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些細な動機 1
その電話を受けた時木原と神津は中林運輸に到着した。中林運輸は七階建てのビルだ。
世界の人々とも取引をしていると聞き三十階建てくらいかなと木原は勝手に推理をしたが的外れだった。
木原は受付で月森清明を呼びだすように言った。ちょうどその時後ろから一人の男が声を掛けた。
「月森清明は私ですが何か御用ですか」
木原と神津は警察手帳を掲示した。それに月森は驚く。
「警察が私に何かようですか。」
「実はこの会社の社長中林敦さんが無くなりました」
さらに月森は驚いた。
「殺人事件ですか」
この言葉に神津は突っ込みを入れる。
「なぜ殺人事件だと思った」
「だから警察の仕事は殺人事件の捜査でしょう。殺人事件を連想してもおかしくない。こっちからも質問をしよう。なぜ私に社長が無くなったことを報告しましたか。普通は副社長とかの上層部に報告しますよね」
木原はこの質問に答えた。
「中林敦さんの奥さんからあなたが中林さんを殺したのではないかと言っていましたから事情を聞きに来ました。何でも恨んでいるそうで」