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中林家に集う容疑者たち 1
木原と神津は中林家に向かった。玄関には四人の靴があった。すると見覚えのある男がやってきて二人を出迎えた。
「刑事さんではありませんか。また会えるとは思いませんでしたよ」
木原は思い出す。
「中林教授。まさか被害者の中林敦と教授の関係は・・」
「兄弟ですよ。まさか兄さんが殺されるとは思いませんでした。」
中林秀樹。東都大学音楽学部教授。同大学で発生した赤い落書き殺人事件にたまたま居合わせた大学教授だ。
「中林玲子さんはお取り込み中ですか」
「大丈夫ですよ。ここだけの話。今来ている三人の客にも動機がありそうです。話を聞いた方がいいでしょう。それと息子の中林巧には彼女がいるらしいです。両親には交際を反対されているみたいですが」
貴重な証言を話すと中林秀樹は帰った。