ダンジョン
翌朝ルルミラは
「さあ一通りの基本は話せたと思う。本来の私の旅の目的を話すよ。私はいろんな場所を回ってレアカードを集めてる。でね、レアカードならここって場所があるんだけど、実は私一人だと苦しい。だからそれ以外の場所を主に探ってきた。でもニックが護衛についてくれればそこにいける。本当はお父さんに頼めば護衛付けれないことも無いんだけど、それでもニックの様な適任はそうそう居ないよ」
「がんばります」
「行きたかったのはダンジョンと言ってね、最深部に行くとそこではレアカードと財宝がもらえるらしいんだよ。ただし途中のモンスターがあの熊のレベルじゃないから。もっと弱いモンスター幾らでも居るけど、それでもあのレベルじゃない。そもそもモンスターってほとんど居ない。大半がダンジョンから漏れて出てきた生き物で、この世界のモンスターの大半はダンジョンに住んでるから」
「カードの使い方に戸惑っていただけでもっとやれると思います。ただ確かに僕の島じゃあれより強い生き物は居ませんでした」
(父さんの話はしなくて良いか)
通常ダンジョンはこの地域の北に固まっているらしい。ただそのダンジョンはそこからちょっと外れた南に出てまだ最深部に至ったものは居ないらしい。どれぐらい深いか?は分かってないが、基本ダンジョンはそれほど深くないらしい。ダンジョンに向かう道中
「僕と出会う前からずっとあると言う事はそれなりに長いんですよね?しかも通常深くない。何故誰も最深部に至ってないのですか?」
「片田舎にポツンとあるダンジョンっていろいろ不便で冒険者があまり寄り付かないのよね。ああ冒険者ってのはモンスター退治を主に行う人達の事ね。カード持ちならそれなりに有用なダンジョンだと思うけど、冒険者の誰しもがカード持ちってわけじゃないからね。
カード持ちの誰しもがとんでもない力の持ち主じゃなくて、カード持ちじゃない冒険者も互角に戦えるって良くあることなの。カード持ちってまず重要なのはマイカードが良いもので、かつそれ以外のアクティブにレアカードぐらいセットして無いと人間とは次元が違うなんてほどの人は居ないのよね」
ダンジョンに到着した。表からは穴が開いた洞窟みたいな感じしか見えない。しかし奥に進むと緩やかな下り坂になっていてそこを抜けると大きな広場に出た。地下一階が何故かとても明るい。何が光源になってるか?良く分からないけどまるで昼間の様な明るさだ。
「何で入るときは暗かったのに中に入るとこんな明るいんですか?」
「ダンジョンはね、大体こんなの。そもそもこの広場だって大きな穴が地下に開けられてるわけじゃないと思うよ。ダンジョンってのは外とは無関係の特殊な空間で成り立ってるんだよ。とにかくだよ分かって無い事だらけだから」
日の光と言うよりなんとなくだけど壁や天井が発光してる気がする。ただ天上に比べて壁の発光が弱いので、上から照り付けるようでまるで太陽の光の様に見えてしまうのかと。だって太陽の様に中心になるような存在がどこにも無いから。どれぐらい明るいかと言うと遠くにいる生き物さえ見えてしまう。ってなんだあれ?
「ルルミラ、あれ何?」
「最近ただの可愛い男の子のニックしか見て無いから忘れてしまうけど。やっぱ野生児よね。よく気がついたわね。あれはゴブリンだよ。あの熊よりはてんで弱いモンスターだから。ただ複数居るかもしれないから気をつけて、私が援護するから独断で倒そうとし無い事」
近づくと3,4匹の群れだった。
「スグに武器の確認をしてゴブリンは熊より弱いとは言ったけど、何かしら武器を持ってるのも居るからそれによっては強さが変わるから」
大丈夫だ武器は数匹棍棒ぐらいしか持ってない。彼女は言い終わる前にすぐに炎弾を大量に打っていた。彼女の攻撃を見て僕も飛び出した。
「なんだルルミラも結構すごい炎弾打てるじゃ無いですか」
「はは、これレアカードだよ…。君の安物とは土台が違うのに変わらないのが君のはすごいんだよ」
棍棒とか持っていたけど、これは弱い。あの熊強かったと思う。特にルルミラの援護が大きかった。途中攻撃を受けたけどたいしたダメージではないけど、ルルミラがすぐにヒールしてくれた。集団戦という事で多少警戒していたけど、こっちも2人なのが大きかった。さすがに彼女一人でカード探ししてるだけはある結構強い。
僕はすぐにストックカードを見た。
「あれれ4匹居たのに1枚ヒールがあるだけ、何故?」
「それはトドメと致命傷だね。トドメは大半私だったし、致命傷も私のダメージが大きかったんだと思うよ」
「そりゃトラブルになりそうですね」
「ニック本当に一人で生きてきたと思えないね」
確かに僕は父さんからそういったトラブル争いの話をちょくちょく聞いて来た。そもそも父さんとそういう駆け引きみたいな戦いの中で探りあいをちょくちょくしていたから。今思うと父さんはやけに厳しかったと思う。それと言うのもルルミラには黙っていたが、僕の身を守るための方法を徹底的に仕込まれていて、その理由として父さんが狙われて島に逃げてきた話をしていたのが大きかった。ただ何故狙われているか?は一度も話してくれなかった。
「父の教育の賜物です」
(誤魔化してるけど、嘘じゃ無いよな…)
「そうそう、熊の時は町が近かったから放置したけど。モンスターの肉は大体食べられてしかも美味しい。ニック得意でしょ?2人でさばくよ」
人より小さな生き物とはいえ、4匹はかなりの量になった。後へんなものをいろいろ持っていた。
「ああそうそう金属、純度の高い鉱石や宝石を持ってることが多いから。それも売れるから集めておいて」
一体こんな量の荷物どうするんだろう?
「町から離れたダンジョンで探索だよ。一体食べ物どうするんだろうかって考えなかった?」
「確かに僕ルルミラに頼っていて油断してたかもしれません」
「まあそのあたりは頼って良いよ。何も知らない子供を無理矢理引っ張ってきた自覚はあるから。お姉ちゃんに任せなさい。でね、おのバッグは特別性で見た目と違ってどんどん入るから。と行ってもこれでもイマイチなんだけどね。
二人分ぐらいの食料数日はあるから。後現地調達最初からするつもりだったから。後水とかも普通にあるから安全な所みつけたらそこで食事にしよう。まだモンスターが出るから警戒して」
とルルミラは話してたけど、モンスターはそれ以後出会わずにどんどん先へ進めた。




