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四話 日常編(明くる日二)

 駅に着いた運命と美羽。しかし、美羽は素直に運命をトイレに送ることもなく、改札を潜り抜けるやそのままプラットホームへと降りていく。そこは早朝と言うこともあり、通学通勤の人々が所狭しと行き交っていた。背の低い美羽では息苦しささえ覚えるだろう。現に美羽は運命の腕に掴まっていなければ、人集りの合間を縫って歩くこともままならない様子だ。


「うぅ、何でこんなに混んでるの! いつもはそんなでもないのに……」


「まったく、だから一本遅らせりゃいいのに。ほら、しっかり腕掴んどけ」


 人集りに埋もれそうになる美羽の手を逆に掴んでやり、運命はひそかに溜め息を吐く。麗奈の件云々以前に、この時間帯のプラットホームではこうなると分かっていたのだ。


 実際に乗ったことこそないが、一本違うだけでも大分変わることは知人から聞いていたため、ある程度は知っていた。道中、美羽の発言に驚きを示していたのも、単に一本ずらして乗っていたことを知らなかっただけだ。


 去年もまた同じこと。と言うか、美羽とともに電車で通うようになった中学時代から同じだった。何より、美羽とともに乗る前は、そもそも電車通学ではなかった。例の事件故に、電車に乗ることもままならなかったのだ。麗奈や家族、友人の支えによって何とか心の傷も癒えていき、美羽が中学校に入学する頃には電車にも乗れるようになったわけだが、今は省略しよう。


 それはそれとして、だからこそ運命は敢えて早めに出ても、のんびりとした歩みをしていたのだった。ただし、麗奈の件が大半を占めていたのもまた確かなのだが。


 だが、美羽はこの状況に辟易としながらも、本来の目的だけは忘れていなかった。運命を見上げ、麗奈が見当たらないことに愚痴を零す。


「こんなんじゃ、麗奈さん見つけられないじゃん」


「あのなぁ、そもそも麗奈がこの時間帯の電車に乗るとは限らないだろ。もっと早いのか、裏をかいていつもと同じのに乗る可能性だってあるんだから」


 しかし、それに対して運命の返答は軽くあしらう程度のものだった。それと言うのも、この人集りにおいては美羽よりも運命の方が有利な状況下にあるのだ。強気にもなる、と言うものだろう。


 それが分かって美羽も不満げな様子だ。下唇を尖らせ、上目遣いで運命を睨む。そして、プラットホームの喧噪の中、その不満を独り言として口にする。


「そんな事言って、さっきまで動揺しまくってたくせに……」


「……手、払いのけるぞ」


 聞こえないだろうと発せられた美羽の独り言は、しかし、運命の耳に届いていた。いくら喧噪の中とは言え、密着しているような近さだ。聞こえていても不思議ではない。運命が片眉を釣り上げ、そう一言告げただけで美羽の態度は一変した。


「わぁ! 嘘、嘘! お兄ぃの言ってることが正しいです! お兄ぃ、大好き!」


「たくっ、調子のいい奴」


 不満から一変して甘える仕草をしてくる美羽の態度に、運命は深い溜め息を吐く。怒る気も無くなってしまったようだ。ただ一つだけ言うなら、怒ったり呆れたりとどっちもどっちと言ったところだろうか。先ほどは運命で、今は美羽。まったくもって、仲のいい兄妹だった。


 ◇


 そうして、立場の逆転してしまった状態のまま、二人は満員電車へと場所を移していた。電車の中は、移動することもままならない以前に、態勢や身体の向きを変えるだけでも一苦労するような満員具合だ。運命はともかく背の低い美羽は息をするだけでも大変そうだ。一応、運命が扉近くの位置を確保して尚且つ壁役をしてやってはいるものの、息苦しさだけはどうしようもなかった。


「うぅ、お兄ぃ……」


「頑張れ、美羽。乗るのは三駅だけだ」


「その三駅が辛いの!」


 あまりの混み具合に泣きが入っている美羽に、運命は励ましの言葉を送るが逆ギレされてしまった。確かに慣れていない美羽では三駅でも辛いものがあるのだろう。


 運命にもそれは分かっていたため、怒ることはしなかった。その代わりと言っては何だが、美羽の気を紛らわせるような話題を振る。主に美羽をからかうような話題だが。


「そうだ、降りたら何かお菓子でも買ってやるよ。甘いお菓子だぞ?」


「お菓子で釣るって、私は小学生じゃないもん!」


 そして、それは上手くいった。美羽が息苦しさも忘れ睨み付けてきたのだ。しかし、思いのほか美羽の発言が笑えたらしく、運命は口元を押さえて吹き出す。


「身長と顔は小学生レベルだけどな」


 何とかそれだけ発する事が出来た運命だったが、意外にツボに入ってしまったようだ。それ以降はまた声を殺して笑うのだった。


 これに美羽は悔しさを露わに叫ぶ。それはもう、この狭苦しい空間で地団駄を踏もうとするほどに。


「お兄ぃ笑うな!」


「おわっ、足踏んでるから止めろ! 落ち着けって!」


 これには運命も慌てて美羽を宥める。他にも乗客がいるのだ。こんな事をされては適わない、と。幸いにして、美羽は被害を運命の足だけで終わらせてくれた。だが、やはりこんなことをすれば、他の乗客から煩わしい目で見られてしまうのは否めなかった。


 こうなってしまうと、あまり大きな声で話すことも出来ず、二人は必然的に声を潜めるほかなかった。ただ、声を潜めても話題自体はそのままなのだが。


「悪い、悪い。あとで飴玉買ってやるからさ」


「本気でムカつく。あとで絶対仕返ししてやるんだから……」


「そんな怒るなって。軽い冗談だって分かるだろ?」


「女の子を傷付けるような冗談なんて、冗談って言わないの。ただの悪口。お兄ぃは女の子への配慮が足りないんだよ。だから絶対に許さない」


 しかし、話題を変えなかったのは運命のミスだった。美羽をからかい過ぎたのだ。完全に拗ねてしまった美羽は不機嫌さを隠すこともなく、頬を膨らませる。


 その後、美羽の機嫌は電車が学校の最寄り駅に着いたあとも直ることはなかった。


 ◇


「なぁ、美羽。いい加減に機嫌直せって。欲しいもん買ってやるからさ」


「嫌。物で釣ろうとするお兄ぃなんて知らないんだから!」


「あ、おい! はぁ、完璧へそ曲げちまった。さすがに妹だからって、からかい過ぎたよなぁ……」


 運命は走り去っていく美羽に手を伸ばすも、それが届くことはなかった。そうなっては仕方ないと、伸ばされた手を運命は虚しくも元の位置に戻す。そして、自責の念に駆られるのだった。


 現在、運命のいる場所は私立聖グラドル学園の校門前だ。時刻は八時二十分を少し回ったところ。学園の生徒らの姿もそこかしこに見受けられる。そんな中での揉め事だ。朝から運命は自身の意志とは関係なく、大いに目立っていた。それも悪目立ちの方で。


 運命を横目に見ていく者。ひそひそと囁きあって立ち去っていく者。仕草は違うものの、ほとんどの者が運命を一瞥していた。


 これには運命も羞恥心を覚えずにはいられず、顔を俯かせて足早にその場を離れる。よくよく見れば、時折見える耳が赤く染まっていることが分かる。耳でそうなのだから、顔の方は更に赤いのではなかろうか。ただ、これは己の仕出かした事のせいだ。クラスに着くまで、運命は必死にこの状況を堪えるしかなかった。


 私立聖グラドル学園は創設五十年の、その歴史を着実に紡いできた学園だ。創設の由来は理事長や、理事長の趣味仲間である創設に携わった面々が、酒の席の勢いで学園創設を決めたのがきっかけだった。また、学園名の由来もその趣味が根源だと言われている。そう、所謂グラビアアイドルだ。


 ただ、だからと言って、グラドルを崇拝するための学園と言うわけではないことだけは、私立聖グラドル学園に通う学生の名誉のため明記しておく。あくまでも由来なのだ、と。ちなみに聖が付いているからと言って、カトリック系統の学園でもない。ましてや女子校でもないとも明言しておこう。


 そもそも、この学園は私立にして県内有数の進学校なのだ。学園の至る所にある最新設備は当然のごとく、遠くから通う生徒のために質の高い寮も完備され、学科も豊富でカリキュラムも充実している。また、受け入れる生徒数も多く、一学年につき三百人弱と言ったところだ。三百人弱と生徒を多めに受け入れているにも関わらず、受験倍率は変動はあるものの、毎年のように超難関校と世間に言わしめているほどだ。


 そうした私立故に学費は公立とは比べものにならないが、救済措置もしっかりと用意されている。勉学、部活の両方の特待制度はもちろんのこと、留学なども自前での奨学金があった。そして何より、それを受けられる人数の多さも特筆するべきだろう。普通の学校では上位者一割未満にしか与えられないそれを、聖グラドル学園では上限を設定していない。ある一定の基準を満たせば、特待や奨学金が手に入る。これは聖グラドル学園が超難関校故に、優秀な者が数多くいるためだ。皆が優秀なため、上限を求めることは難しかったのだ。


 さて、閑話が長引いてしまったが話を戻そう。


 運命はあれから昇降口に着くや深く息を吐き出し、気を持ち直していた。多少の噂にはなるかもしれないが、それもすぐに収まる。全校生徒数が多い分、知った顔より知らない顔の方が多いのだ。ならば、校門でのことなどすぐに忘れ去られるだろう、と。


 確かにその通りだ。ただ、何にでも例外は存在する。運命もまたその例外の一人なのだが、本人はそれに気付きもしない。何より、運命が仮にそうではなかったとしても、美羽がその一人ということもあるのだ。学園美少女ランキングの上位に、入学直後の一年生ながら入ってしまっているのだから。


 噂は広がる。運命が思っている以上に。広く、浅く、尾ひれが付いて。


 そんな事になるとはつゆ知らず、運命は昇降口から自分のクラスへ。運命のクラスはAクラスだ。ここは普通科の二クラスの内の一つで、主に一年次から進学を希望している普通科の生徒が多く集まるクラスでもある。無論、運命も例外ではない。一応、進学を希望している。ただし、どこに行くか明確には決まっていないが。


 そんな話をしているうちに、運命は二階にある自分のクラスへと着いていた。だが、運命は教室に入る事が出来なかった。教室の扉は閉まっていない。それどころか、全開に開け放たれている。しかし、入れない。その理由とは。


「……なぁ、何しての。仁王立ちとか他でやってくれよ、蒼太。入り口でやられても邪魔でしかないんだけど」


「ぷぅ、僕は怒ってるの。見て分からない?」


 蒼太と呼ばれたその人物は頬を膨らませ、子供のような可愛らしい仕草で怒りを表していた。男子高校生にあるまじき様だが、何故かそれがよく似合ってしまっている。


 エンジェル 蒼太えんじぇる そうた、それが彼の名前だ。父親がアメリカ人、母親が日本人のハーフである。天然の金髪碧眼である父親の血を色濃く受け継いだのか、蒼太の外見もまた金髪碧眼であり、日本人とはかけ離れたものだった。


 ただ、身長は母親に似てしまったらしく、男子高校生にしては低い百六十一センチに留まっていた。だが、逆にそれが良かったとも言えるだろう。それは蒼太の容姿が裏付けている。


 金髪の天使の輪が見える艶髪に、ふわふわとした柔らかく細い毛並み。耳にかかる程度の長さで下ろされているそれに加え、碧眼の瞳は大きく、睫毛も長い上に二重でぱっちりとしたものだ。眉毛も細長く、鼻筋は高い。唇に至っては艶のある潤いと、言葉を紡ぐたびに揺れる柔らかさを兼ね備えていた。何より顔立ちはそのパーツに見合ったもので、肌の白さも相まって女子よりも可愛らしい美少年と言える。また、そんな顔立ちに合わせたかのように、体格も女子と間違われそうなほどの華奢なものだ。この少年を一言で表すのなら、天使。男の娘。この二つしかないだろう。


 運命は今日だけで何度目かの溜め息を吐きながら、蒼太をあしらう。もう、朝から疲れ切ってしまっていたところ故に、運命の対応も雑だ。


「いや、分からないし、分かりたくもない。てか、その顔はやめろ。無駄に心締め付けられんだよ。男にキュン! とかしたくないんだよ」


「むぅ、運命が冷たい」


 だが、あしらわれた蒼太は唇を尖らせ、運命の対応の雑さに不満を漏らす。当然ながら、扉の前から退く気はないようだ。


 蒼太のその態度に、疲れている上に辟易とした様子の運命は面倒だとは思いながらも、仕方なく話を聞くことにした。


「はぁ、結局何なんだよ。怒ってる理由は」


「美羽ちゃんイジメたでしょ。僕、知ってるんだからね」


「美羽の奴、よりによってこんな早く蒼太にチクったのかよ」


 怒っている理由を告げながら蒼太が人差し指を向けてきたが、運命はそれを払うこともしない。聞くんじゃなかった、と顔を片手で覆い隠すだけだった。正直、運命も追々こうなることは分かっていたのだが、こうも早くそれが実現するとは思っていなかったのだ。


「チクったとか言わない。電話かけてきたのは美羽ちゃんだけど、僕が聞き出しただけなんだから」


「悪い。それで、美羽はやっぱり怒ってた?」


「怒ってたって言うより、気にしてること言われて結構傷付いてたよ。電話越しだったから、正確には分からないけど……」


 蒼太が電話越しに感じ取った美羽の様子は、運命の思い浮かべていたものとは少し違っていた。ただ単に、怒っているものだとばかり思っていたのだ。運命は頭を掻きながら困ったような表情を浮かべ、どう謝罪するべきか頭を悩ませることとなった。


 運命がそんな状態だからと言って、蒼太はこの話をうやむやにするつもりはないようだ。蒼太は腰に手を当て、そうなった理由を問い質し始める。

「運命、何で美羽ちゃんの気にしてること刺激しちゃうかなぁ。S&Gの時は別として、いつもならそんな事しないのに」


「いや、その……。昨日、今日の美羽の言動にちょいイラッと来るものがあって……。つい、魔が差したって言うか……」


 だが、それに対する運命の答えはどうも要領を得ず、曖昧だ。運命自身も自覚はあるものの、答えを出し切れていないようだった。


 その曖昧さは蒼太にも当然ながら伝わる。訝しんだ蒼太が再び問い質そうと口を開く。


 と、その時だ。運命の肩が誰かに押されたのは。運命はバランスを崩して、蒼太にぶつかってしまう。


「どわっ」


「うわわ」


 それでも二人はどうにか体勢を立て直して転びこそしなかったが、近くには机や椅子もあるのだ。倒れた拍子にぶつかっていれば、怪我も有り得る。そう思って、押した人物に文句を言おうと廊下を振り返った二人だが、先に押した人物に文句を言われてしまった。


「邪魔」


 たった一言、それだけを。


「神楽、押したのお前かよ!」


「危ないじゃん!」


 文句を先に言われてしまった二人だが、だからと言ってただ黙っているわけもない。詰め寄って口々に神楽と呼ぶ人物へと文句を言う。


 神楽、本名を一ノいちのせ 神楽かぐらと言い、運命と蒼太の幼なじみにして腐れ縁の関係でもある。染めているのだろう赤毛に近い長めの茶髪は白いヘアターバンの上から垂らされ、若干ではあるが無造作にも見える。また、ターバンからはみ出た右の耳たぶには、それを覆う飾り気のない黒いピアスが。眉は細長く、日本人にしては鼻筋も高い。切れ長の目尻に、瞳の色はカラーコンタクトをしているのか、紅の色を帯びている。唇も薄く、顔立ちは運命や蒼太とはタイプこそ違うものの、十分美形の類いに入るだろう。


 身長も運命よりは低いが百八十センチ近くあり、均整のとれた体格もあってモデル体型と言える。ただ、制服は着崩され、開けられた胸元にはシルバーアクセサリーだろう十字架の形をしたネックレスが見える。不良、彼を外見だけで表すのならそれが一番近いかもしれない。


「朝っぱらから元気だな、お前ら。俺には真似出来ん」


「いや、元気だなって……」


 不満を軽くいなす神楽に毒気を抜かれた運命は、少しばかり呆れを含んだ口調で返す。だが、神楽はそれさえもあくび混じりに答えるのみ。


「悪い、俺は眠いんだ。構うな」


「ちょっと待ったぁ! 何気に押したことはスルー!?」


 運命がそんな状態の神楽に仕方なく諦めた一方、蒼太はなおも食い下がる。その様のなんと小動物らしいことか。小動物が必死に威嚇しているようにしか見えないのだから、可愛らしいことこの上ない。


「だから、悪い。邪魔だったから、押した。んじゃ、お休み」


 神楽もそう思ったのだろう。それ故に蒼太の頭を二、三回軽く叩いたあと、窓際の最後尾席で居眠りを始めてしまうのだった。


 ちなみに、その席は彼の席ではない。クラスメートの、もっと言うのなら女子生徒の席である。ただ、だからと言って神楽にはやましい気持ちはない。そこが一番寝心地が良いというだけのことだ。その女子生徒にしてみれば邪魔でしかない、と思いきやそうでもないらしい。


「はぅ、神楽君が今日も座ってるぅ……」


 運命らがいる後ろの扉ではなく、前の扉からそっと顔を覗かせる黒髪の地味な少女が頬を紅潮させ、恍惚な表情を浮かべている。この少女こそ、神楽が居眠りをしている席の生徒なのだが、何というか幸せそうだ。神楽に不満を抱いている様子はない。まぁ、本人が幸せならばそれでいいだろう。


 それはそれとして、眠りについた神楽を遠目に、運命と蒼太は溜め息混じりにそれを愚痴る。それが、たまにならいいのだ。だが、神楽の場合は毎度のこと。常に朝はこうなのだから、運命も蒼太も愚痴りたくなる。


「はぁ、神楽は相変わらず寝不足か。いい加減、趣味もほどほどにしときゃいいのに」


「それを運命が言う? まぁ、一理はあるけどね。僕も録画しとけばいいのにって思うし」


「本人の前じゃ、言えないけどな。外見と中身が伴ってないのが、また何とも」


「だねぇ。リアルタイムで見なきゃ意味がない、とか延々と語り出すもんね。そこからどんどん話が逸れていくし」


 全く持って、頭が痛い。そんな心情の二人だった。


 神楽の趣味、それは超が付くほどの二次元好き。嫁と呼ぶヒロインは数知れず、夏コミ、冬コミは小学生の時から皆勤賞。その他のイベントにも大小問わず足繁く通い、部屋はその類いのもので溢れかえった状態。置く場所に困った時には、蒼太や運命の所にさえ保管を頼む始末だ。二人にしてみれば迷惑も甚だしいばかりだが、神楽は気にしない。そこに二次元があるのなら、それが何であれ足を踏み入れる。それが神楽の矜持なのだから。



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