~修完(しゅうかん)の忘却―The perfect scheme in forgotten―~(『夢時代』より)
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
~修完の忘却―The perfect scheme in forgotten―~
香ばしく成る初春に漏れ出す〝思春の上気〟が人間の蒸気と絡まり宙に還るを端から見下す幻想の〝送り〟に企図を置く儘、俺の暗へと準じる総出の手腕には晩夏の主流をほとほと待てない身欲に根付ける暗黙が在る。孤高に根付ける幻の最中にきっと見える詩文の情緒の片鱗等には、個人の経歴が未だ保てない時制の樞が神秘に根付き、幻想の間に間に寝床に射止める若い自己を活歩へ自導く牧歌の謳歌が散乱している…。孤独と「黄泉」から気楼を意図して根向かう主情は、現代を活き跳ね、思考を揺わす未完の「Mr. Children」に把めて居らずに、安い一場面で文学を培う手持ち無沙汰の容易に咲き逝き、二度と還らぬ現行の黄泉から死中に息衝く死臭の成就を延々捥ぎ取る無機の酒宴に屈服して居た…。
*
…恐らくローラースケートでマラソンをしていた。統合失調症に煩う奇特の暴君か他の誰かと一緒に俺は良い子して走って居た。他の皆は助かっていたようだ。鈴木ほなずが後から一緒に走っていた。ほなずの両足は若い頃のようにむっちりとしており、それほど太くないながらにセルライトが出ていた。ほなずは結構速そうだったが俺達に結局負けていた。走るコースは昔の国道一号線のようで、何処かの海岸沿いのようで、又田舎のようだった。体育会系のSMAPと光ゲンジがちらと出て来た。彼等は暴君・外人(少しスタローンにも似ている)を少し劣等に見て、
「ちゃんと走れるか?大丈夫か?」
等と、心配して居た。
*
開拓前から〝死病〟が先立つ蝙蝠の巣箱が奇妙に仕上がり、仕上がる宙から二極の蝙蝠は〝俺〟と君主に二つの人道等きちんと設けて、明日へ旅立つ人間の古巣を概きく既視きく、幻想へ紛らす未知の道標へぽつんと遣った。現行を逝き交う概きな〝道標〟の導く成果には、結構矢鱈に古傷が吐露く未情の主観が果敢に蹴上がり、進歩を保てずに駆逐に乱され生気を自葬る現行の現代人には、未知に引かれて奈落へ堕ち着く孤高の自然が幻影を揺るがし、気鋭に準ずる夜半の理性が私義を忘れて暴君を観た。人間の肌理から未曾有の宗派を遮る経過には、女性の裸体が未完を呈して、黄泉の臭気を一切冠する被脆の寿命を鵜呑みにする儘、生気に宿れぬ個人の順路を到底豊穣な私産に柔じて暗黙の清かな夢想の論破に犠牲を通じて追従して逝く無財の調理に滑稽味を見て、逝くも還るも既視きく捗るsympaの許容から、当面保てない辛気の要因を宙へ忘れて夜気を頬張り、独走して行く自機の生果は既視に気取れる二局の生き地を俗世で射止める旧い進化に没頭させ得た。夢中の最中に自己が跳ね活き女性の背中を追い駆け生く頃、俗世を波れる術を知らずに孤高に熟れ出し、俺の身元は安気を求めて暫く彷徨う独身の表情など上手に観て居る。俗世の荒波間を執拗く競歩ける人間の郷里をふっと想うと、現行まで来たのが変に床しい無益の労苦を啄む様にて、純白い郷地は自己の拍手にふらふら蹴踊り、羽二重さえ無い孤独の勇気を自分に設え陽気を吟味わう「未覚の神秘」に道標を観て、昨日に配する〝身分〟の傍から非行の進度を巧みに測れる…。何時まで経っても現代人の愚行が止まない俗世で、とっくに死に逝く〝悶えの主情〟を追走したまま現代人の浮騒ぎと真面に対した億年を観て、俺の心身は暗の許容より好く好く仕上がり孤独を蹴散らす傘下の像には吐息を投げても反応さえ無く、「絶望」ばかりが宙を飛び交う俗世の上気に憤気を保った。通り縋りの男女の馴れには元から落ち込む凋落さえ観え、潔白い花輪が女性の頭上からゆらゆら落ちても男性の君には如何する間も無く、相手をするにも幻に同じの裸体を取り持つ〝女性〟で在るから、女性の生気には微塵も沿わぬ鋭気が落ち込み理想は奮わず、純白い怪奇は女性を連れ添い俗世に死んだ。死んだ盲者から英気は返らず、黄泉へ辿れる俗世の縁から人へ逆行れる算は立たずに、どんどん羽ばたき無機へ撓れる陽気の坩堝は人間を離して俗世の生気に乖離の利かない夢遊の突破を論じていながら、俺の躍起は空虚を切れない不断の暖気を俗世で観て居る。男性も女性も俺の身元から素通りして活き、遠目に見守る金縁の範囲では小躍りするまま路頭に果ぬが、意味を呈せない空気の最中に常識を宿して競歩ける乱歩は、俺の視野から可細く翻れる未完の使徒への挑戦とも成る。孤独の共癖が未完を宿せる歩幅の間隔にて鼓動きを止めない未覚の〝児童〟をその眼にした時、初歩から無い大きな財産は白雲の上から俺へ臨んで、俗世を過ぎ去る苦労に絶えない無味の主観を覚醒させ得た。
*
一緒に走って居た俺は「大丈夫ですよ」と軽く言い、又良い人に成った。円福寺前の食堂の駐車場が折り返し地点の様だった。海の、湖の香りが何故か仄かにしていた。前方を走って居たほなずやもう一人(知ってる誰か男でマラソンのやり手)が居たが、下り坂で俺達は一緒に追い抜く。その際、BGMの様に流れていたのがサザンの「希望の轍」でり、「ホッホッホッホ♪」と合わせ調子に調子を付けて俺は、順調に二人、時折り一人で、走って行った。
*
足りない調子に調子を取り添え、自分に見紛う二人の男女を羽ばたく空気にぽつんと据え置き、苦手な〝順序〟を独白に講じて、俺に纏わる眠たい辛気は加齢に乗じて倦怠を観た。単色主義の幻想の主流は自分の身近に堅く繋げる未完の感覚を陽気と敷いて、俺の心身が宙へ対して独走って来るのを何処か虚しく待機して居り、男女の派閥が幻夢に巻かれて姿態を送るは過去の最中の人煙に巻かれる脆い愚行を晒けても居る。俺と他には幾つも宿らぬ〝合せ上手な小人〟が行き付け、相して止まない未知の感動が衝動を視にして細弱い感覚を下手に採り往く〝傀儡・盲者〟が自体を仕立てて微妙に息衝き、〝合せ調子〟に一本見紛う目的地を外れた細い脇路まで死力を尽せる独歩が強いられ、他の〝黄泉〟とは結束出来ない暗い「路地」から「土手」へ辿れる不吉な目測をその掌にして居た。「俺と他へと自ず対する主情の方」には、目測を調度に開拓して往く俺の神秘が姿形を変え生き、微温い囃しを雑踏に化え得る空気の焦燥がその肌理さえ観せ、漂白い周辺が陽の明灯に正体を曇らす未完の進歩が駆逐され行く。何時の時代でも他と対する煩わしさとはその目を以ても化えぬ代物だと、ぐつぐつ煮え行く憤怒の周囲で浪衰しながら、俺に宿れる滑稽な神秘は樞を取り添え「生」を逃がした。
*
二度目の夢。
前進でエロスに対抗して居る上摺り調子の女医が出て来て、俺と、他の誰かと、軽い店の中を歩いて居り、俺は女医に質問した。
「あ、そや!聞きたい事があんねんけど、これネットでも結構質問で挙がってたりするねんけど、八十年から九十年代のアイドルで、誰が一番奇麗?ってやつなねんけどぉ、中森明菜ぁ、河合奈保子ぉ、えーとあと誰やったっけな、えーと、あれ?くそ、出てこーへん、あ!そや、確か、中山美穂!」、
そこまで言って女医が直ぐさま止めに入る。
「中山美穂は違うやろ(笑)。」
活躍した時代が違うだろう、と言うのだ。
「あっ、じゃあ~、えーと、あそうそう小泉今日子やわ」
と俺が言うと、
「小泉も…」
等と言いながら女医は仕方なく俺の質問に答え出した。
「誰が一番奇麗と思う?」
もう一度念押しに俺が訊くと、
「二番…(微笑)」
と女医は答えた。中森明菜を指しているようだったが、後で冷静に考えれば、明菜、奈保子、今日子の順で訊いたので、二番は、奈保子になりそうだった。店を出る迄に終えた質問であった。
*
孤独の次には黄泉に独歩ける未来が先立ち、明日を発たせる気鋭の要は見事に落ち着き俺を呑み込み、現行の主流に直ぐさま気取れる豊穣な安堵を根差して在った。偶像から観た俺の覚悟は現行を活き抜く神秘に足りなく、他と現行人とが折好く二重なり、陽の許容から並んで協歩くを不意に逃さず揚々召し取り、昨日に埋れた他への律儀を黄泉の彼方へ充満して往く俺の懐疑に悶絶しながら端正に割かれた五月蠅い残骸を「主流」に呑ませて陶酔りして居る。「独創の主流は現行の猛進に如何する間も無く、純白い大海へと海馬を観るまま進んだようだ…。万葉の尽きない現行の最中に、若い労苦はだんまり決め込み、俺が吟味わう無益の孤独を体裁好くして冷観している…――」、途切れ途切れに発音の切り目を黙索する間に頂を冠する二語の感覚を活きながらにして独学して生き、人間の孤独を何する間も無く、無為の意識を把む迄には俗世の至闘を終えて逝くのを黙して按じて眺めて居るより他に得てする所業を識らない。俺の仰げる丁度低目に位置する白雲には他の故意など何する間も無く、「寝息」を費やし黙って幻見る現行人の孤独が浮かれて在った。
*
(次の日に見た夢)
俺は何処かの店にアルバイトかパートか、非常勤かで、見習いとして働いて居た。図書館と書店とを足したような店だった。一度働き、二度目に働いている俺の姿を、俺は例によって客観的に観ていた。一度目は、相性が悪そうな小母ちゃんと少々気不味い経験をしたが、二度目では偶々(シフトで)一緒になったその小母ちゃんの方から一方的に謝って来てくれて、俺も「いやいやそんな事はないですよ」と微笑を以て応え、何とかやって行けそうだった。
*
定期的にと「自分を目指せる私欲の溜まり」に口火を切り出し、万象網羅を常に企図する俺の分身がふわりと現れ、可細い路地から大通りへ迄その身を射止めぬ気丈な独気がぽつんと投げ立ち、身欲の呈した孤独の末路を行くも儚く未知の果てから、一つ、二つ、煩悩を健忘れる真価を察して群庸へと就き、二進も三進も決して往かない暗の呼笛を待ち続けて居た。暗の身許を快して明かさず人の人煙に敢えて目に付く古参の情緒を拝して居ながら、俗世の暗幕では俺の純心に決して識れない現代人の身欲が横行して居り、大股歩きに〝女子〟の身元を蹴散らす二欲の美神が男性の実力を屈服させつつ自明に纏わる自体の理性等、朗るい往来で生き活きさせ得た。「空想裡」から私宝に纏わる謳花が生じて俺の片身は緑を奪るでも具体を朗せる振起も乱さず、生涯相する乱歩に徹した自己の在り処を確信するべく、その実の高貴を宙の目下へ準じて止まない勝手の行為に邁進して往く。紺い瞳に付く己が掌に着く〝身許〟を訴え、隠し髏に純粋なる哉、幾つの優雅に分れた神秘は疾風の海馬に疾走して行き、明然り成せない至極の〝旧巣〟へ一歩も届かずその実を萎えた。逡巡して逝く二相の窓から傀儡が跳び発つ行為を追い抜き、萎びた男女は年嵩問わずに悶絶して活き、俗世の隈から岐路に就け得る波動の神秘へその身を遣った。小母の孤独がやきもきしながら自身を訴え、小さく覗かす黄泉の寝言に俺の目耳を併せて据え置き、若い大樹へ寄り添う姿形で姿態を呈さず姿勢を設けて、明日の益まで現行に頬張る無欲の神秘に自体を費やす。寡黙な神秘に孤島を想わす条理が働き、二度に亘れる既視の海馬は二語に尽せる嗣業を手招き、旧い黄泉路の孤独の縁へぽつんと置かれた劣等は淋しく、旧い口文にて足踏を顕す現人の憐れを上手に解いた。無謀の晴嵐が俺を目掛けて猛進して居り、生来目にした〝嘆きの対象〟は知識を排して創作して居り、俺の孤独が〝死なぬように〟と無根の幻想など与けてくれた。俗世の果てから極小く昇れる人間を突き刺す無用の陽光は、涼しい貌して無駄を配する右翼にも似た熱尾を下さり、持って生れた二履きの自然に俺の孤独を任せて居ながら〝活きる為に…〟と苦労を要する二重の隔離を俺へと遣った。無言の空間に無音が這い出し、俺の孤独が寝屋を求めて闊歩をするには矮小な盛りが陽を曇らす活歩の手術など必要とも成り、眩んだ両眼に故意を収する記憶の賛歌が褒美を識った。眩む両眼に試算の乗ずる憤怒が身悶え、暗の益にて労苦に徹する不義の主輩が撤収して活き、乳白い躰に文字が入り出す大海の光沢は残光を射止めて、嗣業の初めを円らに目にする俺の人陰には、純白差に驚愕く無理の呼笛が木霊し翻る。生歴の明朗にぽつんと敷かれた両眼が見開き、微かな季節風さえ暗夜の許容から木霊を空転がし俺の身許までゆるりと翻れる鼓動を設けて、日本に留まる気色の初歩を無意の彼方へ把んで放り、感覚の十切れた〝旧巣〟の内では微妙を愛して創作していた…。無駄に修れる労苦の所作には個別の空間がふわりと表れ、未知へ繋げる道標に依存れる浮きの旋律に余興を発し、お笑い人から稀有の人まで事毎束ねて宙へ抛るは人間の歴史が既に定めた神秘の片鱗に纏わる対象にて動を定めず静に寄り添い、未覚の〝文化〟に矢張り生育つを児童の期間から倣った挙句に未を以ても信じて在った…。――。
*
遣る中、俺は又、早稲田受験を目標と出来る為、絶対に辞められないのだ、等と殊勝な心掛けを持ち始めて、ずんずん仕事に向かって行く様子に在った。そしてカウンターに立った時、客が何人か居て、俺は試雇段階ながらに接客しなければいけない状態にも既に成って居た様子で、カウンターに他のベテラン職員と一緒に立つ事に成った。何か、コンビニの様でもあった。又、そのカウンターに立つ以前に既に俺は、一度同じ様にして働いて居り、それなりに少しは接客、CP(レジの様な物)の扱い方を覚えて居て、何とか遣れそうだったのである。
*
矛盾の究まる不屈の暗夜での概きな共嘆は、自然と小人を俺へ添わせる無機の振動に少し似ていて、俺の〝向き〟から自然に発する標を見詰めた鼓動の猶予は果てる実でさえ終ぞさもしく、自体の裸体を自然へ魅せ往く不毛の輪舞曲を結集させ活き、俺の身欲を終ぞ培う魅惑の連想は歴史を忘れて忘却を問う「不問の共鳴」に奇しくも似ている。空虚の強靭差をそっと弛める無智の道標の歩先の頭上には、端麗に並べた夜半の印が忘却に似てすっと辟易ぎ、機会に乗じてその実を見紛う無憶の新芽に雨を降らせる。思春の時期観た〝少女〟の姿態は揺蕩い容姿に自体を留めて、その場を目にする俺の孤独に微温差を興させ、曇り眼に始終を突き出る興味の切先をひょいと撮んで、俺の背後をそっと晦ます透った裸体を自然に寝かせる。過去の空間を陽に照らされ協歩ける内には俺と少女の無益の明朗は自然に恵まれ育まれもして、少女の周囲に飛び交う日の粉は具に畳まれ〝静〟を採り出し、日本を離れて欧の彼方へ両翼を拡げてわんさか跳び立ち、やがては観得ない異国の望郷へ見栄を魅せ突け翻って仕舞う。俺の寝床は少女を置き去る旧い死臭に漸く嗅ぎ付け、彼女を射止めた細小な純心は陽に衒わず独歩を睨め付け、彼女の生還を現行で待つのに努力に止まない労役さえ見た。泥む町には疲労の視にする旧巣が佇み塵芥を被れる未完の寝室が陽を恋して少女を仰ぎ、誰も無いのに襖で隔てた寝室の隣室から最小な容姿の童子が這い出し俺へと表れ、俺の記憶は生気を採れ得る黄泉の吐息を密かに噛んだ。
*
そのカウンターに立った時、既に少年客と、俺と相性の悪かった小母ちゃんは接客中であり、その少年客との接客を俺は任された。その時、カウンターに置かれた〝おまけ〟のような、小じんまりしながらも結構しっかりした造りの物を、店で買った、店を利用した客に渡さなければ成らなかったらしく、
「…んで、これを買ったお客様にお渡しして」
と言う小母ちゃんに俺は、ふむふむ、と殊勝に返事をして居た。
*
無音の経過がこつこつ鳴りつつ、俺の隣室から無機を呈して過ぎて逝く頃、俺の自体を膨きく射止める嗣業を含める小さな暗には、現行人の夜さえ決して寄らない白壁を隔てた孤独が表れ、現行人の許容から現代人が出て来て幻を葬り理算に就く頃、無機に頼れる自己の暗には現代人の生果が煩わしく成り、現代人の海馬が事毎宙から解体され行き〝死亡〟の寝室に集まる頃には、人間に与けた生来の能力は暗海に静まり実を絆され活き、行き場の見得ない「死んだ海馬」に「逃げ水」ばかりを浮きに仕上げる「未完の王者」が君臨して居た。
活きる上での覇気を失くせるしどろもどろの陽の片鱗が宙を見上げて独自を得る頃、俺の白紙は宙を透せる余程の活気を寝耳に遣った。Idolから得る神秘の脚力は宙の一等星から用途を放り、礼儀の姿勢に一切向かない周囲の女性を暗へと遣った。暗の彼方へ段々静まる彼女の覇気には恋の情緒が段々死に逝く露骨な上手が徐々に輝って、俗世の暗から死地を数える夜気の憤怒に見舞われ始めて、俗世の身元に〝稀有〟を欲しがる幼稚な音頭を踏み固めて居た。俺に養う「二履きの坊」には厚い白壁から熱気の漏れ出す活きた死臭を鼻中に収める化わった能力が散々働き、陽の見得ない人煙の籠った社の内では宙を始めに大地へ飛び交う人間の感覚が〝躍起〟を噛み出し、噛み付き始めた憎悪の行方の未明の主流は、万葉限りの現代人の足元から段々外され宙へ途切れて、俺の孤独を揚々眼にする神秘の初出を数えて在った。乳白色した彼女の肌理には脚色が付き出し、涼風の間に間に透る残骸は思春の上気を一気に従え、青春の晴嵐にその気を込ませる透った蒸気と白壁を造って、意味を保たない人間の陰から影響に見紛う化身を観て採り、明日に昇れる微妙の脚力を感覚へ発たせて当面を観た。呆け面した俺を象る瞬間の笑みには、俺の背後に真向きに望める意味の集体を全て覗いて、当り障りに支障を成せない神秘の空間を脚色で埋め生く海馬の主流をぽんぽん蹴散らし、俺と一緒に宮へ臨める旧前の少女は桃の表色して、俗世の夜風に寸とも失えずの感覚の生気を開拓して居る…。漆黒い老婆が俺の目前から身許を寄らせて宙の然中へ気流を憤る欲の賛美に夢中を認め、慌て無沙汰に俺へ集める現行人の表情には生気が無い儘、俺の身許は足場を失い籍を失い、仮初ながらに曇天を晴らせる無欲の謳歌を歴然ともした。無理に憤る少女の理性の感覚の果きには、俺の独創が口を利くのに当面流行れる辛気を片付け、西日の片付く黄泉の留めに終ぞ哀しむ憐れさえ無く、明日と現行との境へ発つまま無意を見詰めて活き生く鎬を、鼓動に衝かれた不意の夢路は小躍りしたまま参照して居た。
*
「では、買われたお客様に、これをおまけとして付けてお渡しすれば良いんですかね?」
と俺が小母ちゃんに伺った辺りで目が覚めた。店で店員と話して居る最中でも俺は、「お客様」や「お渡し」等と、とても丁寧で殊勝な言葉遣いをして居た。目覚めてから俺は、
「おまけとか、カードとか、ポイントとか、余計なもんが多過ぎんねん」
と、日頃思っていた最近の仕事の実態への不満を自然に覚えて居た。
*
書く事が何も無いと言う事が、俺が宙に見上げた最後の確認であり、白い紙には俺の黄泉から現行へ息衝く無数の輪舞曲が小躍りして居て、奇妙に仕上がる俺の私事と重なり出した。俺の傍から暗の目下へ細々(ほそぼそ)消え行く現代人の主観は解体して生き、微生に懐ける羽虫の態して活気を失い、するする逃がせる貴重の幻には競う相手をひたすら求める生の死臭が充満していた。脆い者から次々淘汰にその実を委ねて恰好の付かない無為の小躍を宙へ目掛けて発信する頃、現代人と俺との立場の間隔は見る見る空転がり拡がり始めて、明日の身欲も今日の身欲も決して成らない無機の片鱗に目敏く成り出し、貴重の意識を自由へ遣る頃「自由」の恰好を見紛い始めて、現行を支配る現代人には、自分の身分を充分曇らす途方の規律が物言い始めた。
荷風に詰め込む山路の辺りは空気が意図した奇怪が現れ、吟味も調子も両掌に損ねた俺の背後の脚色は、これまで信じた憂きを蹴散らす用途を失い、初めに見て来た山路の傾斜の体裁にほとほと見紛う原始の魂が亘って在った。人間の価値から原始の価値まで、晴れた宙にて初春の芳香に充分紛れる花粉の芥など浮遊に在るが、俺の背を押す交互の脚力が純白い表情した億尾を携え、〝向き〟と識らずに古郷へ発て得る元気の末にて落胆へと着き、俺の周囲に誰も無いのが唯一掌に取る無想の要で、未知の温床に感覚を向かせて唯寝付かせ得るのが、自分の分身に俺が出来得る一つの網羅に変りなかった。紺い空間に宙が表れ身近へと逝き、俺の貌から未完の芽が出て悪態を吐き、現代人の姿勢は俗世に集まり自然から退く優雅な調子に気運を委ねる…。俺の心身は俗世の活気を馬鹿にし始め、生気を脚色奪る無機の空間に現代人を立たせて呆っと見送り、初めて目にした自然の未知には俺の残骸を俗世で蹴散らす優れた脚力が散在して在り、廃人に落ち着く直前の現行にて、俺の温床を用意して居た。―――――――(修完)。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
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