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五話 世界の歴史と女神

次の日、昨日と同じようにまた徒歩で学校へと登校する。相も変わらずかなり早い時間だ。

「なあ、こんなに早く行く必要ないんじゃないか?」

「面倒な人に見つからないために、早くしているの」

どうやら関わりたくない人がいるらしい。女子のしがらみ関係ですかね?とりあえずなんかちょっかいかけて来たら捌けばいいか。

昨日は特に誰かがちょっかいをかけてくるという面倒な展開は無く平和に家へ帰れた。いやあ平和っていいね。その時、何げなくステータスを見たのだがあの令嬢を倒したことによってレベルが上がっていた。


霧瀬両人 LV3

HP20

ATK13

DEF16

AGI14

INT43

MP17


こんな感じになっていた。やはりLVが3くらいしか上がっていないことからかあまりステータスが伸びていなかった。まあこのステータスでも十分戦えることは昨日確認できたがステータスが高いことに越したことは無い。スキルの方は何か成長したかなと思い見てみたがあまり変わっていなかった。【神眼】スキルも特に何かが成長したということもなく、魔眼などを使おうとしてみてもまだ最大MPが17なのでお話にならなかった。

学校に着き、また迷路のような廊下を進み教室に入る。昨日と違い今日は誰もいないようだ。そして昨日と同じように席に着き、エルは夢の世界へ旅立った。俺はこの時間に自分は何ができるか確認しておこう。今のところできることは


・戦闘(数レベル上の相手なら瞬殺できる)

・相手のステータスを覗く(視界に入りさえすれば無制限)


このぐらいである。一つ一つがチートだができることは少ない。まあこれぐらいできればいいかと思い、次に装備の確認に移る。


クリアナイフ

効果【透過】【武器召喚】

RANK レア


これは昨日襲い掛かってきた令嬢から奪ったものだ。今この場に持ってはいないが【武器召喚】の効果によって召喚できるので昨日みたいに襲われてもすぐ対応できるらしい。切れ味はまだ使ったことがないので分からないが多分そこら辺の剣よりかは斬れるだろう。というか斬れてほしい。

そうやって自分のスペックを確認しているとあっという間に時間が過ぎ昨日と同じように人が増え始めた。たぶんそろそろ時間だろうなと思いエルを起こす。余談だがエルの寝顔はそれなりに可愛い。流石異世界としょうもないことを考えながら今日の時間割を確認する。相変わらずの4時間授業である。だが、時間割の中に興味深いものが二つあった。2限目の歴史と4限目魔法陣学というものだ。歴史はこの世界の事が知れるだろうし、魔法陣学というのは多分魔法陣についてだろう。かなり興味深い。

「お前らーHR始めるぞー」

皆が席に座り始める。さて、今日は何もないといいのだが。HRの内容は俺にとってはどうでもいいが、万が一エルが聞き逃していたら教えられるよう一応聞いておく。

「あーそれと今日は避難訓練があるからな。覚えとけよ」

へえ、避難訓練ねえ。元の世界でも何回もやった避難訓練か、異世界だと想定した災害が違ったりするのだろうか?よくありそうなのは、魔物の集団が攻めてきたとかかね?異世界だからこんなものだろうか。

「さて、連絡はしたし一限目始めるぞー」

今更だが貴族の子が集まる学校でここまでフランクに話しているこの教師一体何者なんだ?勝手な偏見だが貴族ってかなりプライド高いからな、こんな話し方じゃ権限なりなんなりで殺されてしまう気がするが・・・まあ、いいか。

一限目はもう習った事だったので適当に聞き流した。この世界は余り文明が進んでいないのか貴族が通う学校なのに習うのが元の世界の中学生が習うようなことだった。この世界をあまり見てないのでこれが普通なのか全くわからない。

まあそれは置いておくとして、二限目は歴史。この世界について知れるチャンスだ。しかも今日はこの世界の成り立ちについて話すようだ。なんというご都合主義。

「えーっとこの世界は、知っての通り女神様が創造したとされている。そして、この世界の生命が生き残れるようにこの世界全ての生命を祝福したと言われているんだ。」

ふーん。この世界は、思っていた通り女神が創ったらしい。そして、昨日アイシャが言っていたようにMPは女神からの祝福らしい。しかし、成り立ちにしては大分バッサリだな。

「えー?って事は魔力を持たないエルさんはなんなんですかあ?」

わざとらしく、誰かが言う。一々そんなこと言わないといけないかね面倒な奴。一応誰が言ったか確認しておくか。

チラッと視線だけで声がした方へ視線を向ける。


イミヤ LV7

HP59

ATK32

DEF25

AGI12

INT21

MP54


多分このイミヤという奴が、さっきの事を言っていた奴かな。話し方から察するに面倒な奴なんだろうな。

「はい、そこうるさい!一々誰かを貶さないと集中できないのかね。めんどくさい奴だなあ」

この教師、以外に気が合いそうだな。今さっき俺が考えてたこと口に出したよ。

「チッ・・・三流教師の癖に生意気な・・・」

注意されたことが気に食わないのかそんな捨て台詞を吐いて、イミヤは黙った。

「ほい、授業続けるぞー。何処まで言ったっけか・・・そうだ、魔力の話だったな。そんでな生きやすいようにって言ったが本来、人は魔力や魔術が無くても十分生きていけるのだ。それほどの知能を持っていたからな。だがそれでもなお魔力等が必要になる理由があったんだ。それは、女神様が世界を創るときに使ったエネルギーの残りカスから生まれた魔物だ。」

ほお、どうやらゲームの中みたいに魔物は存在するようだ。しかし、話を聞く限りゲームの中みたいに雑魚の魔物が大量に湧くとかいう感じではなく一体一体がとてつもなく強力という感じらしいな。

「まあ、エネルギーの残りカスと言っても女神様が世界創造を行った時の残りカスだから生まれる魔物も当然ながらとてつもなく強い。SSSランクのハンター10人でやっと一匹狩れるか、狩れないかというレベルだ。最近、他の大陸でちょくちょく現れる勇者という奴でさえ数人で殺らないとあっという間に全滅だろう。」

これは驚いた。勇者でさえ数人で行かないと全滅か・・・どんだけ強いんだよ魔物って。

「だから、女神様は魔力や魔術を生命に与えたと言われている」

成程ね・・・しかし話を聞く限りこの世界の女神様は大分生命を優遇してるな。箱庭感覚なのだろうか?前の世界では、宇宙を創った後俺らの世界の女神様はそのまま放置していたのだろう。で、こっちの世界の女神様は放置なんてせずに手を施した、こんな感じか。もしくは、魔物という物の発生は本来予定しておらず、救済措置として魔力を与えたのか。まあ、どうでもいいので放っておくか。

「さて二限目はここまでだ。」

どうやら二限目は終わったようだ。次に目ぼしいのは四限目の魔法陣学だ。それまでなにやって暇潰そうか・・・

ここまで読んでいただきありがとうございます。

次は10日を予定しています。


2018/7/21

矛盾していたところを修正しました

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