表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【六章】収束の魔法少女 ガルライディア  作者: 月 位相
初めての変身

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/265

狭間

短めです。

 結の不眠も解消され(結局香織と一週間程同衾した)、結は健康を取り戻した。


 ただ、身体を苛む物は無くなろうとも、心は別だ。


「――ッ」


 アラートが鳴る。微かに身を縮めるも、無視を決め込む。


「結ちゃん、どうしたの?」


 その微かな反応を鋭敏に察知した謡。良く見ている。


「何でもないよ……」


 そう誤魔化す結。しかしながら、口ではそう言っても、その雰囲気はまるで違う。

 その事を結は自覚しているが、撤回するつもりもない。


 そして、そこまでの全てを見透かす謡と陽子(友人たち)


 結としては、気を遣わせて申し訳ないと思っているのだが。


 不眠が解消された後も、結が魔法少女として戦う事はなかった。


 今までは現実味が無かった。

 被害が出ているのは知っていた。

 が、知っているだけだった。知識としてしか知らず、理解はしていなかった。


 だからこそ、戦えた。

 だからこそ、恐怖は少なかった。

 だからこそ、力が湧いてきた。


 けれども、それは過去の話。

 人の死を身近に感じ、体験して、恐怖は対面せずとも湧きつづける。


 身体は竦み、呼吸は荒れる。

 最早、戦えない。


 でも、もう良いんじゃ無いかと思う結もいる。

 守美子達なら自分が居なくても、何の問題も無いだろうと。戦えない自分は足手纏いなのだからと。


 その均衡は未だ続き、答えは一欠片さえ見えないのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ