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【六章】収束の魔法少女 ガルライディア  作者: 月 位相
初めての変身

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本部へ

今回の話は、7月の初めの頃のものになります。

作中での何月何日などの表記がなくて、分かりづらいです。

すみません。

 結が魔法少女になってから初の月初め。


 結は朝早くから魔法局に呼ばれていた。

 新たに魔法少女になった者は翌月の初めの土曜に本部に行かなければならない。


 本部へは、結の住んでいる街の支部を経由して行くことになっており、送り迎えをする人と会うため、支部の指定された部屋で待っている訳だが……。


「来ない……」


 集合時刻から10分過ぎた頃、役20分ぶりに結は声を出した。


 場所や時間を間違えたのかと確認すること、実に3回。

 結は間違ってはいないはずである。(連絡の際に間違っていたら、それまでだが)


 更に時間が経ち、とうとう結もマギホンを弄り出し、予定時刻から25分遅れで、部屋のドアが開いた。


「遅れてすみませんでした」


 この場合の第一声としては正しいようにも感じるが、ドアを開ける前から言い始める事ではないだろう。


「貴方がガルライディアで合ってる?」


 部屋を訪れた人―女性が結を見つけて、魔法少女名で確認を取る。

 そこで結は変身していないことに今更ながら気がつく。


「変身しなくても、大丈夫よ。私も魔法少女だけどしていないし」


 結の表情から読み取ったかフォローをしながら、女性も素性を明かす。

 魔法少女。そう聞いて結は意図せず女性をまじまじと見てしまった。


 歳の頃は20代後半から30歳程。

 170cmをも超える高身長。長い手脚。

 そのグラマラスな体型はモデルが如く。


「改めまして、私は浅見 亮歩(あきほ)。踏査の魔法少女 ラークスパーです。普段はあんまり街の魔法局支部(ここ)にいないけど、よろしくね」


 女性改め、亮歩は結に手を差し伸べる。


「初めまして、収束の魔法少女 ガルライディアこと、加集(かしゅう) 結です。宜しくお願いします」


 言いながら、結は彼女の手を握った。


 予定より大幅に遅れて、移動を開始した。

 付き添いかと思われた亮歩がまさかの運転。

 愛車であるらしいスポーツカーにて魔法局本部へと向かう。


「結ちゃんって、香織先輩の娘さんなんだっけ?」


 亮歩は車を走らせながら、結に問う。


「母のことを知ってるんですか?」


 質問に質問を返すことになったが、結は確認しておきたかった。


「そうね。昔はよくお世話になったの。結ちゃんとは初対面だけど、びっくりしたわよ。先輩を幼くしたら、ちょうどいい感じだったから」


 本当に今更だが、結と香織は顔立ちがとても良く似ている。それこそ、瓜二つとでも言うべきレベルで。


「よく言われますね。嬉しいことですけど」


「先輩、美人だからねー」


 車は街を出て、自然が多くなって道を走り抜けていく。

 車内では、ある女性の昔話しや失敗談など、本人がそこにいたら、大変なことになりそうな話が繰り広げられている。


 その景色は、本部に着くまでの数時間途絶えることはなかった。

読んで頂きありがとうございます。

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