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第6話 渓谷の化物達


〖ハーピストの渓谷〗


 準禁則地指定されているマキナ公国の北部にあるとされる地されています。それと準禁則地と言うのは、人族、天使族、天魔族、魔機族を始めとした多く種族が侵入する事や住む事が叶わず、立ち入り禁止の土地をそう呼びます。


 そして、ランクというものもあり、秘匿禁則地、禁則地、準禁則地、未開地とランクが分けられているそうです。


 何でもその昔、下の世界から不老の〖星の賢者〗という方がいらっしゃり。〖マキナ〗世界には存在しなかった言語や文化を伝え、根付かせたと伝承には残っています。

 

 そして、今回、私達が行くのは準禁則地と定められた〖ハーピストの渓谷〗。マキナ公国の政庁が未踏の地と定め立ち入りを禁止した場所です。


 この渓谷の奥では、鳥獣族や鳥人族が住む、村や街があると言われています。


 そんな場所に今回、私達は土地開拓と新資源の確保を名目に、大団体の調査隊を組織してやって来ました。


〖ハーピストの渓谷〗入り口付近


「シャアア!!」「シュイヤア!」「ビュルル!」「ジュアアア!」「ギギギ!!」


「ハルスさん。天魔獣が集まって来て、上手く進めません」


「そこらじゅうからやって来るんですけど、どうしますか?」


「……少し持ち堪えてるスッ、ロロギア隊長に聞いて来るんで」


「「了解!」」



「おらっ! ヤられない!」


「ギャアア……」


「ハーピストの渓谷に入った途端にこれかよ! アイナ、マリー、リク! 俺から離れんなよ!」


「了解……ほいっと!」


「グシヮ……」


「はい! 〖ルラ〗」


「ガギャア?!」


「……何で、マリアさんとアイナさんは普通に闘っているんですか。普通、僕が活躍して助ける所なんですがね……」


「ゴアァァ?!」


「いや、リクも戦えてるだろうが、つうか魔機の力をいい加減使えつうの……」


「ロロギア隊長!」


「ハルスか? そっちの方はどんな感じだ?」


「はい、良い具合に混乱してるッスよ。やっぱり、ロロギア隊長が浮遊機城(クレピタークル厶)を出る前に言っていた少数精鋭に切り替えた方が良いと言っていたとおりッスね」


「そうか……準禁則地への侵入はこれまでか、戦利品はこの天魔獣達の素材と近くで取れる功績でつりが来そうだがな。問題は……」


「サーシャ・アーノルド副団長スッか……あの人なら、第四団のルシアスの報告が来てるッスね。俺達の部隊を囮に遠回りして、〖ハーピストの渓谷〗へと入っていたらしいスッけど。死ぬ気スかね?」


「マジか……手柄を立てれば、リクが振り向くとでも思ったのか? アーノルドの奴は……しかし、放っておいて死なれれば、上からなって言われるか考えたくもねえな」


「多分、それも狙っての事だと思うッス。〖ハーピストの渓谷〗の未開の地の踏破や素材の発見の手柄と、シュリル家のご令嬢との決闘騒ぎ、ロロギア隊長の団長としての采配ミスを盾に、ロロギア隊長の失脚を狙ってるのが見え見えスッね」


「成る程な……そんで昨年から徐々に新団員を増やしていたわけか。俺やハルスの部下達が部署移動が多かったしな」


「スッ……正直、腹立ってたっスよ。隊長はずっと静か出し、これは隊長の怠慢が招いた結果スっよ」


「わぁー、てるよ! 今から挽回するつうの! ここは任せるぞ! ある程度の天魔獣を鎮圧し終わったら、〖開発課〗の連中に採掘させろ」


「その後は、後方まで下がって〖ウルの森〗で待機ッスね。了解ッス。アーノルド副団長の方はどうするッスか?」


「第五団のテスルを行かせる。どうせ、どっかで隠れてる筈だからな」


「了解ッス……待機後、アーノルド派閥がアークス教団と繋がっている証拠を掴みたいスッ……多少、乱暴に情報を聞き出しても良いスッよね? ロロギア隊長」


「……それはお前の母親の為か? ハルス第三団長」


「スッ……これで母ちゃんが人形から人に戻るわけじゃありませんが…勢力は削れるスッよ。隊長……この任務が終わったら行くんスよね? アークス教団の本部に……シュリル家のご令嬢の為に」


「成る程。それが俺にお前が求める報酬か。 ハルス」


「そうスッ……そして、できれば人形化を解く薬の話も聞かせて欲しいスッ、隊長」


「分かった。全て俺に任せろ。ハルス、俺が全て叶える。全て解決してやる……だから、そんな苦しそうな顔をすんじゃねえよ。弟分……」


「ロロギア隊長……」


「幼少からの弟分が困ってるんでな。悪いが進ませてもらうぞ。天魔獣共……ある程度は殲滅して奥へ向かう。機天の我に無類の光を……〖(ルクス)衝撃(イムプルスス)〗」


 それは突然の出来事でした。私達には決して当たらず、傷つけない光の衝撃が一瞬回りを包んだと思ったら、私達に襲いかかって来ていた天魔獣達が全て意識を失っていました。


 ガコンッ!


 「アイナ! マリー! リク! 行くぞ! ここからは俺達、少数精鋭で奥地に入る。リク、いざとなれば……」


「えぇ、〖最果ての図書館〗を使いましょう。ロロ」


「良し、ハルス! 後は任せた。俺も任務を全うするからよう。そっちも頼んだぞ。テスル! 行け!」


(ハッ!)

「ウッス! こっちも頑張るスッけど、そっちも頑張るッスよ! 隊長」


 「おうっ! 良し! 行くぞ、三人共。〖ハーピストの渓谷〗の奥へな。 これに乗れ」


 ロロギアさんはそう告げると魔機車を手に嵌めている赤い指輪から取り出し、私達を乗せて、〖ハーピストの渓谷〗の奥地へと向かって走り出しました。


 「ロロギアさん…この乗り物はいったい何なんですか? それにその赤い指輪から取り出してませんでしたか?」


「良いだろう。夢の世界で、俺と同じ立場の奴に、この二つがある場所を聞いて手に入れたんだぜ」


「夢の世界? アンタ、何いってんの?」


「まぁ、世界は一つじゃねえってことさ。アイナ! さぁ、未踏の地の踏破!やってやろうぜ! お前ら! このロロギアさん共にな」


 ロロギアさんは絵本の中の主人公の様な台詞を言いながら、魔機車を運転し、渓谷の奥へと進み始めたのでした。


 

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