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1/14 境界の温度
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冬の青空は冷たく澄んでいた。
紅葉が終わって赤みがかっていた葉も影を帯び、静謐な空気を纏っている。
しかし、光の加減で木漏れ日が当たった途端、その何気ない木々が光を纏い出した。
神に触れられたように眩しく美しく、豹変する。
日向と影の境目。
何十ものインクでも塗り重ねられたようなグラデーションが、まるで世界の境界線のように美しく見えた。
その境目に足を踏み出した瞬間、気持ち程度の暖かさが足に籠った。




