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イーブン・イフ  作者: 裏柳 白青
2. Cut In
20/108

第20話

 月曜日の朝、くぁっと、私は大きな欠伸をした。隣にいるりっちゃんが首を傾げる。


「どーしたのミツ。寝不足?」

「んー、昨日ちょっと夜更かししちゃって…」

「夜更かしってどんくらい?」

「えっと…最後に時計見たのは2時半かな…」

「1限なのによくそんな時間まで起きてたねー。何してたの?」

「……高校の時の友達とskipeを…」


 思わず嘘をついた。私が欠伸をしてる原因は、昨日桐生くんがうちに夜中まで居座ったから。


 土曜日の試合のストレスだか打ち上げのストレスだか知らないけど、日曜日のお昼に突然押しかけてきて、お酒調達してて、夜は飲むからそれに合う飯作れとかすっごく偉そうなことを言って。

 私飲めないの知ってるでしょ、と言えば、飲ませて寝たら同じことするだけだからせいぜい気を付けろとかとんでもないセリフを吐いて。


「もう信じられない……」

「なに、面倒な友達?」

「うん、面倒…すごく面倒…自分の都合しか考えてないからあんなことできるのよ…」


 4限前に机に突っ伏す私。後ろでは桐生くんの上機嫌な話声が聞こえる。殴ってやりたいわ。


 黒髪ショートのりっちゃんは「そういう時はskipeもLIMEも返事しちゃだめよー」と笑って來未ちゃんと今期のドラマの話をしてる。あぁ、いいなぁ…2人共平和そうで…。一夜の過ちがこんなことになるなんて思わなかった…。


 昨日は無事、何もされずに済んだけど。お酒は結局飲まされて、付き合わされながら寝落ちしないように必死で。そんな私を見てる桐生くんは爆笑してて、学校で作ってるクールキャラは何処に行ったのよと聞きたくなるくらい。

 ストレスがたまったとか言ってたくせに上機嫌で私のご飯を食べる辺りは悪い気はしなかったけど、相変わらずおかわりだの茶だの命令してくるし。


 っていうか、何で私がせっかくの日曜日を桐生くんと過ごさなきゃいけないのよ。


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