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ギレイの旅  作者: 千夜
2章
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儀礼への疑惑3

 本当に弱いの?


 私は、団居礼一まどい・れいいち。儀礼の父親。

 9歳の息子、儀礼に護身のために武術を習わせたのだが、半年で音をあげた。

 怖いと毎日泣いていた。

 師匠の重気に言わせれば、筋は悪くないらしいが。性格のせいなのか。

 友達の了坊や拓君はぐんぐん力をつけていく。

 儀礼はよく拓君や了坊に殴られたりしているらしい。


 子供同士だし……。だが、ある日見てしまった。

 重気が楽しそうに儀礼の背中をバンバンと叩いている。

 ははは、とでかい笑い声が聞こえる。

 背中を叩かれた儀礼は、うっと前のめりになり、重気に言う。

「加減してくださいよ、痛いじゃないですか」

 目に涙を浮かべ、眼鏡を直しながら120cmの体が文句を言っている。

 重気はこちらに気付く。

「お前の息子は面白いな」

 バンと背中を叩く。

 私は3mほどよろめいた。


 ははは、と重気は去ってゆく。……儀礼?

 大人がよろめく力で叩かれて「痛い」ですむ。

 ……ホントに弱いのか? 息子を理解できなかった瞬間だ。




 A、弱いです。相手が怒ってれば身動きできません。

 でも、意外と打たれ強い。拓と了に殴られて育てば、並以上だろう。

 重石の白衣を脱げば素早く動けます。


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