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七話 訓練ではない。繰り返す、これは訓練ではない

今回少し内容が薄いです。

魔法陣学の授業はかなり面白かった。魔力発散陣は完全にマスターできた。周りの奴等からの視線がかなり痛かったがそんな事は気にすることではない。エルも、構成を完全に把握できたようだ。因みにどうでもいい事だがイミヤは全く把握できていなさそうだった。少ししか聞き取れなかったが「どうしてあの屑共にできて私にできないの?」とか言ってたのが聞こえた。この世界の貴族様はどうやら少しプライドが高いようだ。

「リョウト。ご飯にしよ」

今日も、エルに誘われたのでバッグから弁当を取り出す。今日は朝早く起きて自分で作ったので昨日みたいにフランスパンモドキ一つという悲惨な状態ではない。が、所詮は素人が作った付け焼刃、味は保証できない。俺はラノベみたいな創作物の主人公みたいな調理能力は持っていない。元の世界の学校でも家庭科の成績は壊滅的だ。

「そういえば、今日は避難訓練があったよね…」

相変わらずのサンドウィッチをリスみたいに頬張りながら呟いた。魔法陣学の事で頭がいっぱいだったから、すっかり忘れてた。

「何を想定した訓練なんだ?」

朝、気になっていたことを一応聞いてみる。

「確か、魔物の襲撃を想定した訓練だったと思う・・・」

あらら。まさかの予想的中ですかい。やっぱりそんなことが起きるんだな。ん?なんかサイレンが聞こえてきたぞ。おかしいな、訓練まであと数十分くらいあるはずだが。

「なあ、エル。サイレンが聞こえるぞ・・・おかしくないか?」

「・・・・・・確かに。あと数十分くらい余裕があったはず」

エルもおかしいと思っているという事はいよいよもって何かあった可能性が濃厚になってきたぞ。さて…個人的には確認しに行きたいが、立場上エルの安全を最優先せねばならない。どうしたものか・・・

『魔物の襲撃が確認された。生徒は第三体育館へ避難しなさい。これは訓練ではない。繰り返す、これは訓練ではない』

どうやら本物の魔物に襲撃されたみたいだ。なんというテンプレ。こういうのは本当に命の危機に直結するからやめていただきたいね。

「あーエル、第三体育館ってどこだ?」

「あのでかい建物」

エルの指さした方向には確かにでかい建物があった。どうやら、あそこに一時的に立て籠もって、救助を待つらしい。俺達も向かうとするか。




「早く避難してください!もっと奥に詰めて!」

そんな声が聞こえてきた。どうやら避難所が近づいてきたようだ。避難所の門では、イミヤが周りの人達の誘導をやっている。見たところ、俺たち二人組以外はあらかた避難しおわっているようだ。急いだ方がいいな。俺達はペースを上げて走り出すが、そこでとんでもないことが起こった。

「あなた達屑共を入れるスペースは無いのよ!せいぜい囮としてくたばりなさい!」

と言って、イミヤが扉を閉めてしまったのだ。しかもご丁寧に内側から鍵もかけてくれた。完全に締め出された。

「あの野郎。エル、他の場所を探すぞ」

エルに声をかけ、周りに避難できそうな場所がないか探す。しかし、あまり丈夫そうな場所は見受けられなかった。どうするか悩んでいた時、俺の目には最悪なものが映った。

『GYAAAAAAAAAAAAAA』

咆哮を上げながら俺の視界に映り込んできたのはゲームの中に出てきそうな漆黒の竜だった。胴体は堅そうな鱗でおおわれており、翼には鱗はついていないが関節の部分に仰々しい爪がついている。四肢はいかにも強いドラゴンですという感じだ。【観察者の瞳】でステータスを確認すると


ブラックドラゴン LV300

HP46000

ATK6000

DEF8000

AGI3000

INT5000

MP25000

SKILL【闇属性ブレス】【飛行】


・・・・・・化け物だった。この時点で、俺の中から戦うという選択肢は消え去った。どうにかして、撒くしかない。そう考えていた時だった、俺の視界の隅にこんな文字が映ったのは。


『条件クリア。神眼【狩人の瞳】を開放します』


ここまで読んでいただきありがとうございます。

次は24日を予定していますが、少し遅れるかもしれません。

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