5 「あなたの選択に、幸あらんことを……」
「あなたの選択に、幸あらんことを……」
お役目を無事終えてホッとした感じのショタ?が立ち上がり、相撲の一番偉いデブみたいに両手をバッと広げると。
私の頭上が光に包まれ、土下座したまま体がふわりと持ち上がった。
わあ……まるで天使様になったみたい……。
そこでやっと心の底から実感が湧いた。
ああ、私、本当に転生するんだ……。
もう、元の生活には戻れないんだね。
せめて……転生する前に、今、この瞬間を大切にしたい……。
「あの! 最後に! あなたのお名前は……」
今まで完全に舐め腐っていたショタ?に猫なで声で媚びる私。
せめて転生する前に誰でもいいからフラグを立てておきたい。
女って散り際まで女なの。
そこでようやく今まで転生ルームを覆っていたもやが晴れ、ショタ?の顔がはっきりと見えた。
顔は悪くない。っていうか、むしろカワイイ!
ニコっと笑う笑顔が素敵っ!
やった!!! 勝った!!!! っしゃあああああああ!!!
今まで散々悪辣な態度を向けてきたショタ?にこの掌返し! 私、調子良すぎ!
「ボクの名はベルチャット。あなたの守護女神です!」
へー! ベルチャットきゅんって言うん……、
……って、
おまえ、
女かよおおおお お お お お!!!!!!!????
つづく