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2/8 白の侵食
朝、窓を開けると、世界が雪に覆い被さられていた。
屋根の上、ボンネット、木の枝、塀の隙間までが雪景色。
その景色がこんなにも美しく映るのは何故だろうか。
白の神秘にそそられてしまうから、だろうか。
車の横部に付着していた雪粒が僅かな日光に溶かされ、流れ、地面に零れていった。
庭をふわりと覆っていた雪。
足を入れると、飛沫を踏み締めたように地面が弾けた。
くっきりと靴の跡が残り、その奥は透明に映る。
地面に積もっていた雪に触れると、塊は解けていく。
その手は傷口に水が付着した時のようなひりひりとした痛みを発する。
雪は線状に空中を彷徨って地面に落ちる。
その小さな粒が一夜で世界を違う色に変えてしまうのだと。
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