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そのうちに警察もやって来た。
俺と友人は双方に事故の様子を伝えた後、その場を離れた。
予定よりも遅れたが、目的地に着いた。
そこで遊ぶつもりだったし実際に遊んだのだが、まるで盛り上がらなかった。
数日後、近くのスーパーに買い物に行った時のことだ。
歩いていると道の端に喪服を着た団体がいたのだ。
この前山道で見た団体と同じ団体だった。
全員見覚えがある。
薄ら笑いを浮かべているのも同じ。
そしてその三十人ほどの連中は、みんな俺を見て薄ら笑いを浮かべているのだ。
――なんなんだ、いったい。
比較的人通りの多い道だが、その団体に反応しているのは俺だけのようだ。
ひょっとして俺だけに見えているのか。
俺は喪服の団体の前を足早に通り過ぎようとした。
その時、目の端に映った動くもの。
反射的に見ると、一台のスポーツカーが歩道に乗り上げ、ものすごいスピードでまっすぐ俺に向かってきていた。
終