳ではないのだが、会社の昼休みに社長と社長姉がよく言い争っている。
食堂で食べる社員、外に出る社員といるが、社員が出た途端に始まるのだ。
普段は事務所の扉を閉めてやりあっているので会話は聞き取れないが、声は聞こえる。
人前では言い争う事はしないのだから、聞かれたくはないのだと思うのだが、食堂にまで声が届いている事に気付いていないのか。
おまけに、後輩ちゃんがちょっとずれた時間に扉の前を通る。すると、かなり際どい会話が聞こえる時があるらしい。
で、9月11日の会話。
社長姉「○○さん(自分の事である)は両方(営業と工場の仕事)出来ないの」
社長「出来るよ」
社長姉「ならやってもらえばいいじゃない」
社長「やりたくないって言っている」
社長姉「じゃあ辞めてもらえば」
社長「それは出来ない」
立ち聞きする程悪趣味でなくても聞こえた会話がコレである。
我慢出来ずに午後からの仕事中にぶちまけた後輩ちゃん。
どこから突っ込むべきか。
両方出来ると即答した社長。
「状況は変わってます」と言っていた筈だが、会話から、社長姉から見ても変わってない事が証明されたな。
で、社長姉。実に簡単に言っているが、社員は便利な道具じゃない。
そして、辞める気満々で退職願は出していた。無かった事にしたのは社長の方だ。
あんまりな会話にぷりぷりと怒り出す後輩ちゃん。
漁師の表情も険しくなる。
昨日Mさんが退社するのをいい事に、また朝礼で意味不明な事を話し出す社長。
「社員が多い」
じゃあ何故引き留めた。
「仕事を待たずに自分から仕事をする」
そもそも営業が仕事を取ってきてないから仕事がないのだが。
本当に、早く会社を廃業して欲しい。
でないのなら、退職願を受理してもらいたいものだ。