氷のダンジョン
マチとジェニーが戻ってきた。
「どうジェニー行って来た?」
「はい」
「すごく悪いけど、ジェニーとマチには別の指令を出したいから。調査は一旦おいておいてまた再開して欲しい。ここからかなり大事だから。ジェニーは人が住んでるけど、一番数が少ないダンジョン付近を洗い出して欲しい。いくつかの中から1つに選んでも良いから複数しらべてもらっても構わない。マチはパーティーを2つに割るから今調査してるダンジョンにそのメンバーと一緒に上に上って欲しい。
馬で行くから前と同じ僕とミュウとリルがメルカトルのダンジョンに挑む。僕らが来るまで制覇しないで欲しい。それ以上行けなくて扉を開けなきゃ制覇されないから。とにかくマチを守って。まあそのメンバーと一緒ならドラゴンでも出ないと大丈夫だと思うけど。マチもここで高いレベルの戦闘経験しておけば良いよ」
「ちょっと良いですか?」
「何ジェニー?」
「私達が調査してる時に、あのあたりに良くあるタイプの新規ダンジョンを発見したのですが、制覇しちゃ駄目なのですか?」
「ああそれなら良いよ。ただし肉運んだり、いつも僕がバッグ使ってるから、その辺りマチから学んでゆっくりやってね…。急いで制覇し無い事。中継地点の宿屋の人に話しておいて落ち合おう
後ジェニー3つの都市のダンジョンすべて管理下においたから。これで僕がジェニーに何をさせようとしてるか?分かりやすいと思う。言うの忘れた」
「「おめでとうございます」」
「あ、フェブラの燻製肉どうだった?」
「ああ美味しいですけど、徐々に美味しいものが出来てるとしか言えないですね」
「了解」
ついでにジェニーに取れたてほやほやのレアカードのファイヤ渡しておいた。
翌日出かけたけど、馬微妙に遅い…。1日掛かった。馬をメルカトルに預けて、メルカトル付近のダンジョンに到着する。一面氷の世界。寒い。普段から用意してるので問題ないが、滑るなこれ…。白い熊型モンスターが登場。まあ強くはないな。見た目熊なので珍しくも無く肉は食べる分だけとってやめておく。
氷が飛んできた。ちょっとこれビビッタな。コツコツ剣で割っていくとまだ残ってる氷が集まって大きな氷になった。これもしかして…。スライムだ。初めてダンジョンでスライムを見た。そしてこのスライムは怖い。巨大化してころがってきたやつ剣だと切ってしまうので、ぶん殴って叩き割ったけど。
今の自分には弱いけど。これ冒険者によっては強いと思う。けどこのレベルなら攻略できないか?確かに出来て日が浅い。不人気になるのは分かる。だが苦戦するレベルじゃないな。階数多い予感が…。何かでっかいの出たー。毛だらけのベヒモスみたいなの多分これマンモスって言われる動物と似てる気がする。
合体して倒した。強いけど、1匹なら苦戦する相手じゃない。これどうしよう…。すごい量の肉だ。とりあえず珍しいので多めにとっておく。うーん不人気なのは食えるか?分からない肉ばかりだからかな。この肉の良さが分かったら人気ダンジョンになるのかも。遅いけど…。
ボスが強かった…。これはマジかも。真っ白な尾の多い巨大狐。炎吐いてくる。動きも早いし、タフだし、遠距離出来るし、パワーもある。当然合体。背中に回りこもうとするが上手く行かない。僕の飛行能力じゃ相手の動きについていけない。
あまりやりたくないが飛ばずに足を攻撃する。いやなのが、素早い敵が足を狙われてじっとしてるか?当然動いて避ける。それは分かってる。僕も早いから複数回の攻撃で一度は当たる。んがーじれったい。
打開策が無いままダメージを蓄積する作戦。おやおや動きが鈍くなってきた。飛んでみよう。背中を切りつける。元々数回切った傷で雪はそこら中血が飛び散ってる。そこにざっくり背中を切られて毛皮が赤く染まる。ああこれを待っていた。攻撃が効いている。この気持ちさえ生じれば勝てると確信できる。
僕の方は相手の炎にちょろっと焼かれている。すぐにヒールを施してるが、ユーリの様な回復力は無い。ただ相手の方が圧倒的にダメージが大きい。たまに前足の攻撃でツメが掠ったりして直接攻撃を受けてるけど、この程度はヒールで直る。相手の一番の武器は走ってきて踏み潰されるのと、頭を使った体当たりと、噛み付きだと思うが、それはほとんどくらってない。
ダメージは受けてるが、僕の与える相手のダメージが上。後は必然が待っている。後は背中から首筋を狙っている。足が嫌なのは相手の攻撃もセットになってるので、わざわざ相手の武器に飛ぶ込むようなものだから。何か炎が多いと思ったら距離をとっていた。舐められたものだ。サンダー、ファイヤ、アイス。すべて使ってやった。
やっと待っていた状態になった。足を切る深い傷を負わせる。飛ぶと切りにくいのがある。後でこれで相手の一番の良さである巨体なのに早いが使えなくなる。さあ首を狙う。動けなければやりたい放題だ。ざっくざっく2刀流で首を切り刻む。長きに渡った戦いもやっと終了する。
なんとなく分かっていたが。1階で終わりだった。こんな奴が外に出たら、すごい被害になると思う。それぐらい強かった。ダンジョンの中って異常空間なんじゃないか?と思えてきた。1階にこんなのが出るとさすがに外の世界との差を意識する。毛皮を持って帰りたかったが我慢して肉を適度にとる。カードはスピードアップ50%。
扉を開け宝箱を開けたらカードはレアカードのアイス。うんなんとも相応しいカード。他も回収して、外に出てメルカトルに帰って馬に乗って中継地点まで急いだ。
まず宿屋に馬を預ける。前も一度来たが町といえるような規模じゃないな…。本当に実験的。そんな規模でもこれだけの人を金をどうやってルルミラは動かしたんだろうか。まさかポケットマネージャ無いよな。それとももう父親に本格的に北部の運営に乗り出すのを話したのか?
宿屋の人に話が通じてるので、秘密にする客の情報をきちんと教えてもらった。尋ねてくるから伝えてほしいと。今居ない。中継地点をいろいろ見て回る。以前は肉屋だけで来たので他は適当だった。まずは鍛冶屋。2つダンジョンが出来てるが、ニューシティに送る事で値崩れはしてない。それより武器防具の修繕で店長は忙しいようだ。
うちのパーティは防具をつけない。スピード重視でダメージへの耐性が人間を超えてるから。唯一の例外がユーリ。だが後衛が基本なので距離をとる事を重視して防具はつけない。真っ当に防具を揃えて冒険者をやってるのはその点マチぐらい。そのマチもダンジョン以外では防具をつけないらしい。
カードショップも見てくる。ここはちょっと苦しいな。カードの販売より買取が主にやってる事かと。カードは持ち運びしやすいので無駄が多い。これはルルミラに何か考えが合ってだと思う。何か張り出されてるので見てみたら最下層到達競争をやってる。これ面白い。ルルミラは知ってるのだろうか?今度聞いてみよう。




