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駄作

 それから二人は館長の今岡正巳に会った。合田は要件を伝える。

「午前十一時頃美術商の深海卯吉さんが遺体となって発見されました」

 

 今岡は驚く。

「それでわしが容疑者ということか」

「はい。中林敦さんの所有する絵画を売られると思ったあなたが殺したという立派な動機がありますから」

「なるほど。絵画をこの美術館に飾る為には深海が邪魔だったということじゃな。だがわしはこの美術館で働いていたというアリバイがある。それにその動機なら富山君でも出来たはずじゃ」

「まだあなたが犯人とは断定していません。それで深海さんを恨んでいる人物に心当たりはありませんか」

 

 今岡は思い出す。

「そうじゃ。一番あやしいのは富山君じゃ。深海は彼のコレクションを傷つけた。お前所有するコレクションはすべて贋作だと言っておったわい。最もわしも恨んでおったよ。この美術館にある絵画はどれも駄作じゃと」

 

 二人は東都美術館を後にした。大野は車内で運転をしながら推理を話す。

「気になりますよね。被害者が死ぬ間際まで描いていたドローイングの行方です」

「現場にはそのような物はなかった。消えた絵画か。また謎が増えた」


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