表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/28

1月番外編

1/30 帰路

 日本家屋のような外観の飲食店を抜けていく。

 重々しい木の扉を開くと同時に、寒さが肌に突き刺さる。

 車に乗り込んで、エンジンをかけた。

 夜空は紺青色に浸る。

 それでも、建物を覆い隠す闇の影の方がさらに暗かった。

 一本道を挟んだ、信号機の青、車のヘッドライト、お店の光だけがこの夜を照らす。

 家に着いて、車を駐車場に停めた。

 空には、上弦の月よりも少し丸みを帯びた月が浮かび、暗闇の奥で無数の星が脈打つように瞬いている。

 紺青色に灯るその星月夜は私の心をそっと包む。




1/31 黄昏の光

 空は、雫のイラストを描く時に塗るような人工的な水色をして、その中央には真っ白い満月が浮かんでいた。

 息を吐き出すと、冷たい空気が体内に溜まった血泥を溶かし出していく。

 車に乗り込み、静かにドアを閉めた。

 枯れ草が目立つ畑、視界の先に静まり返った学校、静穏な景色が過ぎていく。

 車道の先に聳え立つ信号が黄色に変わり、ブレーキを掛けた。

 束の間の黄色の信号と知らぬ間に過ぎていた時間を映し出す、空の隅に漂う夕焼けのオレンジが共鳴していて、それは視界を揺らすほどに美しかった。

 信号が青に変わって走り出す。

 陽光は打ち上げ花火のように強靭な放物線を描いて、私の眼に跳んでくる。

 街灯は夜の帷の中、その真っ黒な夜の闇を吸い取ったかのように、激しく光っていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ