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【六章】収束の魔法少女 ガルライディア  作者: 月 位相
追憶の母

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巡る Ⅱ

(私は、()()守ることが出来なかった)


 ガルライディアが放つ魔弾が彼女に次々と迫る光弾の尽くを撃ち抜く様子を見ながら、グラジオラスはもの思いに耽る。


 脳裏に浮かぶのは、先日のサソリ型の魔物との一戦。

 重なって()()()()、過去に飲まれる。


 もっと速く、確実に魔物を仕留められていたら、死者を出さないは言い過ぎでも、減らすことは出来たはずだ。

 けれど、出来なかった。

 己の力が足りないばかりに。


()()()()()()()痛みは知っているはずなのに…………)


 結局何も出来ず、妹とそう年の変わらない少女を命の危機に晒した。

 晒す羽目になった。自分がもっと強ければ、そうはならなかったというのに。


 被害を減らすどころか、最後の詰めの状況下にて、突っ込む自身に対して、サソリは針の射出を含めて攻撃をしていた。

 それを最低限の回避のみでくぐり抜けた。

 その結果、討伐までの時間は若干ながら縮まったが、その分周囲への被害は広がった。

 まさに本末転倒。お笑い草も良いところだ。


 それもこれも、火力が足りない己のせいである。

 そう断じる。


 魔力特性『堅固』が攻撃向きでないのは、グラジオラスも重々承知だ。

 彼女はそれで6年以上戦ってきたのだから。


 加えて、彼女は魔法行使が不得手だ。

 厳密には、同時制御や精密制御が苦手なのであって、魔法行使自体に問題はない。

 更に言えば、広域展開も出来ない。

 が、発動速度は速い。


 総じて、彼女は()()での戦闘向きなのだ。


 自身に、武器に魔力を込めて、魔法で包んで、ひたすらに斬る。

 己の頑丈さに任せて、強引に斬り断つ。

 それしか出来ない。


 今現在彼女の前を駆け抜けるガルライディアの魔弾然り、セージゲイズの魔力弾や炎、並びにエレクの雷のように離れた位置から(自身にとっても、(守るべき)者にとっても)脅威になり得るものの排除が出来ないのだ。


 皆を守ることなど彼女には出来ないのかもしれない。



(どうすれば、誰も殺さないようにできる……? 遠距離からの一撃必殺など夢のまた夢。私には近接しか無い)


 けれど、近接攻撃だけでは駄目なのだ。

 どこか(簡単な所)で行き詰まる。


 どうしたら、良いのか。

 考えては、その甘い考えを切り捨てる。



 たった一つ。

 重大な見落としをしたまま。

お読み頂きありがとうございます。

今後も読んでくださると幸いです。


分かりづらかったかもしれません。

感情が伴う内面表現が下手くそすぎる。


ついでに完全に余談ですが、ガルライディアの『一条乖離した紅の慟哭』は

で『フライクーゲル』が変化したライフルのイメージ図は「マクミラン TACー50」ですね。

有名な武器ですね。(見た目と性能で選んだわけではないと言いたいが、実際の理由はそれ)

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