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覇戒の龍神  作者: KB
ハジマリ
1/13

始まりの鐘

 ぶっちゃけ、こっち書いてる方が好きですね、はい笑

 でもまぁ、もう片方もちゃんと書きますんでなが〜い目で見てください。


※2017/3/20改稿

※2017/5/14再改稿

※三人称


「「『火球(ファイヤーボール)!!』」」


 二つの折り重なった声がその地に響くと、空から人ひとりを飲み込めるほどの大きさの火の玉が無数に落ちてきた。


「ぎゃああぁぁぁぁ」

「ぐぇっ! あぁぁ……」

「うあぁぁァァァ」


 その光景はまさに地獄絵図だった。


「【召喚(サモン)】『死の具現者(タナトス)』」


 ウォぉぉォワぁぁァァ……


 悍ましい声と共に現れたのは、高さ2mにも及ぶ鎌のような何かを持ち、ぼろぼろのローブを羽織った骸骨のようなナニカだった。


「ぁ…ぁあぁ」

「おしまいだ……もう………」

「なぜ……」

「神よ…我らを救いたまえ……」


 誰もが絶望し神に祈る中、14の影がその地に降り立つ。


死の具現者(タナトス)に対する備えもなし…か」


 その影の先頭に立っていた男が呟くと、他の影からも声が返ってきた。


「お言葉ですがオロチ様、もしあれ(タナトス)を妨害しようと言うのであれば、ミーヤ様の特級光魔法『聖域(サンクチュアリ)』程のものではないと止まらないかと。一応は第二級召喚魔物(クリーチャー)ですから」


「そうか、やはりぬるいな。この世界には楽しみがなさ過ぎる」


「オロチ様ぁ、それならミルが全部喰べてもいいですか?」


 受け答えをしていた影とは別の影が横から声をかけた。


「おいおい、オロチ様を前に闇妖精(ダークエルフ)如きがしゃしゃり出てんじゃねぇよ」


 声をかけた影にまた別の影が怒気をはらんで声をかける。


 そうして14の影が燃え盛るその地に近づくと、その姿かたちがはっきりと見えるようになってきた。

 影の先頭を歩いていたのは、白銀の髪に深い青の瞳を持つ美丈夫。その後ろには、背から黒い翼を生やし額には2本の角を持つ悪魔。銀色の髪と黒い肌、尖がった耳の闇妖精(ダークエルフ)。更には、全身毛むくじゃらで2mに迫る体躯は筋肉で盛り上がっている闘獣族(ウォーウルフ)等、他にも様々な種族がその白銀の男に付き従っている。


「まぁそう言うなガーヴよ。それよりもセバス、確かにこの世界には昔あるいは今現在に転移者(プレイヤー)が居たまたは居ると思われる痕跡があったんだな」


「さようにございます。クレナイ様との周辺調査の折にそういった魔法、魔道具の存在を確認しております」


「それは禁忌魔法や禁忌魔道具の類もか?」


「そうです、オロチ様。一度オロチ様の御身を傷付けた忌々しき魔道具もあるようです」


 白い髭を蓄え、スーツに身を包んだ男性と紅色の髪と赤い瞳を持った人間そっくりの自動人形(オートマタ)が答える。


「ははっ、そうかそうか、あの魔道具もあるのか。実にいい機会だ、この世界ではゲームのように人数制限などというクソったれな制限はないからな、私が貰い受けてやろうじゃないか」


「オロチ様ぁ、じゃあどうするんですか?」


 闇妖精(ダークエルフ)の少女が主に問いかける。


「決まっているだろう、ミル。この世界の全てを知るんだよ。あっち(ゲーム)の世界じゃ半分しか見ることが出来なかったからな、まだお前達みたいに使えるNPC(奴ら)がいるかもしれない」


「なら!」


「あぁ、世界を取ろうじゃないか。誰も見たことがない世界を。あいにくとこちらの世界はあちら(ゲーム)の世界と似ているんだ、もしかすると神とやらを拝めるかもしれない」


「神など、オロチ様の前では塵芥と同じではないですか」


 白銀の男とは対象に黒銀の髪を持った男がそう言う。


「そうかもしれないな、だがそうでないかもしれない。先も言った通り私はまだ世界の半分しか見ていない、残りの半分を見てから決めても遅すぎるという事はないんじゃないか? フレンベルグ」


「申し訳ございません、そこまでお考えとは」


 そう言うと男は頭を下げた。


「いいさ。さてそれでは次はどうするかな。魔法も魔道具も使える無限収納(イベントリ)も問題がないし、その他、道具各種も欠けることなく存在している、となると……」


「お言葉を遮ってしまい申し訳ございません。それならば一度城に戻られては如何でしょうか?」


 自動人形(オートマタ)の少女が提案する。


「何故だ? クレナイ」


「オロチ様の崇高なるお考えを一度、下々の者にもお聞かせ願えないかと」


「下々に…か」


「それに、城下町に住まう者は(みな)オロチ様の配下ではありますが、我らのようにお側に侍ることを許されていない者達。オロチ様のお考えすらも想像することのできない愚者どもです。そういう者に至って、愚かな思考に陥りますゆえ」


「そうか、クレナイがそう言うのならそうなのだろう。それに『神の寝床』の状況も気になるし一度戻るとするか」


「ご配慮いただきありがとうございます」


「あぁ」


 そう言って、1人の主と13の影がその地から姿を消す。

 この時より世界は急速に動き、そして急激に広がっていく。


 世界を揺るがすは『邪』の王、付き従うは『蛇』の化身。


 世界はもう元には戻らない……


 王が歩み続ける先には何があるのか……


 それを知る者は今はまだ何処にもいない………

 どうでした? ようやくルビ振りとか出来るようになったんでその勢いで新作書いたんですけど、良かったら感想下さい。

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