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Virann  作者: 柴田優生


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12/33

そうして、俺は、

「進治郎。話はしっかり聞いていたな?」

「あぁ。異能力者が存在するということだろ?」

「それもそうだ。そして、俺は考えた。俺は、異能力の世界で死んでから、別の世界線へ移動をして、異能力を封印した。だから、異能力を持っているわけがないんだが、お前はどうだ?」

「・・・そうか!!」

「あぁ。異能力の世界で死んで、異能力の世界に産まれた。つまり、まだ異能力が扱える可能性があるよな?」

「た、たしかに!!しかし、それをどう活用しようか・・・」

「別に、今すぐ活用させる義理なんてない。おそらく、組織のボスが異能力の使い手だ。だから、もし警察と組織の抗争に発展したときに、お前がその異能力を行使するだけだ。あとは、体が鈍らないように異能力の鍛練を積んでおけって話だな」

「なるほど。承知した。じゃあ、俺は異能力の出力に専念する。だから、大和。事件の捜査を、頼んだ」

「あぁ。任せろ」

俺は、自ら異能力を封印してしまった大バカ者であり、もし戦場に出兵しても何も使えないゴミクズである。だから、俺はここで、活躍するしかないのだ。

「っと」

そんな話をしている暇はない。俺は、創世者に用があるんだった。

「そろそろ、あの世界に行くのも慣れてきたな」

そんなことを思いつつ、俺は目を閉じた。


気づけば、もう見慣れた空間にやって来ていた。

「おや?どうかなされましたか?」

俺が行った捜査を経て、わかったことを創世者にぶつけた。

「単刀直入に言う」

俺は、大きく息を吸い込んでから、言った。

「なんで、お前はこの一連の出来事を分かっておきながら、分からないフリをしていたんだ?」

「・・・」

あぁ、そうだ。俺がパラレルワールドの存在に気づいてから、おかしいと思ったんだ。だって、こいつは俺の人生を操作する神のような存在だ。そんな神が、パラレルワールドや世界の設定に気づかないわけもないのだ。

「やはり、気づきましたか」

「そりゃ気づくだろ。俺もそこまでアホじゃないからな。・・・んで、なんで俺を騙した?」

「いえ、騙してなんかいませんよ。ただ、試したんです。大和さん、私が、前世のときに投げ掛けた言葉を覚えていますか?」

「そんなの、ありすぎて覚えてねぇよ」

「だったら、こう言ったら分かるでしょうか。どちらかがヤンデレを演じている」

「あぁ。あれか」

たしか、いずれどこかの世界でそう言った推理が必要になってくる世界に辿り着くかもしれない。だったか。

「とどのつまり、伏線ってことか?」

「はい。その通りです。それに、あなたは勘違いをしていたんですよ」

「それはなんなんだ?」

「”転生をする”ということは、その生きていたときの宇宙が消滅してから、また新しい宇宙が出来て、その新たなる世界で自分はまた産まれる。と思っていましたよね?」

「・・・実際のところ、そうだ」

しかし、パラレルワールドに関する書物を読んでから、気づいた。

「私は、あなたが異能力の世界で死んでから、別の世界線へ転生させ、一時期その異能力のない世界線で一度あなたを転生させました」

「その意図はなんなんだよ」

「それは、知ったら面白くないじゃないですか」

「あっそ。つまり、話す気はないってこどだな」

「つまりは、そういうことです。そして、前世であの伏線を張ってから、今世をこのような世界にしたんですよ」

「面倒なことをしやがって・・・」

「さぁ、また謎がひとつ解き明かされました。いい調子です。そのまま、世界の命運を懸けてください」

創世者がそう言った瞬間、その世界はブラックアウトしていった。


目を覚ますと、時刻は深夜の12時になっていた。

「そろそろ捜査を行わないと」

時刻的には、一番犯行が行われやすい時間だ。さて、出掛けるとしようか。


今晩の捜査によってわかったことは、組織のボスが異能力の使い手であること。それから、組織の人間も異能力を所持している可能性があること。その二つを踏まえて、捜査を行わなければいけない。しかし、もし遭遇した相手が、熟練者の使い手だったらどうしようか。俺は元世界最強とは言え、今は異能力を所持しないただの一般人だ。だから、そんな相手に遭遇しても、俺はポケットに忍び込ませているナイフでしか戦闘が出来ないのだ。

「どうやって異能力の跡を見つけようか」

いや、まずその必要はあるのか?いや、あるか。その異能力タイプを調べて、異能力の特定を行わなければならない。

「しかし・・・」

捜査を始めて、かれこれ30分ほどが経過したが、一向に犯行が起きた形跡がない。

「今日は、安全日か?」

ごくたまにだが、そういう日もあった。だから、今日がその日なんだろうか。

「どうしようか・・・」

今ここで捜査をやめて、拷問場所へ向かって、もし事件が起きたら、救えた命を捨てるような行為になる。どうするべきか。

「これは、賭けだ」

そうだ。気配を分散させて、少しでも危険を察知したら全力で向かえばいいのだ。

「だったら、拷問をするか」

そう決まった俺は、刑務所へ向かうのだった。

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