前へ目次 次へ 4/8 1/11 揺るがない空 青の単色の絵の具を引き伸ばしたような空。 前髪が真上になびき、手足はかじかむ。 木々は大きく揺れ、小汚いビニール袋が道を漂っているというのに、その空はびくともしない。 空はなんの犠牲も払わずに私達に寒さを与える。 寒くて痛いはずなのに、その痛さに自分は落ち着いてしまう。 ただ平和な空を見つめたら、嫉妬してしまうから。 到底敵わないということを突きつけられている方がまだマシ。 また、身を縮こめながら、風に押されて私は歩き出した。