1話-6
…昼
「ソーマぁ!一緒にメシ食おうぜ!」
『……え?』
「せっかくだから僕も一緒にしたいな」
『……何で?』
「いいだろう?蒼真!」
『…ハァ、わかったよ』
「やれやれ、朝の元気は何処に行ったんだい?」
『………あれで、今日一日分の元気使い果たした…』
「だらし無ぇなぁ」
『……授業中フルに寝てた奴に言われたく無い……って
…あ』
「…はい、兄さんお弁当」
『……あ、ああ悪い悪い』
「ハハハッ
今日も愛妻ならぬ愛妹弁当か?」
『そんなんじゃ…』
「そんな訳無い!
仕方なくだから
し・か・た・な・く・!」
美羽はそのまま自分の席に戻った
『…な?』
「……ふ、ふーん…」
(…やれやれ、鈍いなぁ蒼真君は)
『……つーか、何が嬉しくて…男で集まってメシ食わなならんのだ…?』
……
-女子サイド-
『…まったく』
「お疲れさん美羽」
『…ホント、大変だよ
だらし無い兄を持つとさ』
「家でもあんな調子なの?」
『うーん…もっと酷いかも…』
「…マジ?!」
『…まぁ、ね』
「……何て言うか、その…
もーーー少しあの性格なんとかならないかなーってさ…」
『委員長もそう思う?』
「思う思う」
『やっぱりねー…』
「……あの…」
『ん?』
「何?楓」
「……優海君…にも…その……あれでいいところ……ある…と……思う……の」
『!!!』
「!!!」
-戦慄中-
しばらくお待ち下さい
………
「いいところ、ねぇ…」
美羽:(無い訳じゃ……無い…けど……それを………)
「……優海…君……
優しい……ところ……ある…し
……結構……皆が……見てない…ところで……いいことしてる…と思う……から」
「…うーん
…あれ?
…もしかして……」
「??」
『委員長?』
「楓もしかして……蒼真の事が……」
『えっ?!』
「い、委員ちょっ……何……を……」
「大人しく薄情しなさいな!」
「そ、そんなんじゃ……」
美羽:(…まさか、ね…)
……
『……うるさいな…あっち』
「……そうだな」
(……原因は君みたいだけどなぁ…
…この様子じゃ、聞いてない、か…)