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夏の手前

結局、私達がバラバラに過ごしたのはあの1日だけでそれ以降は今まで通り4人で過ごしていた。

放課後になるといつの間にか仲良くなっていたみっちゃんも合流して遊んだり。

その間にも季節はゆっくりと夏へと進み。私達の学校も夏休み前のテスト期間が迫っていた。


「なぁなぁ夏休み入ったら遊びに行こうぜ。」

「いいね長山君。海にお祭りに・・あ、花火はみっちゃんと2人で見るからパスね。」


なんだか長山君と優ちゃん凄くいいコンビになってる。


「夏休みの計画を立てるのもいいがテストも忘れるなよ。」


突然そう言ってきたのは担任の松田先生だった。

先生はそのまま出席簿で軽く長山君の頭を叩く。

「田島もだが長山もこの間の小テスト悪かったろ。今回赤点だと夏休みの半分は補習だからな。」


先生はそれだけ言うと教室から出ていった。


「そっかテスト終わったら夏休みか。」

「そうだね。小林君の部活ももうお休み入った?」

「うん。テスト終わった次の日から再開だけど。」

「運動部だもんね。夏休みも結構多いの?」

「うーん。まあそれなりにって感じかな。顧問が厳しいから赤点だけは取れ・・・ってどうしたんだよ?」


小林君がそう言いかけて止まったので私も同じ方向を見ると明らかに顔色の悪い2人がいた。


「やばい。夢ちゃん私全然勉強してなかった!」

「お、俺も最近特に遊ぶのが楽しくて・・・」

「長山はほとんどバイトだろ。その後勉強しなかったのか?」

「バイト終わるの夜だぜ?その後なんて飯食って風呂入って寝るだけだろ。」

「・・・」

「そーだ。夢ちゃん勉強教えて!」

「え?」

「田島ナイス。俺も頼む深田!」

「ええ!?」


そんなお願いされても私だって苦手教科あるし・・・


「深田さんの苦手教科と得意教科は?」

「え?えっと得意教科は英語と歴史かな。苦手教科は数学。」

「俺は数学は得意だけど英語が苦手だからお互い得意教科を教えない?」

「それいいね。私どれも苦手だから助かる。場所は・・・図書館?」

「図書館だとうるせぇって追い出されるぜ。」

「それは長山が騒ぐからだろ。でも場所か・・・家でもいいけどそうすると深田さん達が帰り遅くなちゃうからな。」


もう勉強会は決定だな。

この状態で駄目とは言えないな。


「はぁ。仕方ないなぁ。私の家で良いなら場所提供するよ。」


私がため息をつきながらそう言うと小林君と長山君が勢いよくこちらを見た。


「い、嫌なら他の場所で・・「「嫌じゃない。」」・・・はい。」


場所が決まると時間なんかもトントン拍子に決まっていった。

それにしてもさっきの2人の反応は何だったんだろう?

私が自分の家に招くとは思わなかったのかな?

とりあえずお母さんに友達と家で勉強するって教えとかないと。

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