勇者は敵だ、異論は認めん。
魔導と魔導兵器、剣が日常茶飯事に見られる世界。世界はやはり魔王に支配されつつあった。そんな魔王に立ち向かった勇者一行は、なんやかんやで魔王の棲む城へとたどり着いた。幾多の試練を越え、最後の試練はモンスターを召喚する球を壊さずに玉座までたどり着くことだった。仲間を先に行かせ、モンスターを足止めする人を決めなければいけなくなった。だが、あろう事が、あっさりと勇者は先に行き、それを追うように仲間は去っていく。呆然としながらも、怒りや己の力を振るい、なんとか凌ぎきると、突然召喚球が砕け散り、魔王の断末魔が城に響き渡る。やっと戦いが終わったのだ、安心感から意識を失い、気がつくとー
薄暗い牢屋の中だった。
薄暗い牢屋の中だった。