実力差
刹那、俺によって戦いの火蓋は切られた。
「見せてみろよ!!世界最強の異能力を!!」
「言い訳しておく。俺は異能力を封印した!!」
「はっ。んだそれ。負けたときの逃げ道でも作ったのか?情けねぇ。世界最強なら言い訳なんか言うなよ!!」
試しに、普通にナイフを振りかざしてみる。が、流石に、交わされてしまった。
「手を抜くなよ。最初から本気で行こうぜ?だから」
そうして、カズは異能力を放った。
「異能力解放」
「本当に飛ばしてくるんだな!!」
「すぐに死ぬなよ!!」
その炎の塊は、俺に向かって直進してくる。が、俺はこんな程度の攻撃を受けるやつじゃない。しかし、解放だからもっとヤバイ異能力をぶちこんでくるんだろうな。
「ははっ。次は、避けられるかな?」
刹那、
「は、はぁ・・・?なんだ、これ」
見たことないくらい高い炎の壁が出来上がって、あっという間に俺の回りを囲んだ。
「異能力がなくなったキミは、これをどうやって切り抜けるかな?」
カズが手を動かすと、その壁は迫ってきた。まずいまずいまずいどうしよう。このままでは、瞬殺されてしまう。考えろ。この一瞬で、打開策を練ろ。俺が出来ることは、この壁を切ること。しかし、切ったところですぐに結合を再開するだろう。となったら、なくなるくらい切りつけないといけない。
「長い間考えていたら、死ぬぞ?常に、先のことを考えて生きていかないと」
「え?」
・・・刹那。
「う、うぁぁぁ!!」
暑い暑い暑い!!み、水は・・・!!
「水を探したって無駄だよ。既に、対策は打っているから」
まずい。どうする。・・・だったら、あれをするしかないか。
「ふんっ!!」
「おぉ、強引に火を消したか」
「はぁ、はぁ」
熱い。少し肌が焼けてしまった。しかし、このくらいの怪我だったら、まだなにも・・・
「それでおわりだと思うなよ?」
「は?」
そしてまた、
「いっ・・・!!な、なんだよこれ!!」
「さぁ。なんでしょうね。戦っている相手に真実を教える必要はないでしょ?」
苦しい。体が、重くなっている。
「さぁ。そんな中でこれを避けてみなよ」
そして、カズは指で箱のような形を作って、言い放った。
「包囲微塵」
まずい!!間に合わない!!
「あぁもう!!」
こうなったら気合いだ!!
「うりゃあああ!!!」
「おぉ。よくやった。よくぶった切ったね」
「はぁ。はぁ・・・。お前、こんなに強いのか?」
「あぁ。そうだよ。前世から受け継いだ頭脳があるからね。異能力を覚えるくらいなんてことのないんだよ」
「つまり、まだパターンがあるってわけか」
「流石にバレちゃったか。でも、いいよ。キミは、所詮異能力のなくなった世界最強なんでしょ?そんなキミが、ボクに勝てるのかな?」
そうしてまた、異能力が俺に向かって直進してくる。
「はぁ、はぁ」
「もう、逃げるのも精一杯なんじゃない?」
「んなこと、ねぇよ」
「だったら攻撃してみなよ!!無能でどうやってボクを倒すと言うんだい?」
「舐めるなよ・・・世界最強を!!」
俺はナイフに力を込めて、発動させた。
「青龍天流!!」
「おぉー。その後ろにいる青色の龍、かっこいいね」
全速力で、そいつに近づく。そして、
「ふふっ。突進するだけでボクを殺せると思うの?」
「なわけないだろうな!!だから・・・」
直前で俺は立ち止まり、そして、
「え?」
そして俺は、宙を蹴った。すると、俺の体は空を舞い、
「異能で勝てないなら、技術で勝ってやるよ!!」
そうして俺は、カズの脳天目掛けて、ナイフを・・・
「ははっ。まだ、甘いねぇ」
刺したつもりが、
「わっ!!」
「異能力、零式」
「な、なんだそれ!!」
俺の体はカズの発動させた異能力によって吹き飛ばされ、近くの木に激突した。
「いってぇ・・・」
「よく生き残ったね。もう、既に体はボロボロなはずなのに。キミじゃなかったら、おそらく死んでいるよ」
「はぁ、はぁ。なんで、予測が出来た?」
「ん?予測はしていなかったさ。ただ、キミは所詮一般人の身体能力と変わらない。多少は、常人離れしていても、結局スピードは俺に勝てるわけないんだよ」
そんなもんなのか?あれは、俺でも対処は難しいくらいだと思うぞ。それをなんでこいつが対応できた?
「そんなことよりも。その体、治した方がいいんじゃない?」
「は?」
「はやくよくしないと・・・こうなっちゃうよ?」
すると、たまたま通りかかった鳥が何故か地面に落ちてきた。
「は?こいつ・・・」
腐乱死してやがる。さっきまで、元気に空を飛んでいたはずなのに。
「お前、こんなことまで出来るのかよ」
「あぁそうだよ。だから、はやく対処しないとやばいんじゃない?」
すると、もう手遅れだったのか。
「ヴっ・・・!!」
突然、吐き気を催した。やばい、吐きそう。どうしよう。
「だから、先を考えて行動しろって言ったのに・・・。長く戦っても仕方ない。苦しいなら楽にしてあげるよ」
そうして・・・。




