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六話 魔法陣学と観察者の瞳

気がついたら1000PV越えてました。

さて、三限目は適当に暇を潰し今は四限目だ。そして今日の四限目は魔法陣学という元の世界ではなかった未知の授業。たぶん名前通り魔法陣について学ぶのだろう。かなり楽しみである。

「さて、四限目は魔法陣学だ。魔導実験室に移動するぞ、廊下に並べー」

どうやらこの教室ではなく他の教室でやるようだ。少しざわつきながら、皆廊下に並んでいく。エルと俺も並ぼうとすると

「あら?あなた達なんで並ぼうとしているのかしら?エルさんは魔力が無いから行くだけ無駄ですし、あなた・・・リョウトでしたっけ?あなたは奴隷だから魔法陣学なんて理解できないだろうしはっきり言って無駄・・・それどころか私たちの足を引っ張ることになりますの。だからそこでおとなしくしてて頂戴」

イミヤが凄くうざったらしい顔で言ってきた。こいつに何の権限があるのか・・・個人的には無視したいがエルの判断に任せないといけないんだよなあ立場上。でもちょっとイラッとしたから、多少言い返すか。

「例え魔力無しでも実験以外ならできるだろう。魔法陣の構造とかなら多分黒板にも書かれるだろうし」

魔法陣学の授業に出たことは無いから、かなり想像で補って言い返したが大丈夫だろうか。相手の顔を窺うと返す言葉が無いのか悔しそうな顔をしている。実際の授業を俺は見たことが無いから返そうと思えば返せるけど、そこまで思考が回らなかったらしい。とりあえず黙ったイミヤを放っておいて列に並ぶ。イミヤ、凄い顔してたが大丈夫かね。なんか後で因縁吹っ掛けられそうだな。

例の迷路みたいな廊下を進んでいき魔道実験室に着いた。外から見るとただの部屋と何ら変わらなかったが中に入ると雰囲気がガラッと変わった。まず、木造だったはずなのだが部屋の内部だけ石造・・・いや、もっと別の素材で作られている。一応【観察者の瞳】で見てみると


ルーン原石

備考:魔術との親和性が高いルーンの原石。単体でも耐久性が高いが、魔法陣と組み合わせることでそれぞれの衝撃に特化した耐性を付与できる。また、この原石は地下深くに大量生成しやすい。


と、でた。何故加工しないで原石のまま素材に使ってるんだ?もしかして、加工方法がまだ確立していないのか?もし仮にそうなら何故そんな素材を無理やり使ったんだよ・・・


対魔術衝撃耐性付与魔法陣

備考:魔術衝撃に対する耐性を付与する。

対物理衝撃耐性付与魔法陣

備考:物理衝撃に対する耐性を付与する。

強制終了

備考:効果範囲内の全魔術を強制終了させる。使い切りの魔法陣。


前言撤回。こんなにも魔法陣を付与できる素材ってゲームでも上級素材しかないからな。こんだけ付与できるなら納得できる。

それはさておき、部屋は素材を除けば前の世界の理科室みたいな構成で棚にはいろいろな色の鉱石や、なんかの生物の一部、いかにも怪しい粉などが所狭しと並んでいる。ポスターのように貼ってあるものの殆どが魔法陣についての構成などについて書かれている。

「お前らーさっさと座れー実験できなくなるぞー」

そう言いながら、教師が教卓へ向かう。それに続いて、周りはそれぞれの席に座る。俺等は一番後ろの席に着いた。

「さて、今日お前らにやってもらうのは基礎中の基礎の魔力発散陣だ。魔力発散陣というのはその名の通り、自分の魔力を周りに流す魔法陣だ。熟練の魔導士、魔術師は、魔法陣無しでこれと同じことができるが、お前らにはまだ早い。で、この魔法陣の効果の利点だが、まず相手の探知系魔術をある程度妨害できる。これは、探知系魔術が対象の魔力を追跡すという特性に付け込んで、あちらこちらに自分の魔力を流して攪乱できる。だがそれでも大まかな位置はばれるから戦略魔術撃ち込まれて終わりという可能性もあるから油断は禁物だ。」

戦略魔術?元の世界のゲームとかでいう戦略爆撃機みたいな威力を持つ魔術の事か?そんな高威力な魔術があるのか・・・一応頭の隅に置いておこう。

「他には、追跡効果を掻き消したりできるな。まあ目視追跡は流石に消せないが」

へえ、目視追跡なんてのもあるのか。文字通り目で見たやつを追跡するのかね・・・

「で、肝心の構成なんだが、ほれ、これが実際の魔法陣だ。読み取れる奴は手を上げろー」

誰も手を上げねぇ、全滅かよ。さて、俺も見てみるか・・・は?


魔力発散陣

構成:吸収⇒変換⇒放射

   制限[対象の魔力の40%まで]


おいおいおいおい、観察者の瞳さんよ。大体察してはいたが構成まで見抜けるのかい。さて、読み取れたから手を上げるか。

「お?リョウト分かるのか?」

「吸収、変換、放射。制限は対象の魔力の40%まで」

「正解だ。なんで分かった?」

なんで分かったって・・・神眼の事は言えないからねぇ。なんかいい言い訳はないかな。

「まさか、魔眼でもあるのか?」

魔眼?そんな効果を持つ魔眼があるのか?・・・・・・あった。神眼の使える(今は使えないが)魔眼リストの中にあったよ。神眼と効果かぶってるから忘れてたよ。まあ、いい感じの言い訳ができたからいいか。さてと、メリットないし中二病とか思われそうだから忘れていたし、機能を切っていた、神眼のエフェクトを付けますか。このエフェクトというのを付けると神眼使用時に右眼が光るらしい。なんでこんな効果があるんだよ・・・・・・まあ今はありがたいからいいか。左眼を閉じて右眼の視界を確認してみる。視界が少し金色っぽくなっているな。このエフェクト何でついてるんだよ、開発者出て来い。

右眼が変わったことを確認して、眼帯を取る。今まで忘れてたけど眼帯って俺、大分中二病っぽい格好してたな。眼帯を取った瞬間、周りの奴らが俺を驚きの目で見てきた。魔眼ってそんなに珍しいものなのか?後、さりげなくエルも驚いてる。右眼は傷を負っているのでは?とでも言いたげな顔だな。

「まさか本当に魔眼持ちとはね・・・これは流石に俺の予想の斜め上を行ったな」

しかし、この魔眼持ちというのが後々面倒な事にならなければいいが・・・まあいいか。今は魔法陣学を真剣に学びますか。もしかしたらこれが後々役立つかもだからな。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

次回は17日を予定しています。

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