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異世界をゴーレムと伴に歩む  作者: ぴっぴ
第1章 ゴーレム使い放浪編
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第10話 ヒロイン登場?

 街の食堂で同郷人に助けを求められたゴン、あまり他人に干渉したくないのだが。助けられるのに助けないのは少し気分が悪い、余裕が有れば募金する位の善意は一応持って居るのだ。まあ実際助けを求められたのが男なら無視して帰ってきた所だが、ゴンは胸の大きな女性には大変に甘かったのだな。

 それに2人は見た目は女子高生か女子大生になり立て位の年齢だろうか、結構綺麗で、スタイルも良かった。そして俺も結構若く見えるので、多分異世界転生組って肉体的に全盛期の時代で生まれるのだろう。まあ、転生して直ぐに老衰で死んだりしたら意味が無いからな、一応理にかなっている様だ。


 ゴーレム2体を左右に連れて、更に後ろに美人さん2人を連れて街からトコトコと歩いてゆく。勿論行く先は森の中の秘密基地だ。1週間に2日しか働かないので時間だけは十分にある、そしてモデラーとは何かを造っていなければ死んでしまう人種なのだ。飲まず食わずで他人から見ればどうでも良い部品を一つ造れる変態でもあるのだ。そう言う人間が屋根だけ有る住居もどきに満足するだろうか? 否! 絶対に満足しない! ではどうするか、と言えば改造するのだ。元は屋根だけの家モドキが今や立派な秘密基地へと進化していた。


「着いた、ここ俺の家」


「「ゴンさん凄い! 家持ちだったんですね!」」


 そこにはゴンが毎日の様に改造した家が有った、まあ、実際のサイズは中が6畳程の広さしかないプレハブ住宅みたいなものだが。


「お茶でも出すわ、中へどうぞ」


「「・・・・・・」」


 家のドアが自動でスライドする、なんとゴンの家はプレハブ住宅の癖に自動ドアなのだ。続いて家の窓が自動で開く、そして何と天井も開閉する機能が付いていた。


「「自動ドア!? 自動開閉窓?」」


「ああ、これな。この家ゴーレムだから、俺の命令でドアや窓が開くんだよね。便利だろ」


「凄い! 凄いですゴンさん!」


「エヘヘヘヘ~」


 胸の大きなお姉さんに褒められるとなんか嬉しい、これは前世から全然変わってないようだ。そして前世から引き継いだ性格にはおだてられると、直ぐに調子に乗るお調子者と言う習性も持っていた。更に悪いことに胸の大きなお姉さんは人を褒めるのが上手いのだ、何だか人の良さそうな感じがする美人さんだった、他人の名前を覚えない事で有名な俺が直ぐに名前を覚える位立派な胸をしているお姉さんだったのだ。確か名前が、カヤのん。もう一人の目つきの悪い貧乳の小娘が確か・・・・・・なんだったけか? 覚えてないや、テヘペロ。


 家の中身は非常にシンプル、広めのベットが一つと机と椅子。トイレは外だし、勿論炊事場なんかも外に造っている、室内で火を使うのは危険過ぎるからな。


「好きな所に座ってくれ、まあ椅子が一つしかないからベットと椅子だな」


「「もしかして全部手作りですか?」」


「勿論そうだ、買うと高いからな。全部森の木を切って造ったからタダだな」


 机や椅子は全て釘を使わずに、はめ込み式で造っている。慣れれば簡単に出来ちゃうのだ、まあ前世でも机や小物等は自分で造っていたからな、モデラーは工作が得意なのだな。こう考えると意外とモデラーって良い趣味なのかも知れない、欲しければ自分で造れば良いから金がかからず生活出来ちゃうのだ。まあ逆に言うと、全部独りで賄えるから他人を必要としないのだな、だからボッチでも大した不利に成らないから平気で独りで生きちゃうのだな。


「ほい、お茶。異世界人の雑貨屋で買ったコーヒーもどき、結構美味しいんだ」


「頂きます」

「有難う」


 何か思いつめた様な顔をしている、もしかして家に連れてきた事を誤解しているのだろうか? 俺は他人の弱みに付け込む様な漢では無いのだが、若い女性としては森の中の一軒家と言うのはかなり怖いものなのかも知れない。


「では、私が出来る貴方達への支援をお話します。宜しいですか?」


「えっ! 口調が変わった」

「何で丁寧語!?」


 折角安心させる為に教員時代の口調に戻したのに、受けない。確か異世界では生徒に慕われるナイスな教員だったハズだが・・・・・・俺の気のせいなのかな? まあ良いや、言いたい事だけ伝えて、後は彼女達が判断すれば良いのだ、自分の人生なのだから好きに生きれば良いのだ。


「ここに住めばタダです、更にここで朝食と夕食を摂れば節約出来てお金が貯まると思います」


「「えっ、良いんですか!」」


「構いません、此処は狭いので私は外で寝ますから、好きに使って下さい」


「・・・・・・それで代償は・・・・・・」

「週に2回位で言いかしら?」


「週に2回?・・・・・・何が?」


「勿論アレよ、アレ! 男なんて皆同じでしょ」


 目つきのキツい女性が何か言っている、もしかしてこの女はビッチって言う奴なのか? 俺はビッチの知り合いは居ないので良く分からないのだが。


「あんた・・・・・・ビッチなのか? 病気が移りそうだから遠慮したいのだが」


「誰がビッチよ! 違うわよ! この世界じゃ処女よ!」

「私もこの世界では処女です!」


「う~む、と言う事は2人とも俺と同じで異世界転生組って事か。じゃあ話が早いな、変に意識されると生活しずらいからな」


「異世界転生だと何か違うの?」


「宜しい、では聞こう。正直に答えてくれ」


「あんた達向こうの世界で結婚してたか?」


「・・・・・・してないわよ! 悪い」

「出来ませんでした」


「・・・・・・何かスマンかった」


「貴方はしてたの!」


「勿論だ、俺ぐらい良い男になると周りの女がほっといてくれないのだ! だから俺はこの世界では結婚しない! ぜっ~たいにシナイのだ~!! 因みに女に近寄るのも本当は嫌なのだ~!!」


「・・・・・なんかゴメンネ」


「いや、別に酷い目にあったとかそんなんじゃ無いから・・・・・・いや、合ったのかな? もしかして俺は心労で死んだとか? 鬼嫁に虐められて心臓麻痺でポックリいったオッサンも居たな確かに」


 それから結婚にトラウマを抱えている3人の世間話や、慰めあいが始まり俺達3人はすっかり打ち解けた間柄になった。そしてなし崩し的に3人での共同生活が始まったのだな、まあ、俺としては早く2人が一人前に成って巣立って欲しいと思うのだ。


「それじゃ宜しく、カヤのん! ナナちん!」


「「宜しく、ゴン!」」


 仲良く成ったと思ったらいきなり呼び捨てだった、何故なら彼女達の中身はかなりババアなのだ。本人達は言わないが、歌をハミングして居る時に俺は気がついたのだな、それはかなり古い歌で、若い者が口ずさむ様な曲じゃ無かったからな。ふふふ。俺は珠に鋭い時が有るのだよ、ロリババアさん。

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