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男が1%の世界で  作者: ガッキーシステム
6/7

教室で

「みんな、おはよう!」


クラスメイト達から朝の挨拶を返されながら自分の席に着く。


「紬、おはよう。」


「おう、おはよう。年明けても優は女子どもに愛想を振りまいてんだな。」


「挨拶一つでみんながいい気分になるんだから安いものだろ?」


「お前とも長い付き合いだけど、女子に優しくしてやろうって考え方は理解できんわ。」


隣の席に座る同性で親友の紬に話しかけると、いかつい顔をさらにしかめて言われた。

身近に同性がいると心強かったり、視線を分散してくれるといった理由から学年に複数人、男子がいるときは同じクラスになるのが一般的だ。

小学校、中学校と男子が学年に二人しかいなかったので、紬とは九年間同じクラスだ。


小学校低学年のころは女子とも楽しく遊んでいた紬だったが成長するにつれ、女子から視線が集まり、そこに含まれる性的なニュアンスを理解したことで女子嫌いとなってしまった。

1対99という圧倒的な差はただの視線を暴力に変えてしまうので、かなりの割合の男子が紬のような女子嫌いだ。


「紬はこの冬休みなにしてたんだ?」


「冬休み期間なんてどこも人が多いからな、俺はずっとゲームしてたわ。新しく買ったゲームが、評判には聞いてたけど、すげーマゾゲーでな。めちゃくちゃ死にまくるんだけどその分難しいところをクリアした時の達成感がやばくて絶叫しながらずっとやってた。」


「絶叫しながらってそれ面白いのか?てか、家族になんか言われなかったの?」


「それが面白いんだよなぁ。家族にはうるせぇ!って怒られたから家族がいないときにプレイしてたんだよ。早く続きをやりたくて家族にどっか行ってくれねえかなって視線を向けてたらそれでも怒られたわ。」


「へぇ。で、そのゲームはクリアしたの?」


「なんとかな。冬休みが終わっちまうと家族がいない時間に家にいるって条件がかなり難しくなるからな、気合でクリアしたぜ。」


進学する高校が男子推薦で決まっているので冬休みは自由に過ごせたのだろう。

紬は柔道家のような厳つい見た目に反してゲーマーで、ゲームに詳しくない俺はそんな紬のゲーム話を聞くのが結構好きだった。


俺の受験が終わったら紬の家でゲームでもやろうなんて話しているうちに先生が教室に入ってきた。


「おはようございます。冬休みが明けてもみんなが元気そうで先生は安心しました。じゃあ、早速ですが隣の空き教室で自習していただいて結構です。」


俺と瑠璃を含めて4人が勉強道具を手に持ち空き教室へと向かった。

空き教室に入ると、5人の先客がいた。

用意されている机の数的に俺たちで最後のようだ。


誰も無駄口をたたかず勉強の準備をし、さっそくノートにペンを走らせる。

挨拶すら不要といった彼女たちの勉強姿勢には鬼気迫るものを感じた。

呼吸音、ページをめくる音、何かを書く音以外存在しない空間でする勉強は想像以上にはかどった。


キーンコーンカーンコーン


チャイムの音で我に返った。


(もう一時間たったのか。キリのいいところまで解き終えたら少し休憩にするか。)


二度目のチャイムが鳴ってから五分ほどで大問をすべて解き終えたのでお茶を飲んで散歩がてらトイレに向かった。

この学校にいる男性は教師を含めても10人以下なので学校にトイレは二カ所しかない。

近いほうのトイレは二年のフロアにあるので少し歩かなくてはならない。


(授業中の廊下を歩いてるのなんか背徳感って感じだよな。今日の午前中は過去問を解いて

午後はヌケモレノートを埋めていくか。)


ヌケモレノートは過去に勉強していて定着していないなと感じたことをメモしたノートで一般編と英単語編がある。

問題集のページと問題番号だけが書いてあったりする簡単なメモなのだが、改めて解いてみて定着していたら斜線で消す。

それが達成感もあってなんだか楽しいのだ。

受験日二日前にはノートを全て埋められるようペース配分をしている。

などと考えトイレで用を足した俺は教室に帰りさっき解き終えた大問の続きから再開した。

集中して問題を解いていたらあっという間に午前中が過ぎた。


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― 新着の感想 ―
[一言] 楽しく読んでます。続きを楽しみにしています。 頑張って下さい!!
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