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八話 狩人の瞳

少しと言うか、かなり短いです

『条件クリア。神眼【狩人の瞳】を開放します』

その文字が表示された瞬間、俺の目に様々な情報が表示される。


【狩人の瞳】

魔物、獣の類に対する特攻付与。

かつて、神獣をも屠った狩人の瞳。


あのブラックドラゴンの口から紫色の炎が漏れ出るのが見えた瞬間、俺の視界には何本かの線が表示される。どうやら相手のブレスの予測線らしい。俺は、エルを抱きかかえ、予測線に当たらないように動く。

「え?リョウト?」

戸惑いの声をエルがあげるが、今は無視だ。予測線から外れ、一拍後黒い閃光が俺の真横を通り過ぎていった。派手な音がしないという事は、爆発系のブレスではなく、貫通特化の高エネルギーブレスだと判断し、エルをブラックドラゴンの射程外へ連れていく。爆発系だったら、建物が連鎖的に吹っ飛ぶ可能性があるから離れても安心という事にはなりにくいが貫通系ならある程度遠くまで逃げれば意外と何とかなるときがある。

「そこ動くなよ。下手したら体が融解して目も当てられない状況になるぞ」

とだけ言って、急いでブラックドラゴンの所へ戻る。さっき、戦うという選択肢が消えていたが、状況が変わった。多分俺の予想だと、この狩人の瞳を使えばこいつは狩れる。

俺は右手を少し開き

「【武器召喚】」

と、唱える。右手に自分の魔力が少し集まり形を作る。そして、作り出されたものは俺が例の貴族からはぎ取ったクリアナイフだ。ナイフを逆手に持ち、相手を見据える。すると、またもや俺の視界に変化が起きた。相手の胴体のいろいろなところに赤い点や、青い点が表示された。どうやら赤い点は装甲が薄いところ、青い点は装甲が厚いところを示しているらしい。胴体はお約束通り堅いらしく、翼、四肢の付け根や、爪が生えているところは薄いらしい。とりあえず、【我流術】のなかで使えそうな奴を頭の中でリストアップする。何も作戦などは無いから適当に使うか。

「我流短刀術【雷】」

技名を唱えたことで、俺の体が動き出す。俺の体は、本来の俺の速度を大きく上回った速さで近づいていき、前足の爪の生えてるあたりをまるで雷のように一文字に切り裂く。俺のナイフはまるでバターを切るのかのように切り裂いていき爪を切り離した。そのままの勢いを維持しつつ

「我流短刀術【登雷】」

そのまま、跳躍してその勢いで翼の付け根に斬りかかる。これまた、するする斬れていき見事右の翼を切断した。

『GYOOOO!?』

ブラックドラゴンが戸惑いの声を上げる。が、構わず相手の背中に飛び乗り傷口を作って、抉っていく。何とか振り落とそうとするがしがみつき、隙を見ては傷口を抉る。それを繰り返していると内臓が見えてきた。ほぼ無意識で手を内臓に突っ込み引きずり出す。ブラックドラゴンは数回痙攣した後、地面に倒れ伏した。

右手を見ると血に濡れ、内臓や筋肉の破片がこびりついたボロボロのナイフ。左手を見ると、手のひらに肉片が大量にこびりついていた。右眼の熱が引いていくのが分かる。どうやら【狩人の瞳】の効果が切れたらしい。

「!?!?!??!?!!?」

瞬間俺の体に激痛が奔った。体のあちこちが裂けそうになる。筋肉の筋という筋が悲鳴を上げる。ついでと言わんばかりに吐き気もこみあげてきた。我慢していると、意識が遠のいていき、しばらくすると目の前が真っ暗になった。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

次回は17日を予定しています。

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