#6 ヒロインというのは中身も可愛くないとね
あれ...だよな...テーブルに伏してて、黒い魔術師ハットで隠れてるけど
金曜日、11時くらいに来たんだけど、奥にいた
こっわ...なにあれ...魔術師だよね...
うわ..ほらギルドも人も話しかけれてない
...話しかけてみるか
「あのー..?すみません、起きて」
なっ!高速で顔上げやがった..!
「寝てなどない...ん?なんだ..?誰だ...」
寝てないのに伏してた?
あ、結構やばい人なのかもしれない
「その、掲示板見て仲間募集してるって」
「ほぅ...ようやく来たか。
運命に導かれし者よ、私と共に魔王を討ち滅ぼそうじゃないか!」
言った瞬間椅子から立ち上がり
決めポーズなんかわからないですけど、ポーズを取る
正直ダッサ、口には出せんがね
ポーズは仁王立ちで、左腕は手のひらを見せるようにし、腕を前に伸ばしていて、右手で杖を持っているね
結構可愛い人なのかもしれない
黒髪でロング、顔は子供みたいで非常に可愛い
あ、俺はロリコンとかそう言うんじゃないからな?
しかし子供だ、14歳くらいだろうか
こういうのはしっかり注意しないと
「子供がこんな危ないところに来ちゃダメですよ?」
「ぁ?この私を子供だと..?ふふっ..見せてやろうじゃないかっ!」
その瞬間
バサァッ!と黒いマントを広げる
「私はーっ!神童魔法使いルルフラージュっ!16歳!成人済み!やりたいことはお酒飲みたい!」
まさかの同い年でした
俺、正直自分の身長は高いは言えないんだけど、この子は、ちっちゃいね、俺の身長が164くらいだから140前半くらいなんじゃない?
あ、てか16歳で成人なんだ
あ..っと挨拶には挨拶で返そうじゃないか
「俺はタチバナシュン!剣士!16歳!成人済み?!速く日本に帰りたい!そのために魔王を打ち滅ぼす!」
切実であった
「ほう、この私の挨拶、かっこインテレジョンザムーブかっことじ、にインテレ..んと....なんちゃらで返すとは...やるじゃないか」
なんだよ!その...インテレ...ほにゃららって!
「ふふっ...タチバナシュンよ、さぁ!この私と共に魔王を倒そうじゃないか!」
手を差し出された
まぁ、仲間になってみるのも...悪くないよね
けど..どっかで見たんだよな...この少女...まぁいいか..
「よろしくね、ルルフラージュさん、あ、俺のことはシュンでいいよ」
「ならば私もルルで良い..愛称とは互いの信頼の証...私が信頼した数少ない人間だ、感謝するといい...」
ただ友達が少ないだけだろ
仲間になったの失敗かもしれない
うん、あれだ厨二病だ、かわいそうに
16歳になっても治らないとは...重症だよこれ
「では、パーティにしようじゃないか」
受け付けで申請すればパーティを作れるらしい
「パーティ名は..?どうしますか?」
受け付けのお姉さんに聞かれた
名前か...パーティの名前
ここは俺が完璧格好いい名m
「ルクルクマリスタジオ!」
「は?なんて?」
間抜けな声が出てしまった
いや..え?...なに言ってんのこの人?
「承認しました、パーティ名ルクルクマリスタジオですね」
いや承認するなよ...待て待て待って!
「待って..!」
俺の声は虚空へと消えていったとさ...
...うん圧倒的にダサい、ネーミングセンス終わっ...なに、やってやりました!って顔してんの?
いい名前じゃないから!ドヤ顔やめて?
なに?ルクルク...マリ...スタジオ...?って...
俺この人とやってけるの..?将来が心配なんですけど
目を覆うようにして頭を抱えた
結構思いつきの名前で行けるもんだね