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MSSP

遅くなりました。

「」などのところで行を空けてみました。

少しは読みやすくなったかと。

 意識が浮上する。

 結は何かが自身の頭に触れている、もっと言うなら撫でているように感じた。

 結のぼやけた視界に、香織の姿が映る。


「あ、起きた?」


「……おはよう、お母さん」


 起きたことが分かっても、

 香織は結の頭を撫で続けている。


「どう?朝の事覚えてる?」


 頭を打ってはいないが、念のため香織は結に確認をする。


「うん…‥多分。あの、ニュース見た?」


 信じたく無いからか結は一縷の望みを込めて、そう問う。


「結が、というより新しい魔法少女がこの街に生まれたっていうニュースなら、見たわよ」


 無情。

 少なくとも結には自身の母がそう感じられた。


「だよねぇ……」


 間違いであって欲しかった。


「とりあえず、結は熱あるし、今日は学校お休みね?」


 香織の言葉で朝、身体が重く感じた理由が分かった。

 ふと、結は時計に目を向ける。

 針が差しているのは、9時43分。

 普段なら、香織はとっくに家を出ている時間だ。


「お、お母さんっ、お仕事は⁈」


 聞かずにはいられなかった。


「お休みさせて貰ったわよ。娘が珍しく倒れたのよ?」


 まあ、頻繁に倒れられても、困るけど。

 そう香織は付け足し、微笑んだ。


「……そっか……」


 結はそれ以上何も言わなかった。


「ほら、病人なんだからもう寝なさい」


 そう言って、香織は結に布団をかけ直した。

 結は温かさに包まれて、眠りに落ちていった。


 __________


 午前11時過ぎ


「暇だっ!」


 結の魂の叫び(小さい)が響く。


 結の体調は朝よりは断然良く、そして、それ以上にやる事がなかった。


 そこでふとあるものの存在を思い出した。

 "それ"は結の勉強机の上に置かれている。

 魔法局の入会手続き後貰った"それ"に結は手を伸ばす。

 それを結に渡した守美子曰く、便利な特典。


 結の手よりも少々大きく、薄型のそれの見掛けはスマホそのもの。

 ただし、このスマホはもはやハイテクのレベルを超えている。


「魔物出現のブザーが魔法少女だけに聞こえるようになってるって、どういう仕組みなんだろ……?」


 結の言葉通り、スマホ―通称マギホン(正式名称 Magica Smart System Phone)は魔法少女、正確には魔法に対する適性が高い者にのみ聞こえる警告音で魔物の出現を知らせる。それを聞いた魔法少女が討伐に向かうとの事。


 アッシュの仕事にはこれが含まれるのだろう。

 まあ、いいか、と結は早速、遊び、もとい弄り出した。

 電話、メールアプリを始め、検索アプリに動画アプリなど様々なアプリが取り揃えられている。


 結は魔法少女についての勉強を始めた。

 結の学校では魔法少女については、まだ授業で触れられていない。

 ただ、歴史などでいつかは触れるだろうと結は言い訳のように考えながら、勉強を続けた。



お読みいただきありがとうございます。

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