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【六章】収束の魔法少女 ガルライディア  作者: 月 位相
黒か花か

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邂逅の光と火 Ⅱ

「……そう言えば、少し気になる事があるんですけど……?」

「先に質問したのはこちらだから、機密とかじゃ無い限りは成るべく答えるわよ」


 思い出したように、実際そうなのだろう、切り出すファルフジウム。

 セージゲイズ、厳密には魔法少女には少なくとも魔法局に関する質問に対しては答えられる範囲で答えることが推奨されている為と、言葉の通り、質問を先にした為に、彼女としても多少の質問への返答は吝かではない。


「ちょっと、個人的かもですけど、エレクトロキュートさんはいないんですか……?」

「私が一人の時に寄せられる質問の内、5割がそれよ」


 エレクとセージゲイズは1セットで考える風潮がある。

 当人らとしても、昔から一緒にいる為に、別段それに対して思うところはないが、セージゲイズとしては他に聞くこと無いのかと言いたくなる。


 ちなみに、次に多いのは、恋人はいるか、というどうしてそれを聞くに至ったのか甚だ疑問が残るものだ。

 これが全体の1割を占めるのだから、尚更言いたい。


 兎も角、個人的ではあるが、魔法局側としての回答がはっきりとあるので返答に困りはしない。


「魔法少女だって人間だから流石に毎日戦ってはいられないわ。この街だと4人の魔法少女を二人ずつに分けて、その二人組で各日で動くようにしてるのよ。それで魔物のランクが低いようなら二人の内距離的に近い者が倒す……ってところね」

「当番制かぁ……。なる程毎日寝不足にはならないのか」


 現場ならではのお話である。

 人数が多い街は曜日制になっていたりと、各街の魔法少女達ごとにその形は様々だが、どの街にも基本的に複数人の魔法少女は存在するために、流石に毎夜駆り出されるという事もない。


 そもそもの話、最近になって付近での魔物の発生が活発化しているために、その他の街に比べて忙しいのだ。


 なお、エレクとセージゲイズの家は同じ(・・・・)なのだが、玄関に近いのはセージゲイズの自室である。


 今回の場合は特に、エレクの体調が悪そうに見えたためにセージゲイズが出たのだ。

 ここ最近、彼女は不調である事が確認できてる。


 稀に、エレクの瞳が紫色に見えるのは、セージゲイズの見間違いだと信じたい。


「――そう言う貴方こそ大丈夫なの? 連日夜出ているようだけれど、学校とか…………」

「あはは……、大丈夫ですよ。これでも体調不良で休んだ事は無いので!」


 ――見て見て、皆勤賞貰ったぁ

 懐かしい光景がセージゲイズの脳裏を過ぎる。

 つまりは()()()()()だろう。


「……そう…………。倒れない範囲にした方が良いわよ。私が言えた義理ではないけれど」

「まあ、程々が一番ですからねぇ……」


 それきり会話は無くなって、彼女らは各々の帰途に着いた。

お読み頂きありがとうございます。

今後も読んでくださると幸いです。

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