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Virann  作者: 柴田優生


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『戦争が日常と化する世界』

そんなこんなで、調査から色々な可能性が生まれたわけだが・・・。

「しかし、我々の部下に異能力を覚えさせる。というのもリスクを伴うからなぁ」

そうなんだ。そこが問題点なのだ。異能力は、覚えれば誰だって扱うことはできるが、その異能力タイプが強力過ぎたら、自分の体に宿っている異能力の細胞が耐えきれなくなって死亡する可能性がある。

「しかし、異能力者に立ち向かおうとするなら、異能力は必須になってくる」

「だよな。流石に俺一人で異能力者をなぎ倒すのは不可能だし・・・。お前さぁ、なんで異能力なんか封印しちゃったんだよ」

「いや、あの世界では必要なかったから」

「それはあくまであの世界の話だろ?お前、転生者らしいな。だったら、普通もしものことを考えるだろ」

「だから、しくじったんだ」

俺は、転生者であるが、まだ世界は3つしか跨いでいない。たしかに常人よりかは経験を積んできたが、それでも俺はまだ未熟者だ。

「しかしまぁ、異能力の封印を解くには”勇者”の存在が必要不可欠となってくるからな」

「あぁ、そうだな」

勇者とは言うが、勇者であれば誰でもいいというわけではない。俺の場合は、未来からやってきた息子たちによって異能力が封印されたから、異能力の封印解除をするって言うなら、翠星すいせい優夢ゆめを探さなければならない。しかし、問題はそこからだ。あいつらは、自ら未来を変えたことによって、自分達が存在しない世界線へと移動してしまった。それに、まずは転生者であるかどうかからの話だ。転生者であれば、必ず来世があり、人間として生まれてくる。しかし、そうでなければ、もしかしたら未来永劫誕生しない可能性もある。

「しかし、今から探すとしても、相当な時間を要するか」

「まぁ、そうなってしまうな」

「結局は、お前の異能力行使は厳しい感じか」

「だな。はぁ、どうしたもんか」

この抗争に負けたら、世界は勿論滅びるのと同じようなものだ。それは、転生者として止めたい部分。

「そろそろ話のけりをつけるか。さぁ、異能力を覚えさせるか。覚えさせないか・・・。どちらにする?」

これは、もう世界のこと考えない方がいいかもしれない。法律的に、戦争は禁止されている。しかし、相手は世界を闇のどん底に陥れようとしている悪の組織だ。だから、これはこうするしかない選択なのだ。

「・・・覚えさせよう。異能力を」

「本当にいいのか?」

「これは仕方ない。勝って、世界を平和にするためだ」

多数の犠牲者は出ることだろう。なんせ、異能力は核よりも威力が強いから。しかし、そうした方が犠牲者を多く出さなくて済むんだ。だったら、仕方ない。

「正直、進治郎も覚悟が出来ているんだろ?」

「・・・あぁ」

こいつが、異能力の鍛練をし始めた時から、おそらく意思は決まっていたんだろう。

「これは、俺たちも大犯罪者になるしかない」

「そうだな。もうこの際、捕まったっていいか」

この瞬間、俺たちは決意した。

「法律を破ろう。そして、世界を救おう」


それから次の日、進治郎が警察の上層部の人たちを集めて、全員にこう言い放った。

「諸君、お集まりしていただきありがとう。俺は、決心した。単刀直入に言おう。法律を破るぞ。俺たちは」

そう言うと、その場にいた人間全員の目が真ん丸になっていた。

「どういうことですか!!法律を破るって・・・!!警察官としてあるまじき行為ですよ!!」

「承知の上で、だ。君たちは、一連の事件の内容と、その犯人の特徴・・・全て知っているな?」

「はい。異能力者の可能性・・・ですよね?」

「あぁ。そこで、だ。いずれ、警察とその組織の抗争が繰り広げられることだろう。だから、俺と、そこにいる男で決めた」

進治郎がそう言うと、一斉に俺に視線が集まる。

「今日から、全国の警察官には異能力を覚えてもらう」

「は、はぁ!?どうやってするんですか!!」

「安心しろ。いちから俺とそいつで異能力を教えていく」

いや、待てよ。それだったら、俺たちが転生者であるとバレてしまうじゃないか。それに、もし過去の世界のことを知っている奴がいたとしたら・・・。俺の存在がバレてしまう!!

「いや、いいんじゃないか?」

この世界で、バレたらダメなことなんてないだろう。だって俺は、この世界の歴史に名を刻んだ男だから。事実上、俺は世界最強である。しかし、そこに異能力がなくなっただけの、世界最強だ。

「それで、まさか、法律を破るって・・・」

「あぁ。戦争を起こすんだ。しかし、これは仕方がないことだ。世界を再び平和にするには、もう一度戦争を起こさなければならない。そして、その戦争で・・・勝利を収め、この世から完全に異能力をなくす必要があるのだ」

「・・・」

法律を破ることを決意した警官もいれば、まだ葛藤が自分の中に生まれている警官もいる。

「俺は、決めた。だから、お前たちにまず異能力を教える。だから、しっかり覚えろよ?」

「はい!!わ、わかりました!!」

一同が、声を揃えて返事をする。あぁ、また。始まるのだ。『戦争が日常と化する世界』が。もう二度と、起こり得ることのない世界の話が______。

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― 新着の感想 ―
全体的に話が読みやすく、世界観に引き込まれ真夜中にも関わらず、最新話まで一気に読破しちゃいました(笑) ただ、セリフと地の文を改行等で間を空けるともっと読みやすくなると思います! 続きが楽しみです…
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