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13・もののふ

「私の言った事が聞こえなかったのか? 戻らなければ殺すと言ったのだが」

「武器も持たぬ者を一方的に撃つなど言語道断! 拙者が成敗いたす!」

 箒の柄を構え、その先を黒装束に向ける。

「……ふん、ただのイカレたガキか。面倒はゴメンだ」

 種子島の銃口を拙者に向ける黒装束。

 あの種子島、確かてれびじおんでは「あじゃすと」機能なるものがついていて狙いは外さぬと言っていた。

 相手の動きに合わせ、種子島の左右から風を噴き出し、正確に狙いをつけると言う。

 ならば――

「死ね」

 発砲の刹那、拙者はそのまま教室の窓に突っ込んだ。

 激しく砕けるぎやまん。教室に騒ぎ声が聞こゆるが、無視する。

 体を確認するが撃たれた跡は無い。上手くかわせたらしい。

 相手の種子島が追尾してくると言えど、人の手の動ける幅は決まっている。

 砕けたぎやまんの破片をかき集め、それを窓からバラ撒く。

「なっ!?」

 それが床に着かぬうちに再度外に飛び出す。

 ぎやまんが邪魔で狙いをつけられぬ相手の懐に飛び込み、顎を真下から箒の柄で跳ね上げる。

「ぎゃふっ!」

 手ごたえ有り。 顎の付け根、喉を突いた。こやつはもう動けぬ。

 残る三人がましんがんを構えたので、倒した黒装束を盾に突っ込む。

「く、くそっ!」

 撃ちあぐねる者どもに、そのまま黒装束を投げつける。

「う、うわっ!」

 まともにぶつかって態勢を崩した一人に、箒の柄で横から殴りつける。

 ごおぐるが割れ、同時に箒も半ばからへし折れた。

 これは好都合。

「ええい!」

「ぎゃああっ!!」

 そのまま折れた一方をそやつの首元に突きたてる。

 引き抜くと同時に、種子島を拙者に向けようとしていた一人に投げつけ、もう一方の箒の柄を胸にねじ込む。

「がふっ!?」

 残るは一人。

 血に染まる箒の柄を片手に、最後の男を睨みつける。

「う、動くな! 動くと撃つ!」

 ましんがんを向けてくる男。

 笑止。動くななどと言う暇が有れば撃てばよいものを。

 拙者は気にせず突っ込む。

「うわああっ!!」

 男は発砲するが、拙者の横っ跳びについて来れぬ。

「うっ、嘘だ! 追いつかない!?」

 銃口の向きに気を付けていれば大した問題ではない。

 腕の曲がらぬ方向へ逃げれば良いだけだ。

 低き姿勢で跳躍を繰り返し、まともに撃たせない。

「く、くそっ、セーフティ解除!」

『アジャストセーフティ解除します』

 無機質な声がましんがんから響く。

 拙者に追いつけず、からくりの安全装置を切ったか。

 これできゃつは無理をしてでも拙者に追いつけるようになるだろう。

 だが、遅い。一際素早い跳躍で、一気に相手の横を抜けて背後に回る。

「うわああああ!」

 拙者の動きに合わせようとした結果、勢いよくましんがんから噴き出した風が、男の腕を真横にへし曲げた。

「ぎゃあああああ!!」

 それでも追尾をやめようとせぬましんがんは、男の背中側へと回ろうと風を噴き出し続ける。人参をへし折るが如き乾いた音が響き渡り、男の腕が完全に折れた。

 さりとてここなるは戦場。戦場としたのはこやつら。容赦はせぬ。

「ぬん!」

 箒を喉元に突き刺し、仕留める。

 これでこの場の黒装束は全て始末した。

 さて……残るは何人だ?

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