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Weapons Without Heart  作者: まったり楽瞬
1/1

01 鋼の妖精

ぱっと思い付いたキャラの設定考えて出来たものなので所々が雑だと思いますが生暖かい目でご覧ください。


「急げ!追い付かれるぞっ…」

「死にたくなければ立ち止まるなっ!」

火薬や腐敗した死体の臭いがする中、四人の兵士が必死に走る。人の姿をした"怪物"から逃げ延びるために…

「くそっ…このままじゃ全滅する…俺が囮になる!お前達はあの化け物を上の連中に知らせろ!」

一人の男が腰に下げていた銃を持ち、走ってきたほうへと振り返る…

「ば、ばか言わないでよ!!一人で残ったら…」

「いいから行け!俺のことは構うな!!…少し足止めしたらすぐにでも追い付く…だから…行けっ!!」

男の言葉を聞き3人とも走り出す…

「…くそ…くそっ…あいつらだけは…絶対にっ…」

…兵士の男は来た方向に銃を構える…追ってきた…"生きた兵器"に向ける…

「この…化け物がぁあああああ!!!」


彼の最後に聞いた音は、自分の撃った銃声と…自分を貫く鋼の腕の軋む音だった…



時は歴456年の87日…西国ガルフィンと東国ルエントが長く戦争を続けていた歴455年まではルエント軍が劣勢であったのだが…ガルフィンが作り出した"怪物"によって戦況は一変した。


「…どうだ、兵器の調子は」

「今のところ問題ありませんが、やはり一度に使うエネルギーが強すぎるためあまり長い時間戦闘に出すことはできません…」

「ふんっ、化け物のくせにまるで人間みたいなものだな…どうにかできないのか?」

「現在…戦場でのエネルギー蓄積の案が出ているのですが…その…あまり、人道的では…」

「今さら何を言っている?戦いに人道など不要、いかなる手を使ってでも勝利をつかむのだ…いいな?」

「はっ…では、現在出ている案を…」



88日


戦場に響く銃声、悲鳴、それらの音をまるで刈り取るように…その兵器は戦っていた。

赤黒い髪…少女の顔と肉体…その体に釣り合わない両腕の兵器。右手は溜め込んだ熱エネルギーを放出する砲台、左手は人外な怪力を持つ巨大な腕。

その二つの兵器を持ち幼いその肉体で、視界にはいる"敵"を殲滅していく。

「ちっ…なんなんだあの化け物は……はっ!?ぜ、全員退……」

その兵器はその見た目からは想像できないほどの機動力で兵士の目の前に接近…その熱を溜め込んだ右手を向けエネルギーを放出する。


その兵士はおろか、彼の後ろにいた兵士達をも蒸発させていく…そのエネルギーが消える頃には地面はえぐれて、赤いシミのようなものがあたり一面に広がっている。 

「ひ、ひぃ…!!」

一人だけ…間一髪のところで生き延びた兵士が腰を抜かして倒れている。

「い、いやだっ…殺さないでくれ…助ゲッ"」

…倒れている兵士の腹を左手で貫く、鋼でできた手と男の肉の間から血が吹き出す…引き抜くと男はもう動かない…

全てを破壊し尽くすその光景を目撃し奇跡的に生還できた兵士の話から…そのガルフィンの兵器は、ルエント軍の間で"鋼の妖精"と呼ばれた…




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