6/10
1/13 刺す光のあと
少し色褪せたネモフィラの花弁の色に似た淡い冬の空。
唾を飲み込むと、異物を呑んだかのような乾いた感覚がした。
喉を軽く舐めても、その不自然さは消えずに残った。
夕焼けの鋭い眩しさに刺されて、私は目を逸らす。
赤紫色の幻影が視界の先に写ってしまう。
自分が進まない隣の分かれ道が延々と長く続く道に見えた。
その道を通っていく同級生の制服を着た背中が遠く映る。
家へ帰ることが億劫だという気持ちが、心の中で口ずさんでいた歌の一音、一音を間延びさせ、足取りも重くなっていく。
コンクリートは錆びた銅鐸のような青銅色といった色で、私を無惨にも見送っていった。




