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ジョブチェンジ!  作者: うなぎタコ


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第29話 危険な釣り大会

「ご主人様、このアズナドで開催される釣り大会に行きませんか」

「釣り大会?」


 村に買い出しに行った帰りに隣を歩いていたリリィが一枚のチラシをもってユウに見せた。そこにはアズナドで年に一回開催される釣り大会の告知がされていた。


「へぇ、釣った魚はその場で食べれるんだ」

「どうですか、参加してみませんか」

「そうだね、面白そうなイベントだし行ってみよっか。そういえばこれいつ開催なの」

「あ、下の方に書いてありますね。えっと、明日ですね」


 ということで翌日ユウたちはアズナドの漁港に向かい大会参加登録をした。

 そして釣れたての魚が食べれると聞いて狐族のリコも一緒に参加してくれた。

 この大会は船に乗り沖に出て一時間の短い時間でより多くの魚を取ってきたチームが優勝となる。前回優勝チームは地元漁師チームだったらしい。


「・・・船は私のがある。・・・運転はユウに任せた」

「分かった。それじゃあ荷物をもってリコの船に行こうか」


 四人はそれぞれ釣り竿をもってリコの船に向かった。ユウはジョブを【操縦士】に変更し船を沖に出し開始の時間を待った。そしてしばらくすると釣り開始の花火が上がった。


「なぁ、ユウ本当に《《これ》》を付けないといけないのか」

「うんまぁ、付けた方がいいんだろうけどわたしはできれば触りたくないし見たくもないかな」


 ルイナは餌の入った箱を見ていた。その箱の中にはうねうね動くミミズの様な生き物が入っていた。だがそんな嫌がる二人をよそにリリィ、ミゼルディア、リコの三人は餌をつけ終わっていた。


「ご主人様、私が餌つけましょうか?」

「本当!ありがとうリリィ」

「じゃあ、ルイナのは私がつけますよ」


 リリィとミゼルディアはルイナとユウの代わりに餌をつけてくれた。

 そして五人は釣り糸を海に垂らし釣りを始めた。


「わっ、もう食いついた!さっき糸垂らしたばっかりだよ」


 ユウは勢いよく釣り竿を引き上げると生きのいい魚が一匹釣れた。


「・・・この辺りは魚が多く生息してるからすぐ釣れる」


 続けてリコも魚を釣り上げていた。そしてルイナ、リリィ、ミゼルディアもそれぞれ大きさの違う魚を釣り上げた。


「釣りってもっと魚が釣れるまで待つ時間が長いんだと思ってたけどこんなにすぐ釣れるんだね。あ、二匹目釣れた」

「こんなに早く釣れるなら釣り針を増やして一回で釣れる魚の数を増やしてみるのはどうだ」


 このルイナの提案により釣り針を四つ糸に括り付け海へ垂らした。そして数分後釣竿を引き上げるとなんと四つの釣り針すべてに魚が掛かっていたのだ。


「一度に四匹釣れるなんて、これは革命だ。つまりもっと針を増やせばその分魚が釣れるということ・・・」


 ルイナはウキウキしながら釣り糸に針をさらにつけ始めた。

 その後も五人は釣りを続けていると突然近くにいた船が襲撃され煙を吹いて沈みかけていた。


「ユウさん向こうの船から煙が!」

「ご主人様、別の船からも煙が出て沈みかけてますよ」


 さらに次々と周りの船も危機的状況になっていた。その船の周りを見てみるとサメのヒレの様な物が見えた。そのサメのヒレの様な物がどんどんユウたちの乗る船に近づいてきた。それも一匹だけでなく五匹の群れだった。状況を察したユウはすぐにジョブを【結界魔法師】に変更し乗っている船にサメを寄せ付けないように結界を張った。この結界はジョブが【結界魔法師】の時だけ適応される。


「次は海に落ちた人と沈みかけてる船に取り残されてる人を救出しないと。ミゼ、リコの二人で近くの安全な船に避難させて、その間にわたしたちはあのサメを何とかするよ」

「了解しました、行ってきます!」

「・・・わかった」


 ユウの指示によりミゼルディアは空を飛びリコは耳としっぽを隠して船の上を飛び移りながら救助に向かった。


「それでユウ、あのサメをどうするんだ。あれはただのサメじゃなくキラーシャークだぞ。奴らは平気で人間や魔族を喰うがあれが人間を襲わなかったのはこの中で一番魔力量の多いユウを見つけたからだろうな」

「わたしが狙いならここから遠ざけたところで迎撃するよ」


 ユウはジョブを【操縦士】に戻し船をこの場から離れるように動かした。すると五匹のキラーシャークもすさまじい勢いでユウの乗っている船を追いかけ始めた。だが程なくしてキラーシャークは圧倒的な素早さを魅せ船を囲んだ。


「ご主人様どうするんですかあんまり距離離れてないですし囲まれましたよ」

「大丈夫だよこの船には結界が張ってあるから大丈夫だよ」


 すると突然、ドンッ!とキラーシャークが船に体当たりをしてきて船が大きく揺れた。


「あー!忘れてたジョブ変えちゃったから結界が解けちゃった!」

「ご主人様結界があるから近づけないって言いましたよね!!」


 リリィは混乱しているのか尻尾の毛を逆立ててキラーシャークに向かって「シャッー!」と威嚇していた。


「大丈夫だよリリィ、ジョブチェンジ!【魔法使い】」


 ユウはジョブを【魔法使い】に変更すると五匹のキラーシャークの下に緑色の魔法陣が出現した。そしてユウが杖を上に振ると風の渦が発生しキラーシャークを空へ打ち上げた。


「ルイナ!」

「任せろ、全て斬り落とす」


 ユウが打ち上げたキラーシャークをルイナが魔剣を取り出し五匹すべてを空中で斬り落とした。


 それからしばらくして救助船が到着しミゼルディアとリコが救助した人が救助船に乗り港まで運ばれていった。

 この大会はキラーシャークの襲撃により途中で中止になりキラーシャークに襲われなかった船にあった新鮮な魚を集め地元の漁師と料理人たちが魚をさばき料理を振舞った。その料理のおいしさに今まで食べた魚を使った料理の中で一番おいしかったとユウは語った。

 そして帰り際にリコから今日釣った魚の中で一番大きかった魚を貰いユウたちは船に乗り自宅へ帰っていった。

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