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Skydrift  作者: さっそう
第2章 コース王巡り
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第11話 コース王達とのお話

ミラは2人を居間に案内し、霧の湖を走っている布都が見える窓を閉める。

ミラ「さてさて、お二人は何の用があってここまで来たのかな?二人とも適正者候補というのを考えるとコース王関係かな?」

魔理沙「ああ、その通りだ。コース王に私達を鍛えてほしいんだが、コース王達って連絡とか取れたりするか?」

アリス「あと、私達はレートがまだ5000台なんですけど、コース王達と会ったりすることは可能なのでしょうか。」

ミラ「まずは魔理沙さんの質問だけど、連絡なら取れるよ〜ちょっと待ってね」

ミラは空に向かってこう叫ぶ

ミラ「メルシー姉さ〜ん、フォリム姉さ〜ん!ちょっと来てくれないかな〜!」

その直後、空から2人のコース王が飛び降りてくる!

メルシー「なによ〜今ドラマのいいとこだったのに〜」

フォリム「…なに?」

現れたのは着地後、すぐに寝転がり、眠そうにあくびをする黄緑の瞳を持つ少女と静かに読書を始める紫の瞳を持つ少女であった。

ミラ「この適正者2人が姉さん達に会いたいって言ってたから呼んだんだよ!」

メルシー「だって今の適正者候補の子、まだ最後の柵越えNISC安定してないじゃん、鍛えるならそこからよ〜」

魔理沙「う、やっぱあそこ出来てないとキツイよな…」

メルシー「え、待って!?なんで適正者の子が目の前にいるのよ!?」

ミラ「いやだから言ったじゃん…」

アリス「え〜っと、よろしくお願いします、アリスです…」

フォリム「君…ちょっとイン付きが甘い気がするから…頑張ってね…」

アリス「あ、はい…すみません…」

2人はそれぞれのコース王にアドバイスを受ける。その後、2人のコース王は各自のコースに帰ろうとする。

魔理沙「なあ、メルシー…だったか、1ついいか?」

メルシー「どうしたんです?魔理沙?」

魔理沙「マリサキでまた分からないことがあったら呼んでいいか?正直分からない所が多すぎてだな…」

メルシー「ああ、私はマリサキに住んでいるからそこを訪ねてもらえると助かりますよ」

魔理沙「え!?住んでる!?どこに!?」

メルシー「香霖堂のところですよ。ミラから聞いてませんか?コース王は基本的にはその管理しているコースに住居を持っていると」

ミラ「私と同じようにみんな大抵はコース内に住んでるね〜いないときは基本的に【神天界】にいるかな〜」

神天界とは、コース王達の生みの親、善勢力唯一のコース帝王級のエーキの家であり、コース王達の実家である。基本的にコース王達の会議で使われるが、適正者の監視がまだ必要のないコース王はここにいることも多いという。

アリス「え、ということはフォリムさんも…?」

フォリム「私は真ん中の木の中に住んでる…いつもはその中で読書をしてる…」

アリス「そうなんですね…って木の中!?」

そんなことを話していると、布都が今日のメニューを終えて帰って来る。

布都「ミラ〜終わったぞ〜」

ミラ「お疲れ様〜それじゃ2人は姉さん達に各々のコースに連れて行ってもらって適正者になるための特訓してもらったら?姉さん達もその様子じゃどうせ暇だったんでしょ?」

メルシー「暇とは失礼な!ちゃんと最近はドラマを…」

ミラ「やっぱり暇じゃん」

フォリム「私は姉さんがそのドラマの話をしてきてうるさいから…原作を読んでこれからの展開をネタバレしてる…」

ミラ「それは可哀想だからやめてあげて!?とにかく2人とも暇なら適正者の育成をする!お母様も言ってたでしょ!」

コース王達は各コースの適正者、いわゆるパートナー候補の捜索、育成をしなければならない。

適正者候補の捜索は既に全てのコースにおいて終えているが、育成には時間がかかる。布都のようにコース王の助けが無くとも適正者ライン、いわゆるレート1万を超える者はなかなかいない。大半の適正者候補は5000〜7000でレートが頭打ちするため、そこからはそのコースの専門家とも言えるコース王の助けを借りるしかない。そして育成には短くとも1ヶ月、長いと数年や数十年かかることもある。その間、コース王は適正者と共に過ごすことになるため、最悪数十年の間、暇が無くなるのだ。使命なのは分かっているが、ここまでの期間が忙しいというのはコース王は気が引けるのである(ほぼ不老不死のようなものなのに)。ちなみに適正者になった者もコース王との共鳴で不老不死になる。適正者になったときから姿が変わらなくなるのだ。

メルシー「うーんたしかにそっか、そろそろ頭打ちのレートだしなあ…それじゃあ魔理沙、マリサーキットに来てくれる?まずはポテンシャルから測らせてもらうわ」

魔理沙「わかったぜ」

フォリム「アリスも…魔法の森に来てほしい…ポテンシャルから測る…」

アリス「わ、分かりました!」

そう言うと2人のコース王はそれぞれの適正者を連れて各自のコースへ向かう。

布都「ん?なあ、ミラ。なぜポテンシャルから測るんだ?もう見終えているはずだろう?あの2人はレート1万までは伸びしろがある適正者候補なのだろう?」

ミラ「レートだけ見たらそうだね。だけど問題は相性だよ。メルシー姉さんは攻撃型のトラックフォース。フォリム姉さんは防御型のトラックフォースを持ち合わせてる。だけど適正者がそのトラックフォースに合わない型だったら大きな戦力に化けないんだよね」

布都「なるほど、たしかに魔理沙は攻撃型だし、アリスは防御型…ばっちり当てはまっているな…でも型に合わないトラックフォースでも戦術としてはありなのではないか?攻撃か防御か、という話でも選択肢が増えるだろうに」

ミラ「実際に型に合わないのに適正者にされ、トラックフォースを使った者がいたの。その適正者はそのトラックフォースで命を落としたの」

布都「命を落とす…トラックフォースで…?」

ミラ「うん、レートオーラによる反動は知っているよね?」

布都「ああ、適正者なりたてだと…100万以上のオーラを使うとかなりまずいのだろう?」

ミラ「そそ、自身のレートの100倍を超えると精神崩壊、こうなると治療はかなり難しい。最悪自分から死を選ぶ可能性もある。これ以上の消費は本当にやめてね。私でも手に負えなくなるから」

布都はミラの真剣な目を見てコクリとうなずく。

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