第69話 仲間か手駒か取引か
ウィーナは、服を着る暇も惜しんだ。
シュロンは自らの体を傷つけている。メクチェートが言ったことが本当だとしたら、そのような不毛なことは一刻も早くやめさせなければならない。とにかく、話はそれからだ。
相変わらずのブラジャーとパンティ姿で寝室を飛び出し、階段を駆け下りる。首のへし折られた大納言アズキや、メメントモリ隊、黒焦げになったワナンバーの死体が転がる広間を横切った。廊下を走り大浴場へと向かう。
既に、濃い血の臭いが鼻を突き、甲高いシュロンの悲鳴が耳に入る。鞘を握る手に力が入った。
ウィーナは浴室の扉を勢いよく開いた。浴室の天井や床から発生した茨がシュロンの体中に絡みつき、白い肌に棘が食い込んでいた。床は鮮血で濡れている。
「あああっ! ウィーナ様あああ!」
シュロンが目を見開き、涙をこぼしながらウィーナを見下ろした。ウィーナの姿を見た彼女はにわかに動揺して六本の腕や尻尾をしならせた。もがくほど鋭い棘は体を貫いていく。
「ああ……、きゃああああ!」
シュロンが悲鳴を上げる中、ウィーナは正面のシュロンを見据え聖剣を抜いた。
「ウィーナ様! お許しをおおおっ!」
シュロンが痛みと悲しみに苛まれた表情で懇願してきた。ウィーナは鞘を床に放り、両手でしっかりと剣を握り、目をつぶった。
シュロンに渦巻く呪力の源流。彼女の体を蝕む呪いの元凶を根元から断ち切るべく、ウィーナは目を見開き、力強く剣を振るった。
ウィーナの魂の力を宿した剣筋がシュロンの茨を斬り裂く。二撃目、三撃目、シュロンの巨大な体の周りを太刀筋が踊る。ウィーナが斬っているのは茨や尻尾をえぐる杭のみではない。真に斬るのはシュロンにかかっている呪いそのものである。
「はあああああっ!」
掛け声と共に渾身の一撃を振り下ろす。それにより、シュロンの肌に傷一つつけずに、呪いを完全に断ち切ることに成功した。荒療治を可能とした聖剣ジークの存在、それをもたらしたハイムに感謝した。
「あああ……」
シュロンか細い悲鳴を上げ、荒い息遣いで床に崩れ落ちた。その様子を確認したウィーナは、すぐに鞘を拾い上げ剣を収めた。
「おお……」
背後から男の声が聞こえた。メクチェートも遅れて浴室へ駆けつけたのだ。感心した様子でウィーナやシュロンを眺めていた。
「回復してやれ」
ウィーナが命じると、メクチェートは小さく「はい」と返事をし、その場から杖を振るった。明るい緑色の、柔らかな光がシュロンを包んだ。体中に刻まれた痛々しい傷跡を治癒してゆく。
さすがは回復特化型魔道士の面目躍如と言ったところか。シュロンの回復に大した時間はかからなかった。魔物と化した彼女の肉体の再生力が並みはずれたものということもあるだろう。ともあれ、これで彼女と対話をする準備が整ったというものだ。
「シュロン」
ウィーナが先に口を開いた。
「ウィーナ様……」
シュロンは血に汚れた顔を向け、上半身を起こした。その表情には悲しみと恐れが宿っているようだった。ウィーナは彼女にかけるべき言葉を模索する。
「傷は癒えているようだな」
「ウィーナ様! わたくしは」
シュロンが感極まった様子で身を乗り出してきた。
「待て。もっときちんとした場で話がしたい。まずはここで血を洗い流し、身を清めるがいい。そして、互いに心を落ち着けた上で話そうと思う。準備ができたら三階の私の部屋へ来るがいい」
ウィーナは優しいという程ではないかもしれないが、努めて柔和な口調で語りかけた。
「かしこまりました」
シュロンはそう答えるしかなかったようだ。
「さて、我々は出よう」
ウィーナはメクチェートを従えて大浴場を後にした。
シュロンのことも気がかりだが、まずはいい加減、自分のブラジャーとパンティだけの姿を何とかしなければならない。メクチェートも目のやり場に困っているようで、変に動揺させてしまっても申し訳ない。
かくして、しばらくの間を経て、寝室でウィーナとシュロンは顔を合わせた。この間でウィーナも愛用の鎧姿に着替えることができたし、シュロンも血に染まった体を綺麗にすることができた。
シュロンと話をするにあたって、メクチェートには席を外してもらった。
シュロンはその美しい顔を不安と罪悪感の色に染めていた。椅子に座るウィーナを見下ろすまいとする為に、下半身の尻尾は全て地面に這わせ、上半身だけを起こしていた。それでも頭部はウィーナが地面に直立したときぐらいの高さに位置していた。
「まず、何故お前は生きている?」
簡単な質問からしていくべきだろう。答えやすいように視線はそらしてやった。何となく脚を組み変えてみる。
「……気を失っていただけでした。まだ死んでおりませんでした」
力なく答えるシュロン。ロシーボの魔法エネルギー収束レーザーガンのフルパワーチャージで心臓に風穴を開けられたはずなのに生きているとは見上げた生命力だ。禁呪の力の強大さをウィーナは改めて感じた。
「なるほど。では、次の質問だ。何故私を助けた?」
「えっ? 助けた、とは……?」
シュロンが要領の得ない返答をした。彼女の顔に一層の不安が彩られていく。
「仮死状態の私に治癒魔法をかけてくれたのだろう? メクチェートが毒を取り除けないでいたところをお前が一瞬で治してくれたと聞くが?」
メクチェートの話ではそういうことだった。シュロンの回復がなければ、仮死状態が解けて毒が進行し、ウィーナの命はなかったであろう。
シュロンはしばらく間を置き、言い辛そうに口を開いた。
「……わたくしが、ウィーナ様の毒を消し去ったのは間違いありませんわ。でも、本当のところは、メクチェートが浄化しようとしていた毒をわたくしが割り込んで回復して差し上げたのです。ですから、わたくしが余計な真似をしなくとも、ウィーナ様はメクチェートが救っていましたわ」
「そうか。メクチェートの奴、私にお前を許す気にさせようとして、私の毒が癒えたのはお前のおかげだということにしたのだな」
「申し訳ありません。そうだと思います」
「ふむ……。お前の目が覚めたのも、戦いが終わった後であろう?」
「はい」
シュロンは頷いた。サクスとの戦いの最中、ウィーナを救う一念でシュロンは蘇生したと聞いたが、それならばサクスをみすみす取り逃がすはずなない。
シュロン程の者であれば、サクス程度の相手なら確実に仕留めることができたであろう。やはり、これもメクチェートの嘘なのだ。ウィーナのシュロンに対する株が少しでも上がるように誘導したかったのであろう。
メクチェートなりの気遣いであったのだろうが、これはともすれば相手の心証を却って悪くすることもある。ましてやこうして当人と話せばすぐに露呈する内容だ。別にウィーナはそんな瑣末なことでシュロンに対する評価や心証を動かしたりはしないが、メクチェートには後で注意しておいた方がよさそうだ。
「だが、私の毒を取ったのは事実だ」
「はい……」
「一度は私を生贄にし、女神に生まれ変わらんとしたお前が、どうして私を助けた。なぜ再び私に牙をむかなかった? なぜさっきのような贖罪を自らに課した?」
「そ、それは……」
シュロンは俯いて黙り込んだ。
「ゆっくりでいい。時間はある」
ウィーナはテーブルに視線を落とし、シュロンが答えるのを待った。
やがて、シュロンは一本の腕を胸に回しながら、ゆっくりと口を開いた。
「……わたくしがこんな姿になったのは、禁呪を自らにかけた結果、解読が不完全だったためによるものです。体にあまりにも強い力を取り込んだがために、その影響でこのような変異が起きてしまいました」
「その禁呪は私も昔聞いたことがあるのもだ。人が神の領域に達するために編み出した最悪の邪法。完成させるために多くの罪なき命が犠牲になったといういわくつきの呪術だ。私が生まれる前の太古の時代のことだ。今まで、誰も解読できなかったものを、お前が解読してしまったのだな」
「はい……。わたくしが力を手に入れようと禁呪に執着したのは、ウィーナ様に永遠にお仕えできればと思ったからです」
「ふむ」
「冥界人の肉体ではやがて年老いて、長い時を生きられぬまま死に至る。それに、あのときのわたくしの力ではウィーナ様の足元にも及ばなかった。だから、わたくしは、歳を取らずに若さを保ったまま永久に生きられる体と、もっともっと強大な魔力がほしかったのです」
「それは本当に私のためだったのか? 私が本当にそれを望んでいるとでも? お前の歳は、確か二十を少々過ぎたぐらいだったろう。これから残りの人生、数百年、数千年といったこれまでより遥かに長い時をそんな姿で生きていかねばならぬのだ」
ウィーナはシュロンに目を合わせて語りかけた。シュロンは視線をそらして顔に影を落とした。
「力は欲しかったです……。でも、わたくしはこんな姿になるのは望んでいませんでしたわ……」
「誰にも相談できず、たった一人で相当苦しんだと見えるな」
「はい、体に慣れるまでは……」
ウィーナの中には憐憫の感情が芽生えていた。サクスのときもそうだったが、こういった甘さが己や仲間達を滅ぼしていくのだとつくづく思った。だが、ときには甘さも必要なものであるとも思いたい。
「シュロン、悲しいな……」
「え……?」
「もっと早くに私に相談してくれれば、お前も私もこのような思いをすることはなかったし、何より、このウィーナにはお前の暴走を未然に防げたという自負がある」
「申し訳ございません……」
謝罪の言葉は崩れ落ちそうな声色だった。
「……そういうことだったか。お前は最初、私への崇拝の念が高じて強大な力と不老の肉体を望むようになった。そして、禁呪を自らに使ったが、その代償としてそのような姿になってしまった」
「その通りです。そして、冥界人という肉体の器がこの魔物の器に変わったことで、本来正しく禁呪を解読できた場合よりも強大なパワーと魔力が流れ込んでしまいました。わたくしは自らの体のおぞましさに絶望したと同時に、もしかしたらウィーナ様を超えた力を手にしてしまったのではないかと思いましたわ。でも、その後ウィーナ様の側に立ち、ここまでしてもまだなおウィーナ様に遥か及ばないと知ったとき、わたくしは更に絶望しました。これでもまだウィーナ様にとっては戦力とならない。何のためにこんなことをしたのかと思いました」
「そして、その思いは私が女神としての力を失ったとき、絶望から失望へと変わったのか」
経緯こそ複雑なれど、本質は簡単だ。要はシュロンはウィーナに構ってほしかったのに、ウィーナは構ってくれなかった。そして、化物になってまで崇拝していた対象が力を失いただの女になったことで、シュロンはウィーナに対して失望し、恨みを向けるようになった。そして、ウィーナの血を糧にさらなる禁呪に手を染め、今まで崇拝していた対象そのものに自らを昇華させようと企てたのだろう。
なるほど、順序を踏まえて考えてみると彼女の心理は至極自然なものであると言わざるを得ない。法を犯す呪術が故に、その半身半蛇の姿をウィーナに晒すことはできなかったということも理解はできた。
「全てはウィーナ様の仰る通りです。どのようなお裁きも覚悟しております」
「……もうよい」
「もうよい、とは……?」
シュロンが眉を微かに震わせた。
「お前はあのとき、確かに我々の手にかかり一度死んだのだ。ゲッケンを殺した罪は、自らが一度死ぬことでもう償っている」
「いえ、そんなことは」
「更に」ウィーナはシュロンの言葉を途中で遮った。「先程、自らに償いの呪いをかけ、ああまでして苦しみを味わっていた。あのような拷問、正直言って私ならとても耐えられない」
これは本心で言った言葉である。たとえあの責め苦に耐えられたのが、禁呪よって強化された肉体と精神力のおかげだったとしても、痛みは痛みのはずだ。本当の謝意から突き動かされた結果であると信じたい。
「ウィーナ様……」
「だが、自らを責めることだけが償いではない。お前が禁を犯してまで手に入れたその強大な力と悠久の時間を私のため、そして冥界のために役立て、ゲッケンを初め迷惑をかけたヴィクト、ニチカゲ、ロシーボ達の分まで還元することこそが唯一の償いとなる」
「はい」
シュロンは涙で潤んだ瞳を見開いた。長い睫毛が湿って輝く。
「お前には話しておこう。私は、先程サクスに襲われたとき、力を失った自分の身の上を恨んだ。そして私を守るために大勢の部下が犠牲になったのを見た。私がいるせいで皆がこうなったと思うと正直、重圧に押しつぶされそうで不安なのだ。ここに戻る前も、死に場所を探す一戦士として、一旦は冥王軍との戦いに身を投じた。だが、駆けつけたハイムに、自分の役割を果たすように諌められてしまった」
ウィーナは自嘲の微笑を浮かべた。自分もシュロンを非難できる身分ではないのだ。
「ウィーナ様、そんな……」
「今頃、ハイムやロシーボが私の力を取り戻そうと、命を賭けてリレー作戦を遂行しているところだ。ここまで犠牲が出た以上、私は力を取り戻す前に死ぬわけにはいかん」
ウィーナは軽く息継ぎをし、軽く腕を前方に差し出した。
「先程、サクスにこの腕をつかまれ、力尽くで詰め寄られた。奴の下心を感じて、恐怖で背筋が凍りついた」
真新しい嫌な記憶を回想し、ウィーナの口調に若干余裕がなくなった。
「ウィーナ様も、力を失われてそれほどまでに苦悩されていたのですね」
「いや、私は何も、傷の舐め合いをするつもりはない。たが、限りなく弱い私の守りとして、お前が側にいてくれたら、これほど心強いものはない。サクスは取り逃がした。今でもどこかで私を手に入れようと虎視眈々と狙っているだろう。考えるだけでもぞっとするのだ。頼むシュロン、不甲斐ない私のために、今一度力を貸してほしい」
ウィーナはシュロンに頭を下げた。
「おやめ下さいウィーナ様! 頭をお上げ下さい。許しを請わねばならぬのはわたくしの方なのです!」
シュロンは慌ててウィーナに詰め寄る。ウィーナは頭を上げた。
「……でも、屋敷に冥王軍の捜査が入ったようですし、禁を犯したわたくしをウィーナ様が使っていたとしたら、ウィーナ様にご迷惑をかけることに」
「現場検証に来た部隊は全滅した。それに、今は冥界全体がこの騒ぎだ。平時の秩序も何もあったものではない」
「はい……」
「しかし、長い目で見れば、どのみち禁呪に手を染めた体ではいつしか冥界に居場所がなくなるのは見えていることだ。だから、私が女神の力を取り戻した暁には、お前を我が眷属としよう」
「眷属……?」
「そうだ。契約を結び、お前は勝利の女神の眷属となる。召喚獣と言えば分かりやすいか。お前の身分を隠すにはそれしかなさそうだ。そうすればお前がずっと私に仕えることができる」
「あ、ありがとうございます! 身に余る光栄にございますわ! あぁ……」
シュロンは喜びに打ち震え、涙を流しながら頭を下げた。長い尻尾がくねくねと波打つ。
「ありがとう。よろしく頼む」
ウィーナも柔らかい笑みを投げかけた。そして、椅子から立ち上がり、身に付けている鎧を脱ぎ、聖剣ジークを手に取った。そして、しばしその鞘を見つめ、鎧と合わせてベッドの横に置く。
「シュロン、私はまだ少々休みたい。お前にはここで私の眠りの番をしてほしい」
「はい、喜んで。命に代えても、ウィーナ様の邪魔をする奴は寄せ付けません。どうか安らかな気持ちでお休みになって下さい」
シュロンは力強い口調で答えた。これほど心強いことはない。仮に、シュロンにまたあの歪んだ欲望が芽生えて寝首をかかれたとしても後悔はしない。自分の責任で彼女を信頼したのだから。
ウィーナは耳から通信機を外し、テーブルの上に置いた。
「ヘイト・スプリガンを無力化する作戦が成功したら、この通信機に知らせが入るはずだ。大事な知らせゆえ、着信があっても起きなかったら起こしてくれないか?」
「かしこまりました」
「頼んだぞ」
ウィーナはベッドに入り、布団にくるまって安らかに目を閉じた。
ウィーナがシュロンの気持ちを汲み取って再び手元に招き入れたと言えば、もちろんそれもある。しかし、それだけではない。シュロンの圧倒的な力を戦力に加えたいという怜悧な計算も彼女の思惟に内包されていた。これだけ自分のことを盲信してくれていたらいい手駒になってくれる。ウィーナは自分の心中ではその利己的な心情をごまかさなかった。
事実、聖剣ジークの力があればシュロンの禁呪を断ち切ることもできるのに、その話題はあえて出さなかったのだ。この場でシュロンが禁呪を捨てたいと言い出したら困るからである。現状ではウィーナがこうして安心して休息をとるためにも、シュロンの力は必要なのだ。
その代わり、ウィーナが力を取り戻したら、シュロンに禁呪を捨てるか捨てないかの選択を持ちかけるつもりだった。そこで捨てないと言ったら、肉体そのものが罪となった彼女をずっと面倒見てやるつもりではいた。そこではっと思い出し、目をつぶりながら小声でシュロンに囁きかける。
「シュロン」
「はい」
「お前は先程永遠に私に仕えたいと言ったが、神は永遠などではない。私にも朽ち果てるときは来る……」
「はい……」
シュロンは悲しそうな、か細い声で応えた。
◆
かくして、数時間の仮眠の後、通信機にハイムよりリレー作戦成功の報がもたらされた。シュロンは再び変身魔法で魔物になる以前の、冥界人としての仮の姿へと戻っていた。偵察に出ていたユーイは無事に帰還し、サクスがファウファーレを頼って委員会に逃げたこと、そこでサクスはファウファーレに見限られて死んだことが情報としてもたらされた。
ウィーナはまず、部下達と共に、犠牲になった仲間達の墓を庭に作った。その作業の間に、冥王の城から作戦を成功させたハイム達が戻ってきた。かくして、ウィーナは十年ぶりに実弟ウォーンとの再開を果たしたのである。
ハイムや弟からリレー作戦の顛末は全て聞いた。イケメンコやメルーリアの事。ウィーナを信仰する民が住むディログ大陸・メルール王国の真実。そして、王女メルーリアの魂は冥王によって寿命ある、普通の人間の肉体に移し替えられ、眠らされていた国民は目を覚ました事。
ハイム達の帰還から程なくして、中核従者のリザルトとトリオンフも屋敷に合流した。ウィーナは彼らから、委員会の生々しい実情を事細かに聞き出すことに成功した。そして、ファウファーレの反逆に関することも。
サクスにファウファーレ。
ウィーナに牙をむいたのはシュロンも同じだ。だが、シュロンとこいつらは違う。
ウィーナの心中に怒りが芽生えた。
このままで済ますわけにはいかない。たが、ウィーナの目はファウファーレの背後にいると思われる存在、真の黒幕に向けられていた。




