俺がVRMMORPGを始めるらしい
俺は現実の人が苦手だ。
なぜ苦手かって聞かれると苦手なもんは苦手だからとしか言えない。
でも仕方ないじゃないか。
好きで苦手になった訳ではない、気づいた時には苦手になっていた。
自信もなく、人見知りで、うまく話せない。
努力はしたと思いたい。
会話するための話題を調べたり、恰好も気を付けた。
一応話しかけたりもしてみた。
結果は言うに及ばず惨敗。
コミュニケーションというモノを現実で諦めるのは早かったと思う
そんな俺でもネットゲームの中なら他の人とコミュニケーションをとることができた。
元々ゲーム好きが多く会話が弾みやすい、同じゲームをしている仲間だから当然だ。
それに会話もチャットでのやり取りなので口下手の俺でもどうにでもなる。
現実では 無口 無愛想 真面目 など陰でと言われていた俺。
でも彼らはネットの俺を知らない。
「こんにちわーアサヒさん」
「お、いろはす君、こんにちわ」
アサヒさんは色々なゲームを一緒にやってきた相棒だ。
名前は毎回変えているので適当だ、今回はお互い好きな飲み物で決めた。
「そういや、いろはす君。例の件は考えてくれた?」
「あぁ、新作のネトゲやろうってやつですか」
「そうそう。そろそろVRデビューしてみようかと思ってさ」
「VRですか…」
VRとはバーチャルリアリティと言い、現実ような環境を体感することができるものだ。
様々な状況や環境を用意できるというのはネットゲームには革新的なものだ。
「VR自体は持ってるって言ってたよね?」
ゲーム機として発売された初日に休暇とって買ってきたのでもちろんある。
試にやってみたら思った以上の迫力にはびっくりしたものだ。
目の前に恐竜が走ってきた恐怖は忘れられない
「まぁ自分としてはいいですけど」
深く考えずに答える。
「よかったぁーパーティープレイ推奨のゲームみたいでさ。
やっぱりある程度人数確保したかったんだよねぇ 」
「へぇーパーティープレイですか」
ナンデスト?パーティープレイ?ニンズウカクホ?
「Dungeon Capture Onlineっていうんだ。楽しみに待ってるねぇ」
「ちょっ、待っ」
目の前でアサヒさんのキャラクターが消えた。
あの人俺が基本ソロかアサヒさんとしか遊ばないの知ってて敢えて黙ってたな…。
「まぁいいか、ある程度ソロでやれば」
軽い気持ちでそう思っていた俺はVRMMORPGの本当の罠に気づいてなかった。
イツマデツヅケレルカナー




