表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【六章】収束の魔法少女 ガルライディア  作者: 月 位相
初めての変身

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/265

思考の海と紫電

祝20000文字!

少なすぎ?十話目で同じような事やった?

……すみません。もっと増えたらやります。


九話のタイトルを修正しました。

(命を懸ける価値と覚悟……かぁ)


 給食の時間、結は食事もそこそこに物思いに耽っていた。


(価値はともかく、覚悟はある……はず)


 結が魔法少女として戦う事を選んだ理由は、

 "大切な人に居なくなって欲しく無いから"。

 その思いは確かだとしても、他者に依存している。

 自分自身を考慮に入れた時どうなるか。


「……うぅーん……」


「―い、おーい。」


「むぅぅ……」


「結!」


 肩を軽く叩かれ、結は思考の海から引き戻される。

 俯いていた結が顔を上げると、目の前には友人の顔があった。


「ご、ごめん。何?」


「だから、さっきからどうしたんだって」


 こっちは心配してんのに……と不満を露わにするのは、結の友人。といっても、謡では無い。

 謡は謡で心配そうに結を伺っているが。

 結の正面にいるのは溌剌(はつらつ)さが取り柄で男勝りな性格の少女―春日部 陽子だ。


「ちょっと考え事……かな」


 どうにも煮え切らない返事になってしまった。


「……なんかあったら、言えよな」


 余計に心配させてしまう結果になっしまったが、結がそれを気にする事は出来なかった。


 __________


 その後も結は、順調かはさておき、授業を受け終え、友人2人と帰路に着いていた。


「朝ね、結ちゃんが珍しく魔法少女の話に興味を持ってくれたんだ」


 嬉しそうに語る謡。


「ふーん、確かに珍しい。結、どういう風の吹き回しだ?」


 訝しむように聞いてくる陽子。


「あはは……、ちょっとね……」


 朝以上に濁す結。


 三者間の空気が悪くなり掛け、偶然にもそれを壊すように結のマギホンが警告音を鳴らす。(結にしか聞こえないが)


「……ごめん、2人とも。忘れ物したから、先帰ってて」


 それだけ言い残し、返事も聞かず結は飛び出していった。


 適当な路地に入って、服の中からネックレスを引っ張り出す。


「変身!」


 赤が迸りる。

 そこには、魔法少女の装いに変わった結、否。ガルライディア の姿があった。


 すぐさま、マギホンにて、魔物の発生場所を確認する。

 そこは、街の近くの森林だった。

 確認を終え、結は空へと跳んだ。


 __________


「行っちゃったね」


 謡が少し寂しげに呟いた。


「何隠してんだよ、あいつ……」


 陽子は不満げに呟いた。

 少し空気が悪くなったのは事実。

 結は気を悪くしたのか、そんな考えが浮かぶ。

 いや、と陽子は首を振る。

 結はその程度で気を悪くするような奴じゃない、と。


 2人が真実に辿り着く事はなかった。


 __________


 ガルライディアは森林にて、魔物を見つけた。

 今回の魔物は、山羊のような見た目をしている。


 さっそくガルライディアは両手に拳銃を構える。


(あれ、やってみようかな)

 ガルライディアは昨日から考えていた攻撃法を試してみる事にした。

 あるイメージを浮かべながら、魔力を右の拳銃に注ぐ。


 魔物が魔力に気付いて、突進してくる。

 速度はともかくとして、角の分猪型の魔物よりも、脅威かもしれない。


 それを見て、ガルライディアは発泡。

 魔力弾は直進し、魔物に当たる。

 瞬間、着弾箇所で小規模の爆発が起こる。


「よし!」


 目論見が成功して、思わずガルライディアは声を上げる。


 だが、魔物は多少怯んだがそれだけで、再度結に突進した。

 咄嗟の事で、ガルライディアの反応が遅れた。


「ぐぅぅっ」


 苦痛から声が漏れ出る。

 飛ばされながらも、ガルライディアは体勢を立て直そうと、両銃の引き金を何度か引く。


 だが、もちろんの事ろくに狙わずに撃っても当たりはしない。

 むしろ視界を塞ぎ、本人が不利益を被った。


 三度迫り来る魔物。

 先の痛みを思い出し、結は怯んだ。怯んでしまった。

 それは、戦いにおいて命取りになる。


 回避も間に合わず、ガルライディアは攻撃を食らう。

 そのはずだった。


(いかづち)よ、鳴け」


 言葉と同時に起こる轟音と一条の光。


「……え、え?」


 動揺しまくるガルライディア。

 そんな彼女に、


「危ないところだったな、同胞(はらから)よ」


 余計に混乱するような言葉が掛けられた。

 ガルライディアは、声のした方を、見る。


 そこには、身の丈に迫る程の杖を手に持つ、黒地に金糸のローブと三角帽子を纏った14,5歳程の少女がいた。


 彼女は、口角を歪めた。


「我は、紫電の魔法少女 エレクトロキュート・イグジステント。雷を司る者。して、貴様は?」


 ガルライディアは、もはや反応すら出来ていない。


 まともにコミュニケーションが成立するまで、どれほど掛かるのだろうか。

読んで頂きありがとうございます。

魔法が出て来る作品にはよく居る気がするタイプの子です。

何故、主人公の影を薄くするキャラばかり出るのか。

私は、アホなのでは……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ