表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Silent Night  作者: 結城コウ
0話
9/119

1話-7


『Silent Night』-1-7

(ふぅ…メシ食ったし…どっか適当なところで昼寝でもしないと…


…ん?)



学校の二階…用具室…


使われない物が沢山置かれた場所…


滅多に開く事は無いその場所…


しかし、その部屋からしかいけないベランダに何故か人陰があった


(誰だ?


…行って見るか)


本来なら面倒事が嫌いな俺でも


多少の知的好奇心を刺激されればそんなところぐらいなら簡単に行く



『…鍵は……』


ガラッ


『…開いてる』


自分でも笑みをこぼしてるのが充分にわかった


『……中は…ガラクタばかり、か』


別に俺はここに宝探しに来た訳じゃない


興味があるのは…ベランダだ


ガラッ


「ん?」


『よっ……と


…え?』



…もし、俺の目の前に居る人物が学生なら


制服を着ているはずだ


しかし、普段着を着ている


なら、教師なのか?


と、思っても


若すぎる


そして、


性別の判断がつかない


男でも女でもするようなショートカット


男性的でも女性的でも無い


間を取ったような顔つきと体つき


服装でも判断出来ない


第一印象から謎の人物だった



「君は…確か…優海蒼真君だね」


『……?


何で、俺の名前を?』


「…暇潰しにね

全校生徒の顔と名前を覚えたんだ」


『な?!』


「自己紹介がまだだったね


ボクは司堂一葉だよ」


『司堂一葉…さん?』


「さん付けなんて要らないよ

一葉だけで結構だよ

優海蒼真君」


『…下の名前でいい』


「わかったよ」


(一体何者だ?)


「ボクは君に近い存在さ」


『……な?!

なん…』


「『なんで、俺の思った事がわかるんだ?』」


『……ッ!』


「言ったよね


君に近い存在だって


だから、分かるのさ」


『どういう意味だ』


「…簡単な事だよ


ボクも傍観者だからさ」


『……!』


「だけど…君は…


少し違う…」


『…え?』


「君は表舞台の人間だ」


『…へ?』


「現に今だって上手く演じてるじゃないか」


『…何でそんな事まで…分かるんだ…』


「似た者通し…だからじゃないかな?」


『…そんな馬鹿な』


「でも、信じるしかないんじゃないかな?」


『……そこまで言われたらな』


「ああ、そうだ

ボクから一つ忠告だよ」


『忠告?』


「道に迷った時は…心の声に従うといいよ」


『……?』


「今はわからなくても…

いつか忘れた頃に気付くさ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ