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Virann  作者: 柴田優生


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ボスのテレパシー

その日を境に、世界は変わってしまった。今まで、ギリギリ平和だった世界が、一夜を越えてから無関係な人間が虐殺される世界へと変わってしまった。


「実行通りやってくるわけか・・・」


”X”が手紙で言っていた内容とは、このことだったのか。


「俺たちは、はやくXの元へ向かうぞ!!」

「あぁ。行くぞ」


しかし、居場所がわからない。組織のアジトは既に突き止めているが、組織のボスであるXが、そのアジトに留まっているとは考えにくい。しかし、だからと言ってそれ以外にボスに関する行動の情報がない。


「どうする。捨て駒から情報を引き出すか?」

「しかし、知っているわけがないだろ。だって、あの女曰く、ボスは幹部の人間以外には姿を表さなかったんだぞ。そんな捨て駒に、自分の場所を伝えると思うか?」

「思わないな・・・。だとしたら、どうする?情報が無さすぎるぞ」


そう、俺たちが悩んでいると。


「おれが、ボスの場所を探してやるよ」


刹那、聞こえるはずのない声が、久しぶりに聞くその声を聞いた。


「は、はぁ?お前は・・・」

「そういえば、名前知らなかったか?俺の名前は、ボスラーだ」

「そんな名前だったのか。・・・というかお前、俺が捕まえて牢獄で拷問してた奴だよな?」

「あぁ。そうだ」

「なに勝手に脱獄してんだ」

「許せよ。お前たち警察は、世界を救わないといけないんだろ?俺は、ボスの場所を突き止めることが出来る」

「だが、そんな身勝手なことは・・・」

「まぁ、許せ。大和。それで、場所を知っているのか?」

「場所は知らないが・・・俺の異能力で、場所を特定することは出来るぞ」

「そうなのか!!それなら、教えてくれ」

「わかったよ。待ってろ。今から、異能力を発動させるから」


そうしてそのボスラーと名乗った死刑囚は、異能力を発動させた。


千里眼せんりがん


数秒の間、沈黙が辺りを牛耳り、


「なるほど。・・・わかった。ボスは今、20km先の山の洞窟の中に身を潜めている。とだけしかわからなかった。おそらく、自分の魂を薄めているんだろう。ボスの気配を、感じ取りにくかった」

「しかし、場所がわかっただけでも大きな情報だ。ありがとう」


すると、ボスラーの様子が急激に変化した。


「ぐっ・・・!!!」


いきなりボスラーが膝をついて、そして地面に倒れた。


「ど、どうしたんですか!!」

「ははっ。限界なようだ。もしかしたら、ボスにバレたのかもしれないな」

「バレた?」

「あぁ。ボスは、テレパシーのようなものを操っている。それは幹部にも、捨て駒にも・・・。組織に加入している人間全てに、テレパシーを紐付けている。だから、捨て駒が何かしたら、テレパシーで圧殺することも出来るんだよ」

「そうなんですか・・・。じゃあ、あなたは今」

「殺されているわけではない。しかし、俺はもう喋ることしかできない奴だ。もう、必要なしと判断されたんだろうな。さぁ、殺せよ。警察さんよ」

「そんな、いきなりなんだよ。全てを悟ったかのように」


怖くないのか?殺されるんだぞ?


「別に普通のことだろ。俺はボスからいらない奴判定されたから、テレパシーで今押さえられてるわけだ。それに、警察も目的は達成されただろ?俺が、情報を吐いたら元々殺すつもりだったんだろ?だったら、ちょうどいい機会じゃねぇか。俺は、情報を吐いたんだぞ」

「しかし、もう少し抵抗したりあるじゃないですか!!」

「・・・いや。もういいんだよ。知夏」

「え?」


俺は黙って、ポケットからナイフを取り出した。そして、


「来世は、まともな人間として人生を全うしろよ」


そうして、俺はそいつの首を目掛けて、その異能力を放った。


「剣義・斬首」


刹那、鈍い音が響き、そいつの首から大量の血が吹き出した。


「いやっ!!」

「見るな。慣れてないなら、この光景を目に焼き付けるな。一生のトラウマになるぞ」


出血が止まると、そいつの体が消えかけ始めた。


「そんなことも、出来るのか」


これも、ボスが捜査して起こっている事象なんだろう。


「なんで、あなたたちはこんな悲惨なことを、軽々と出来るんですか。いくら、犯罪者であるとはいっても・・・」

「あー、えっと。別に、人権は守られないんだから、それに、あいつ自身が望んだことだ。だから、躊躇いなくやるのが普通だろ。それに、この世界には『死刑』という制度があるくらいだからな」

「だとしても・・・まぁ、いいですか。とりあえず、その洞窟へ向かいましょう!!」

「あぁ。行くぞ。進治郎」

「承知した」


流石に、転生者であるから・・・ということも正直に言ってもよかったが、まぁ過ぎたことはなんでもいいか。


「ふーん。面倒くさいことをしたなぁ」


出来れば、彼らの力だけで我輩の居場所を突き止めて欲しかったが、


「捨て駒のくせに、勝手なことしやがって」


しかし、まぁいい。少し時間稼ぎをさせればいいだけの話だ。


「ソフィア、ラフ」

「はい」

「あいつらの足止めをしてこい」

「承知いたしました」

「ここで死なないでくれよ。大和くん」


他の警察には興味がない。俺は、大和くんにだけ、興味があるんだから。

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