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隋紀六 大業11(615)年 (9)-雁門包囲-下

 煬帝(ようだい)は自ら将兵のいる所を巡回し、彼らに言った。


「力を尽くして賊を撃ち,もし城を守り通すことが出来るならば、普段行軍の列にあって、富貴(ふうき)でないことを憂う必要はない、絶対に役人が功績を書き換え、汝らの功労を無益(むえき)にするようなことはさせない」と。


 そこで煬帝は勅命(ちょくめい)を下した。


「城を守って功有る者で、無官の者は直ちに六品(ろっぴん)の官を授け、品として絹百匹を賜い、官に有るものは順序に従って品級(ひんきゅう)を上げる」と。


 そして煬帝から派遣された使者は将兵を慰労し道に連なって絶えず、それによって将兵は皆踊り上がって喜び、昼夜突厥(とっけつ)の攻撃を防いで反撃し、死傷する者は(はなは)だ多かった。


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