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プロローグ

 そこは不思議な本屋さん。


 たくさんの物語がお店いっぱいです。


 街の隅でひっそりとたたずんで、いろんなお客さんを迎えています。


 その中には不思議な不思議な魔法を求めてやってくる人も。


 そんな人にはこっそり魔法の素を売ってくれます。


 でも店長さんに聞いてはだめ。だって本屋さんだから、魔法のことはこっそりじゃなくちゃ。店長さんは物語の本の事ならたくさん相談に乗ってくれるけど、魔法の事を聞くと首を傾げて、そしてお店の奥を指さします。


 その先ではとっても貴重な魔法の材料や道具が並んでいるんです。貴重だからと言っても、すごくお高いわけではありません。誰でも買えるほどではありませんが、必要としている人にはきちんと手に入るお値段です。


 その棚の傍には大きな奇麗なお姉さんがいることがあって、その人が魔法のことをよく知っています。とっても貴重なモノだから、必要な分だけ、お姉さんが売ってくれます。


 そんなお姉さんが居ないときは、本屋の犬顔の店員さんが売ってくれます。犬の店員さんは魔法にはあまり詳しくないんだそう。だけど、必要な分を言うとちゃんと出してくれます。そして本も一緒にいかがですかと、おすすめを紹介してくれます。


 でも、魔法の素材ならなんでもあるわけではなくて、注文したりもできません。なにせ、本当は魔法屋さんではないから、本以外はたまたま手に入った物なんだそうです。けれど次々に新しい珍しいものが増えています。でも増えても宣伝されることもなくて、いつなくなるかも分かりません。ある日突然棚に並んで、全部売ってしまったらおしまいです。


 そんな売り方だと買い占められてしまわないかと心配しそうなところですが、不思議な本屋さんは欲が強いばかりの人には見つけられない魔法が掛けられていると言われています。あるものすべてを買い占めてしまおうとしている人や、高く売って儲けようとしている人、本屋のお客さんの邪魔になる人。そんな人たちにはお店をみつけることもできません。


 だから、魔法屋さんを探してるだけの人にはなかなか見つけられなくて、物語が好きな人たちにはとっても有名な魔法屋さん。


 それが〈幻想屋〉という本屋さんなんです。

 


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