第5話 神隠しの基準
霊夢が眠っている間、幻想郷では多くの者が神隠しや、反感を買ったことで殺されてしまっていた。
布都「この3日で連れ去らわれたのはアリス、こいし、ぬえの3人だ。魔理沙や咲夜、妖夢ももうあちらの手に渡っている。他は全員殺されている。」
霊夢「え?なんでその6人は無事なの?何か基準があるのかしら…」
4人は考える。そして霊夢が紫もどきとの対戦を思い出す。
霊夢「待って、私はたしか対峙したときにあいつは気絶させようとしてきたわ。つまり私も連れ去ろうということだったのかしら」
布都「霊夢もか?実は我も対戦したときがあったのじゃが、本気で殺しに来たような感じはなかったな」
お燐「あたいも…」
早苗「私も…」
4人は自分達も6人のように殺されないで連れ去られる対象なのではないか、と気付く。このとき、布都はとあることに気が付く。
布都「適正者の排除…」
霊夢「え、適正者ってなに?」
布都「各コースでポテンシャルが極めて高い者が適正者の候補となるのだが、その者には、コース王という各コースの神のような方が護ってくれるという伝説があると本で読んだのだが…これが関係しているかもしれない」
お燐「たしかにコース王は10人いるらしいし、ちょうど数も合うよ!しかも連れ去られた人は全員どこかしらのコースはレートがぶっちぎりだった人達だよ!」
早苗「私達にもコース王さんの加護があるかもしれない…ということですか?というかこれ伝説なんですから、違うという可能性も…」
布都「悪勢力も伝説なんだぞ?元々そんなものは存在しないとされていたのに、ここまで解釈が一致しているのならもうこの悪勢力もコース王達もいるということだろう?」
早苗「たしかにコース王達も善勢力という悪勢力とは対となる存在に属してますから、この伝説は本当だったんですね…」
お燐「伝説の話が本当なら、そのコース王達を私達の守備から外したくて、悪勢力は動いているんじゃない?」
3人はお燐からコース王達の守備の外し方について聞かされる。守備の外し方は今いる10人の適正者候補を悪勢力が作った特定の場所に集め、無理矢理引き剥がすというものだ。
霊夢「私達を殺さずにどこかへ連れて行こうとしていたのはそういうことだったのね。」
早苗「とりあえず私達はその場所に連れて行かれないようにすればいいわけですね!」
霊夢「あんたはこんな絶望的な状況なのになんでそんな元気なのよ…」
早苗「当たり前でしょう!そんな落ち込んでいても何も始まりませんよ!とりあえずそんな落ち込んでいるのならもう寝ましょう!寝れば忘れます!」
布都「そんなすぐ忘れられては困るが、いつまでも落ち込まれるのも我達も困るし、そろそろ寝るとするかのう」
お燐「姉さんちゃんと休みなよ〜私も寝るね」
4人は身体と精神を休めるために布団を敷き、眠りにつく。霊夢もなんとか不安ながらも眠りにつくことができた。
霊夢は夢を見た。
それは自分が紫もどきと対峙する夢だった。
霊夢(こんな夢は見たくないのに、どうせ負けるんでしょ…知ってるわよ…)
そう思っていた次の瞬間、霊夢はあっという間に紫もどきを倒してしまう。そして紫もどきは諦めずに奇襲を仕掛ける。
霊夢(ああ、これは無理だわ。首持っていかれて終わりね)
そう思ったが、それを見事に避け、反撃し、紫もどきの退治に成功する。
霊夢(嘘でしょ、首を取ろうとする攻撃が見えてからどうやって避けたのか分からなかった…というよりこれ、避けようとしていない…?どういうことなの…?)
紫もどきを夢で退治した直後、霊夢は目を覚ます。もうお昼になってしまっていた。